決算書の作り方ひとつで会社の評価額は動きます。取得法の4ステップ、償却と減損の考え方、株式譲渡や事業譲渡といった手法ごとの帳簿の動き、税務との差までを整理。譲受企業がどこを見ているかが分かると、交渉に入る前に自社で直せる論点が見えてきます。
M&A会計の全体像と3つの会計
決算書を出した瞬間に話が止まる場面、初期の面談では珍しくありません。数字が悪いからではなく、譲受企業が見たい形になっていないことが原因です。何と何が違うのかを押さえるところから始めます。
M&A会計が関わる3つの場面
会計が顔を出すのは、価格を決めるとき、取引を帳簿に落とすとき、統合後の業績を見るときの3つ。譲渡オーナーが直接関係するのは前半2つです。
- 企業価値評価の前提となる決算書の作成と修正
- 株式譲渡や事業譲渡といったスキーム実行時の会計処理
- 譲受企業側での取得後の償却・減損と業績への反映
この3つは企業価値評価の考え方と地続きで、なかでも中心に座るのがM&Aののれんという論点。
個別会計・連結会計・税務会計の違い
交渉の席で飛び交う「単体では」「連結だと」という言い回し。指しているものが違うだけで、対立する概念ではありません。下表で3つの会計の守備範囲を整理します。
| 会計の種類 | 対象範囲 | 中小企業での作成状況 | M&Aでの使われ方 |
|---|---|---|---|
| 個別会計 | 会社1社のみ | 毎期作成している | 時価純資産の算定基礎 |
| 連結会計 | グループ全体 | 作成していないことが多い | グループ全体の収益力把握 |
| 税務会計 | 会社1社のみ | 実質的にこれで作成 | 上場企業基準への修正の出発点 |
それぞれの中身を、順に見ていきます。
個別会計
会社単体の決算です。金融機関に提出し、税務申告とも連動するため、非上場のオーナー経営者が日常的に目にしているのはこれ。
連結会計
グループ全体を1つの会社とみなす会計です。非上場会社に作成義務はありません。ただし子会社や関連会社を持つ会社では、譲受企業から簡易的な連結決算の提出を求められることがあります。単体だけでは資金の流れが読めないためです。
税務会計
法人税の計算ルールに寄せた会計処理を指します。引当金を計上しない、減損を認識しないといった処理が積み重なると、上場企業の基準で見た純資産とは差が生まれることに。この差の扱いが、後段の交渉に効いてきます。
中小企業が拠る会計ルール
中小企業向けには、中小企業庁などが関与して整備された会計ルールがあります。中小企業の会計に関する基本要領と、より厳密な中小企業の会計に関する指針の2つ。
組織再編の会計や税効果会計の規定は基本要領には置かれていません。合併や会社分割を伴うM&Aを検討する段階になると、普段使っているルールだけでは足りなくなります。ここが実務上の分かれ目。
M&A会計の原則である取得法の4ステップ
譲受企業が何をどう帳簿に載せるか。その順番を決めているのが取得法です。日本基準でもIFRSでも、この骨格は共通しています。
取得企業と取得日を決める
支配を獲得した側が取得企業となり、支配が実際に移った日が取得日になります。株式譲渡なら決済日、合併なら効力発生日が目安。契約日ではない点に注意が要ります。
取得原価を算定する
支払った現金や交付した株式の時価が取得原価です。将来の業績で対価が変わるアーンアウト条項が付くと、算定はやや込み入ります。
取得関連費用の扱い
仲介手数料やデューデリジェンス費用の扱いは、基準によって割れます。日本基準の連結決算では発生した事業年度の費用として処理する一方、個別決算では株式の付随費用として子会社株式の取得原価に含めるのが原則。
連結を作らない譲受企業では、仲介手数料が資産に計上されたまま当期の損金にならない状態が生じます。想定していなかった、と相談を受ける論点です。
取得原価を資産・負債へ配分する
対象会社の資産と負債を時価で洗い直し、取得原価を配分していく工程です。ここで顧客基盤や技術といった無形資産が識別されることも。細かな配分作業はPPAによる無形資産評価の領域に入ります。
のれんまたは負ののれんを測定する
配分しきれなかった差額が、のれんまたは負ののれんです。時価純資産を上回って支払えばのれん、下回ればマイナスの差額が生じます。
数値例で見るのれんの計算
譲受対価が3億円、受け入れる資産と負債を時価に引き直した純資産が2億円だったとします。差額の1億円がのれん。償却期間を5年と置けば、譲受企業の損益計算書には毎期2,000万円の償却費が乗る計算です。
のれんの会計処理と償却・減損
のれんという言葉だけが独り歩きしている感があります。実態を押さえておくと、譲受企業の価格提示の理屈が読めるようになります。
のれんの中身
ブランド、技術力、取引先との関係、人材。個別には値段を付けられない価値の集合体がのれんです。貸借対照表では無形固定資産に区分されます。税務や事業譲渡の文脈では営業権との違いが論点になりやすいところ。
日本基準ののれん償却
日本基準では、20年以内の効果の及ぶ期間にわたって定額法などで規則的に償却します。金額に重要性が乏しければ、発生時に費用処理することも認められています。
のれん償却の仕訳
計上したのれんを毎期取り崩す処理は、次のとおりです。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| のれん償却額 | ●●● | のれん | ●●● |
償却期間の決め方
20年という上限だけが知られていますが、実務では5年から10年に設定する譲受企業が多く見られます。回収期間の見通しと、営業利益への影響をどこまで許容するかのせめぎ合い。期間が短いほど毎期の負担は重くなります。
減損処理の考え方
譲受後に収益力が落ち込むと、のれんの帳簿価額を回収できるかどうかを検討し、回収が見込めない部分を減損損失として計上します。日本基準では、減損の兆候があるときに判定する仕組み。
IFRS・米国基準との違い
規則的な償却を行わない代わりに、毎期の減損テストが求められます。償却で目減りしていない分、減損時の金額は大きく振れやすいという性質も。下表で対比します。
| 比較項目 | 日本基準 | IFRS・米国基準 |
|---|---|---|
| のれんの償却 | 20年以内で規則的に償却 | 規則的な償却は行わない |
| 減損の判定 | 兆候がある場合に実施 | 毎期実施 |
| 取得関連費用 | 個別決算では取得原価に算入 | 発生した期の費用として処理 |
| 営業利益への影響 | 償却額の分だけ毎期圧迫 | 平時は影響なし |
| 減損時の金額 | 償却済みの分だけ小さい | 大きくなりやすい |
毎期の負担がどこまで効くかは、のれん償却の負担で詳しく扱っています。
負ののれんの会計処理
時価純資産を下回る価額で譲受した場合の差額が負ののれんです。発生した事業年度に一括して特別利益として計上します。
ただし、いきなり利益計上に進むわけではありません。識別できていない負債がないか、資産の時価評価が過大でないかを見直したうえで、それでも差額が残る場合の処理です。この順序を飛ばすと、後で揉めます。実務の細部は負ののれんの発生益にまとめました。
会計上ののれんと税務上ののれんのズレ
同じ「のれん」でも、会計と税務では別物として動きます。混同したまま話が進むと、譲受企業の手取り計算が狂うことに。
| 比較項目 | 会計上ののれん | 税務上ののれん(資産調整勘定) |
|---|---|---|
| 根拠 | 企業結合に関する会計基準 | 法人税法62条の8 |
| 生じる場面 | 取得と判定された企業結合 | 非適格の合併・分割、事業の譲受など |
| 株式譲渡での発生 | 連結上で発生 | 発生しない |
| 期間 | 20年以内 | 60ヶ月で均等 |
| 損益への反映 | 償却額を費用計上 | 損金算入 |
条文はe-Gov法令検索の法人税法で確認できます。時価純資産を下回る対価だった場合は差額負債調整勘定となり、こちらは60ヶ月で益金に算入されていく仕組み。あわせて繰越欠損金の引継ぎも譲受企業の関心事になります。
M&A手法別の会計処理と仕訳
同じM&Aでも、株式譲渡と事業譲渡では帳簿の動き方がまるで違います。譲渡オーナー側に仕訳が発生するかどうかも分かれるところ。
手法別の処理を一覧で確認
下表で全体像を掴んでから、個別の仕訳に進みます。
| M&A手法 | 売り手側の会計処理 | 買い手側の会計処理 | のれんが現れる場所 |
|---|---|---|---|
| 株式譲渡 | 個人株主なら会社側は処理なし | 子会社株式を資産計上 | 連結決算 |
| 事業譲渡 | 譲渡損益を認識 | 資産・負債を時価で受入れ | 個別決算 |
| 会社分割 | 対価の内容により移転損益を判定 | 取得なら時価、共通支配下なら簿価 | 個別または連結 |
| 株式交換 | 処理なし | 子会社株式を資産計上 | 連結決算 |
| 吸収合併 | 合併前日を最終日に決算 | 資産・負債を時価で受入れ | 個別決算 |
| 第三者割当増資 | 資本金・資本準備金が増加 | 株式を資産計上 | 連結決算 |
株式譲渡の仕訳
株式譲渡は、対象会社の発行済株式を移して経営権を動かす手法です。中小企業M&Aの9割近くがこの形。譲渡側と譲受側で処理が大きく分かれます。
買い手側の仕訳
個別決算では、支払対価を子会社株式として固定資産に計上するだけです。のれんは登場しません。
連結上ののれん計上
連結決算では、投資額と子会社の資本のうち親会社持分額との差額をのれんとして計上します。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 諸資産 | ●●● | 諸負債 | ●●● |
| のれん | ●●● | 子会社株式 | ●●● |
売り手側の仕訳
譲渡オーナーが個人株主であれば、対象会社に仕訳は生じません。株主名簿が書き換わるだけです。個人には譲渡所得として20.315%の申告分離課税がかかります。
他方、法人が子会社株式を手放す場合は処理が必要になります。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | ●●● | 関係会社株式 | ●●● |
| 関係会社株式売却益 | ●●● |
事業譲渡の会計処理
事業譲渡の手続では、譲渡側と譲受側の双方に処理が発生します。個別会計の中で完結するのが株式譲渡との大きな違い。
譲渡側は、移転する事業の簿価純資産と譲渡価額との差額を事業譲渡益として認識します。譲受側は、受け入れる資産と負債の時価と対価との差額をのれんに。譲渡側の仕訳は次のような形です。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | ●●● | 諸資産 | ●●● |
| 諸負債 | ●●● | 事業譲渡益 | ●●● |
会社分割の会計処理
会社分割では、分離元企業が移転損益を認識するかどうかが最初の分岐になります。判断軸は、投資が継続しているか清算されたかという点。
- 現金など株式以外の対価を受け取る場合は移転損益を認識する
- 承継会社の株式のみを受け取り子会社となる場合は移転損益を認識しない
分社型分割と分割型分割
分社型分割では分割会社が承継会社の株式を受け取り、分割型分割ではその株式が分割会社の株主に渡ります。会計上は分社型分割と剰余金の配当を組み合わせた形で整理されるのが一般的。両者の違いは分社型分割と分割型分割、仕訳の具体例は会社分割の会計仕訳にまとめています。
新設分割と吸収分割での処理の差
新設分割は、新しく設立する会社へ事業を移す形です。承継会社の株式のみを対価として受け取り、その会社が子会社になるなら、移転する資産と負債は簿価のまま引き継がれます。移転損益は生じません。
売却対象の事業だけを新設会社に切り出し、その株式を譲受企業へ渡す。中小企業M&Aでは、この二段構えがよく採られます。吸収分割で既存の会社へ移す場合は、相手が第三者かグループ内かで時価か簿価かが分かれます。
株式交換の仕訳
株式交換による譲受では、譲受側が自社株式を対価として譲渡側の株式を取得します。譲渡側に会計処理はなく、譲受側は子会社株式を資産計上したうえで資本金や資本剰余金を増額させます。
個別上はのれんが出ず、連結上で株式譲渡と同じ形の差額が生じる構造。上場企業が譲受側となる案件で選ばれやすい手法です。
吸収合併の仕訳
吸収合併では消滅会社が法人格を失うため、合併の前日を最終日として決算を締めます。存続会社は資産・負債を時価評価し、純資産と対価との差額をのれんとして個別決算に計上します。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 諸資産 | ●●● | 諸負債 | ●●● |
| のれん | ●●● | 資本金等 | ●●● |
グループ内での合併など共通支配下の取引に当たる場合は、時価評価を行わず簿価を引き継ぎます。のれんも生じません。
第三者割当増資の会計処理
第三者割当増資は、既存株主が対価を受け取らず、資金が会社に入る点で株式譲渡と性格が異なります。発行会社側の処理は次のとおり。
| 借方科目 | 金額(円) | 貸方科目 | 金額(円) |
|---|---|---|---|
| 現金預金 | ●●● | 資本金 | ●●● |
| 資本準備金 | ●●● |
払込金額の2分の1を超えない額を資本準備金に組み入れることが可能です。引受側は株式を資産計上し、議決権が過半となれば連結の対象となってのれんが生じます。オーナーの手元に現金が入らないため、引退を前提とした承継には向きません。
M&A後の決算書に現れる変化
ここまでは取引時点の処理でした。譲受企業の決算書は、その後どう変わるのか。相手の反応を読むうえで知っておくと役に立ちます。
総資産と自己資本比率の動き
対象会社の資産にのれんが上乗せされる形で、総資産は膨らみます。譲受資金を借入で賄えば有利子負債も同時に増えるため、自己資本比率は下がることに。
金融機関との関係を抱える譲受企業ほど、この一線を気にします。負債比率の目安を超える価格には手を出しにくい、という事情が背景にあります。
営業利益に効くのれん償却
日本基準では、のれん償却額が販売費及び一般管理費に入ります。営業利益がその分だけ削られる構造です。5年償却で1億円ののれんなら、毎期2,000万円。対象会社の利益がそれを上回らなければ、連結ベースでは赤字案件に見えてしまいます。
譲渡オーナーが押さえておく理由
相手の決算書の話なのに、なぜ知っておく必要があるのか。理由は単純で、この数字が譲受企業の出せる上限を決めているからです。「もう少し出せませんか」が通らない場面には、たいてい会計上の理由があります。
会計処理が譲渡価格を動かす仕組み
引当金を計上していなかったばかりに、最終盤で価格が動いた案件は少なくありません。会計は価格の後についてくるものではなく、価格をつくる側にあります。
時価純資産の増減が価格に直結する
中小企業M&Aの評価では、時価純資産法や年買法が使われる場面が多くあります。土台となるのが時価に引き直した純資産。税務会計ベースで計上していなかった引当金が積み上がれば、その分だけ土台が下がります。
のれん償却の負担が買い手の上限価格を決める
譲受企業は、支払った金額のうち時価純資産を超える部分を何年で回収できるかを見ています。償却期間を5年と置けば、毎期の営業利益がその分だけ削られる計算に。上限価格が抑えられる理屈はここにあります。
連結を作らない買い手ではのれんが見えない
見落とされやすい論点です。株式譲渡では個別決算にのれんが出ないため、連結決算を作成しない非上場の譲受企業では、決算書上ののれん償却負担が発生しません。
同じ会社を同じ価格で譲り受けても、上場企業と非上場のオーナー企業とでは、価格に対する心理的なハードルが変わります。相手先の属性によって交渉の反応が違う背景の一つ。当社が仲介に入る際、候補先の会計体制を早い段階で確認しているのはこのためです。
財務DDで修正されやすい項目
財務デューデリジェンスで純資産が動く典型は限られています。実際に指摘が集中するのは以下。
- 退職給付引当金の未計上
- 貸倒引当金の不足と回収不能債権の滞留
- 不良在庫の簿価据え置き
- 遊休不動産や保険積立金の含み損益
- 未払残業代など簿外債務の存在
支援現場では、年商10億円台・従業員40名前後の製造業で、退職金規程はあるのに引当金を計上していなかったという例に何度も出会っています。数千万円単位で時価純資産が下方修正され、基本合意後に価格の再協議になった案件も。事前に把握していれば、譲受企業に説明する準備ができたはずのケースです。
会社売却前に決算書で点検しておく項目
では、譲渡オーナー側は何から手を付ければよいのでしょうか。決算書を作り直す必要はありません。差が出る箇所を先に知っておくだけで、交渉の景色は変わります。
決算書の事前点検チェックリスト
当社が初期相談の段階でお伺いしている項目を挙げます。顧問税理士と一緒に確認できる内容です。
- 退職金規程の有無と、規程どおりに計算した場合の要支給額
- 売掛金のうち1年以上動いていないものの金額
- 棚卸資産の滞留期間と、直近3期の廃棄実績
- 役員保険の解約返戻金と帳簿価額の差
- 事業用ではない不動産・車両・会員権の有無
- 役員報酬や地代家賃など、オーナー個人と会社の間の取引条件
- 社長個人名義の資産で事業に使っているものの有無
- 未消化有給や残業代の計算方法
現場で多い誤解
「決算書を良く見せれば高く売れる」という発想は、実務では逆に働くことが多い印象です。譲受企業は修正を前提に見ているため、説明のつかない数字は不信につながります。
むしろ差が出るのは、譲受企業が知りたい情報を先に整理しておくこと。中小企業庁の中小M&Aガイドラインでも、支援機関には評価の手法や前提条件を依頼者へ事前に説明することが求められています。前提を共有したうえで数字を出す姿勢が、結果的に中小企業M&Aの譲渡価格を支えます。
M&A会計に関するFAQ
面談の場で実際に多い質問を集めました。
法律上の義務はありません。ただし子会社があると、譲受企業から簡易的な連結の提出を求められることが多くあります。監査を受けるレベルではなく、グループ全体の損益と借入が分かる資料で足りる場合がほとんど。仲介会社側で作成を支援できます。
税務申告としては問題ありません。ただ税務会計とM&Aで見る会計は目的が違います。引当金や資産の含み損益は、税務では触らなくても評価では効いてくる部分。売却を意識した時点で、一度その視点で見直しておくと安心です。
株式譲渡なら会社の決算期はそのまま続きます。譲受企業の決算期に合わせて後から変更するケースが大半。合併や分割の場合は、効力発生日の前日で締める処理が必要になります。スキーム次第で扱いが変わります。
期をまたいで方針を変えると、利益の比較ができなくなり不利に働くことが多いところ。変更するなら理由を説明できる形で、早めに着手するのが原則です。売却直前の変更は、現場ではまず勧めません。
敬遠されるというより、相手によって反応が分かれます。連結決算を作る上場企業は償却負担を気にし、非上場の譲受企業はあまり気にしません。純資産が薄く収益力で評価される会社ほど、相手選びの設計が価格を左右します。
M&A会計と手法別仕訳のまとめ
M&Aの会計は、取得法という共通の骨格の上に、株式譲渡・事業譲渡・会社分割といった手法ごとの処理が乗る構造です。のれんが個別に出るのか連結に出るのか、税務上の資産調整勘定が生じるのか。ここが分かると、譲受企業の価格の考え方が読めるようになります。決算書に不安があっても、直せる論点はまだ手前にあります。
みつきコンサルティングは、税理士法人グループのM&A仲介会社です。中小企業の会社売却を数多く支援してきた経験から、決算書の修正論点の洗い出しから譲受企業への説明まで一貫してお手伝いできます。会計処理の整理が済んでいない段階でも、遠慮なくご相談ください。
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著者

- 名古屋法人部長/M&A担当ディレクター
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人材支援会社にて、海外人材の採用・紹介事業のチームを率いて新規開拓・人材開発に従事。みつきコンサルティングでは、強みを生かし人材会社・日本語学校等の案件を中心に工事業・広告・IT業など多種に渡る案件支援を行う。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士
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