最適なM&Aのタイミングはいつ?高値で会社を売るポイント・注意点

中小企業のオーナー経営者が企業譲渡を行う上で、タイミングは非常に重要です。本記事では、将来的なM&Aを考えている経営者に向けて、M&Aに最適なタイミングはいつか、M&Aを好条件で成立させるためのコツ、注意点などを解説します。

「うちの会社でも売却できるだろうか…」、「何から始めればいいんだろう…」
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M&A・会社売却でタイミングが重要な理由

M&Aにおいて、会社売却のタイミングは非常に重要な要素です。このタイミングを見誤ってしまうと、希望する譲渡価格が得られないばかりか、譲受企業が見つからずにM&A自体が成立しないリスクも高まります。一方で、適切なタイミングでM&Aに踏み切ることができれば、望外の好条件で会社を譲渡できる可能性も広がります。会社の価値を最大化し、円滑な譲渡を実現するためには、適切なタイミングを逃さないための準備が欠かせません。

最適なM&A・会社売却のタイミング

会社の売却を検討する際、経営者としていくつかの重要な視点を持つことが求められます。これらの視点を総合的に考慮することで、自社にとっての最適なM&Aのタイミングを見つけ出すことができるでしょう。

最適なM&A・会社売却のタイミングは?

会社の業績が好調な時期

会社の業績が好調な時こそ、M&Aを検討する絶好のタイミングと言えます。経営が順調な中で会社を手放すことに抵抗を感じる経営者もいらっしゃるかもしれません。しかし、譲受企業の立場から見れば、業績が悪い会社よりも、好調な業績を維持している会社の方がM&Aの対象として魅力的に映るのは当然のことです。業績が安定している会社は、理想的な譲受企業と出会いやすく、その結果、譲渡価格を含めた譲渡条件を有利に進められる可能性が高まります。

経営者の体力の変化

経営者の体力の変化も、M&Aの重要な検討要素です。高齢化や健康上の理由で体力の衰えを感じ始めた場合は、M&Aを検討する良い機会となります。体力や気力が低下しきってしまうと、経営者自身が主導してM&Aの複雑な手続を進めることが難しくなります。また、経営者の体調不良や意欲の低下は、会社の業績悪化につながる可能性も否めません。そのため、経営者が健康で、まだ経営に活力が残っているうちにM&Aを検討することが、スムーズな譲渡を実現するための賢明な判断と言えるでしょう。

業界再編の動き

業界再編が進む時期は、M&Aが活発化する傾向が見られます。例えば、業界内の競争が激しくなったり、市場そのものが縮小したりする中で、経営の効率化を目指す動きが加速し、業界全体の構造が大きく変わることがあります。このような環境下では、M&Aが非常に活発に行われるため、譲渡オーナーにとって好条件での譲渡や、より高い価格での譲受が期待できる可能性が高まります。法改正、感染症の流行、人口減少といった社会的要因が、業界再編の引き金となることも少なくありません。

自社の強みが評価される時期

会社の持つ「強み」によって、M&Aの最適なタイミングは変わることがあります。自社独自の技術力、長年にわたるノウハウ、特定の立地、強固な取引先、確立されたブランド力など、会社の核となる強みをまずは明確に把握し、整理することが重要です。その上で、それらの強みが市場で最も高く評価されるタイミングを見極めることが肝心です。例えば、特定の地域での開発計画が進んだり、地価が上昇するような好景気の時期は、立地を強みとする会社にとってM&Aの好機となるでしょう。

業界全体の好景気

業界全体の景気状況も、M&Aのタイミングを判断する上での基準となります。所属する業界の景気が良好な時期には、M&Aによって譲受を希望する企業が増加する傾向にあります。これまでM&Aを積極的に検討していなかった企業も、この時期には譲受を真剣に考えるようになる可能性も生まれます。譲受企業の候補が複数現れることで、価格面での競争が促進され、結果としてより高値での譲渡が実現する可能性が高まります。

業績が芳しくない会社の売却時期

会社の業績が思わしくない状況でも、M&Aの可能性は完全に閉ざされるわけではありません。状況に応じた柔軟なアプローチを検討しましょう。

経営意欲が低下している場合

業績の回復が見込めず、さらに経営者自身の経営意欲も低下している状況であれば、譲渡が可能なうちにできるだけ早めにM&Aの可能性を探ることが賢明です。時間をかけてしまうと、会社の状況がさらに悪化し、M&Aの成立が極めて困難になるリスクが高まります。たとえ現在の業績評価が芳しくなかったとしても、特定の技術、長年のノウハウ、有利な立地、または独自の商圏など、譲受企業にとって魅力となり得る要素やメリットがある可能性も残されています。

経営意欲が残っている場合

たとえ現在の業績が落ち込んでいたとしても、経営者自身の経営意欲が衰えていないのであれば、自力で事業を継続する方法がないか、あるいは資本業務提携の可能性はないかなど、あらゆる選択肢を模索することが有効な手段となります。M&Aによる譲渡を選択するケースでも、譲渡後に経営陣として会社に残るという選択肢を選ぶことも可能です。

株式市場の好不況とM&Aの時期

株式市場の好不況がM&Aの成否に影響を与えるかどうかは、ときに経営者が抱える疑問の一つです。実際上、少し影響することがあります。

株式市場の好景気がM&Aに与える影響

株式市場が好景気の場合、上場企業である譲受企業の株価が堅調に推移し、それによって資金調達力が高まることがあります。好景気下では、譲受企業の多くは本業も好調であり、その結果、余剰資金や投資余力が増大します。このような状況は、譲受企業が新たな投資、つまりM&Aを積極的に検討しやすくなる心理的な、そして経済的な追い風となります。この機会を捉えることで、有利な条件での譲渡が実現することもあるでしょう。

極端な不況時の影響

株式市場が極端に悪い状況、例えば2020年のコロナ禍のような時期には、M&A市場も大きく影響を受けることがあります。多くの譲受企業は将来への不確実性を感じ、新たな投資意欲を大幅に減退させます。その結果、M&Aの実施自体が困難になります。なお、金利が高い時期も、譲受企業にとって資金調達のコストが増大するため、M&Aが停滞する要因となる可能性があります。

オーナー経営者の個人的事情とM&A・会社売却

M&Aの適切なタイミングを見極めるには、単に金銭的な側面だけでなく、譲渡オーナー自身の価値観や人生設計、そして将来への展望を深く考慮することが極めて重要です。会社売却はビジネス人生の総決算とも言える大きな決断であり、多角的な視点から慎重に検討することで、後悔のない選択ができるでしょう。

オーナー経営者の個人的事情とM&A・会社売却

リスクとリターンを見積もる

会社を売らないで自力で継続する場合、自社が将来的にどれほどの成長を遂げ、どれだけのリターンを生み出す可能性があるのか、そしてその成長に伴うリスクはどれくらいなのかを客観的に見積ることが大切です。例えば、年率30%や100%といった驚異的なリターンを極めて低いリスクで実現できる可能性を秘めている会社も世の中には存在します。これは、一般の金融商品ではまず考えられないような高い利回りです。経営者自身が自社の事業内容やリスクを最も深く理解しているため、経済的な側面だけからすれば、会社を売らずに自社に再投資することは理があると言えます。

自身の時間価値を考える

会社を売却することで、経営者がこれまで経営に費やしてきた膨大な「時間」が解放されます。この時間は、金銭では決して測れない、計り知れない価値を持つことがあります。例えば、これまで多忙で諦めていた家族との時間、趣味に没頭する時間、自己啓発のための学びの時間、社会貢献活動などができるようになります。あるいは、これまでとは全く異なる分野の新しい事業に挑戦することもできるかもしれません。これらに使う時間は新たな人生のステージを歩むための貴重な資源となります。この時間の価値は人それぞれであり、M&Aの判断において、個人の人生設計や価値観と密接に結びつく非常に重要な要素となるのです。

譲渡対価の多寡

会社売却で得られる譲渡対価の「絶対的価値」を正確に認識することも、M&Aの重要な判断基準です。例えば、1億円と10億円では、単純に金額が10倍違うだけでなく、その後の生活の安定感や選択肢の幅が大きく異なります。少額の譲渡対価では、すぐに使い果たしてしまい、精神的な不安につながることが少なくありません。一方で、十分な金額があれば、その運用益で安定した生活を送ることが可能となり、精神的な安定とともに新たな挑戦もしやすくなります。この金銭がもたらす安心感や可能性の体感的な違いは、M&Aの意思決定に大きな影響を与えることでしょう。

好条件で売却する(譲渡時期以外の)ポイント

M&A・会社売却を成功させ、自社にとって有利な条件を引き出すためには、適切なタイミングを見極めること以外にも、押さえておくべき重要なポイントがいくつかあります。

会社売却の準備を早めに進める

M&Aのプロセスは、一般的に半年から数年という長い期間を要します。この期間は譲渡オーナーにとって精神的な負担も大きくなりがちです。そのため、M&Aを少しでも検討し始めたら、できるだけ早い段階から情報収集を始め、準備を進めることが肝心です。M&Aの動き出しが遅れてしまい、結果的に最適なタイミングを逃すケースは多く見られますが、準備が早すぎたことでタイミングを逃すことはありません。

欲を出しすぎない姿勢

M&A交渉において、欲を出しすぎないことも成功の重要なポイントです。複数の譲受企業から好条件のオファーがあった場合、「もっと良い条件の企業が現れるかもしれない」と期待し、最終的な意思決定を先延ばしにしてしまうケースが見受けられます。しかし、その結果、当初の好条件が失われたり、最終的にどの譲受企業ともマッチングできなくなったりする事態も起こり得ます。最適なタイミングが訪れ、納得できる条件が提示されたならば、欲を出しすぎず、自社にとって最良の譲受企業を冷静に見極める判断力が求められます。

会社の業績を維持し将来性を高める

M&Aを好条件で成立させるためには、会社の業績を良好に保ち、将来性を高めるための努力を継続することが非常に重要です。好調な業績を維持できていれば、譲受企業にとって魅力的に映り、より多くの譲受企業候補が見つかりやすくなります。売却を考えているからといって、事業に手を抜くことは避けるべきです。むしろ、新規顧客開拓や営業体制の強化、人材育成などを行い、会社の価値向上に努める姿勢が、結果としてM&Aにおける良い条件につながります。

会社を売る目的を明確にする

M&A交渉では、譲受企業との間で様々な条件の調整が不可欠です。この調整を円滑に進める上で、M&Aを行う目的を明確にしておくことは極めて重要です。例えば、後継者問題の解決、事業の効率化、新たな成長戦略の実現など、M&Aの具体的な目的を明確にすることで、譲れない条件と譲歩できる条件がはっきりします。これにより、交渉の方向性が定まり、スムーズな進行が期待できます。

M&Aでの(売却時期以外の)注意点

会社売却を成功に導くためには、適切なタイミングの見極めだけでなく、他にも留意すべき重要なポイントがあります。

情報漏えいのリスク管理

M&Aのプロセスにおいて、情報漏えいは最も避けたい事態の一つです。会社売却の検討や交渉が外部に漏れてしまうと、交渉が破談になるリスクが極めて高まります。従業員や取引先、金融機関など、会社の関係者への開示は、M&Aが最終的に成立した後に行うのが一般的です。情報漏えいを防ぐため、譲渡オーナーはM&A仲介会社と秘密保持契約を結び、細心の注意を払って情報管理を行うことが不可欠です。

また、従業員への情報開示のタイミングも慎重に判断すべきです。従業員が株主であるか、事業のキーマンであるか、M&Aに反対する可能性がないか、情報漏洩のリスクがないかといった観点から、個別に従業員に伝えるべき情報を吟味することが求められます。特に、譲受企業との関係が深く、機密性の高い情報を扱う従業員に対しては、M&Aの交渉状況に応じて段階的に情報を開示するなどの配慮が必要です。情報開示の仕方一つで、従業員のモチベーションや組織の安定に大きく影響が出るため、実績・経験の豊富なM&A仲介会社のアドバイスを受けながら慎重に進めるべきでしょう。

専門家への早めの相談

M&Aが選択肢として頭に浮かんだ時点で、M&Aの専門家に相談することを強くお勧めします。無料相談を受け付けているM&A仲介会社も多く、気軽にM&Aについての基本的な疑問や自社の状況について相談できます。早期に専門家と連携することで、適切な準備を進め、M&Aを成功させるための具体的な道筋を立てることが可能になります。

また、経営者自身もM&Aに関する知識を深め、自分なりの判断基準を持つことが非常に重要です。専門家の意見を鵜呑みにするだけでなく、自らが学び、理解を深めることで、より納得感のある意思決定ができるようになるでしょう。

M&A(会社売却)のタイミングのまとめ

M&Aにおける会社売却のタイミングは、譲渡価格や成約の可否、さらには譲渡オーナーのその後の人生にまで深く影響する重要な要素です。会社の業績や経営者の状況、市場の動向などを多角的に見極め、早めに専門家と相談しながら準備を進めることが成功への道です。

当社は、みつき税理士法人グループのM&A仲介会社として15年以上の業歴があり、中小企業M&Aに特化した実績経験が豊富なM&Aアドバイザー・公認会計士・税理士が多く在籍しております。M&Aをご検討の際は、みつきコンサルティングにご相談ください。

著者

西尾 崇
西尾 崇事業法人第三部長/M&A担当ディレクター
宅食事業を共同経営者として立ち上げ、CFOとして従事。みつきコンサルティングでは、会計・法務・労務の知見を活かし、業界を問わず、事業承継型・救済型・カーブアウト・MBO等、様々なニーズに即した多数の支援実績を誇る。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修:みつき税理士法人

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