M&Aマッチングサイトは、オンラインでM&Aの相手を探せるプラットフォームです。本記事では、そのメリット・デメリット、主要サイト5選、そして利用時の重要な注意点を専門家が分かりやすく解説します。
「うちの会社でも売却できるだろうか…」、「何から始めればいいんだろう…」
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M&Aマッチングサイト・プラットフォームとは?
M&Aマッチングサイトとは、インターネット上で会社の譲渡を希望するオーナーと、譲受を希望する企業をつなぐプラットフォームサービスです。まるで、企業同士のオンラインお見合い会場のようなもの、と考えるとイメージしやすいかもしれません。
近年、後継者不在に悩む中小企業のオーナーが増加しており、事業承継の有力な選択肢としてM&Aが注目されています。この流れを受け、M&Aマッチングサイトの数も急速に増えてきました。
急速に普及する背景
なぜこれほどまでにM&Aマッチングサイト(プラットフォーム)が普及したのでしょうか。その背景には、大きく2つの要因があります。
一つは、インターネット技術の進化です。これにより、地理的な制約を超えて、全国の、あるいは世界中の潜在的な相手企業と出会うことが可能になりました。もう一つは、M&Aに対する心理的なハードルが下がってきたことです。かつては「身売り」といったネガティブなイメージがありましたが、今では企業の成長戦略として、またハッピーリタイアを実現する手段として、前向きに捉えられるようになっています。
M&A仲介会社との違いは「出会いの場」の提供への特化
M&Aマッチングサイト(プラットフォーム)と、M&A仲介会社との最も大きな違いは、その役割にあります。マッチングサイトは、あくまで「出会いの場」を提供することに特化しています。登録されている多くの案件の中から、自社の希望に合う相手を自分で探し、直接アプローチするのが基本です。一方、M&A仲介会社は、相手探しから交渉、契約書の作成、そして最終的なM&Aの成立まで、すべてのプロセスに伴走し、専門的なアドバイスを提供するのが役割です。この違いを理解しておくことが、非常に重要になります。
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M&Aマッチングサイトのメリットと注意点
M&Aマッチングサイト(プラットフォーム)を利用するプラス面とマイナス面を紹介します。
M&Aマッチングサイトを利用する5つのメリット
M&Aマッチングサイト(プラットフォーム)には、従来のM&A仲介サービスにはない、特有のメリットがいくつか存在します。これらを理解し、うまく活用することで、M&Aの可能性を大きく広げることができます。ここでは、主な5つのメリットについて見ていきましょう。
メリット1:圧倒的な情報量と選択肢の広さ
最大のメリットは、何と言ってもその情報量の多さです。全国各地から数多くの譲渡案件・譲受希望企業が登録されており、業種や規模、地域といった様々な条件で検索できます。
M&A仲介会社を介する場合、基本的にはその会社が抱える顧客リストの中から相手を探すことになりますが、マッチングサイトでは、その垣根を越えて、これまで出会うことのなかったであろう相手とも接点を持てる可能性があります。これは、自社の未来の可能性を広げる上で、計り知れない価値があると言えるでしょう。
メリット2:コストを抑えられる可能性
M&Aマッチングサイトは、一般的にM&A仲介会社に依頼するよりも費用を抑えられる傾向にあります。多くのサイトでは、登録や案件の閲覧は無料、あるいは月額数万円程度の利用料で済みます。成約時に成功報酬が発生するモデルが主流ですが、その料率も仲介会社と比較して低めに設定されていることが多いです。ただし、これはあくまで「可能性」です。後述するデメリットを考慮しないと、結果的に高くついてしまうケースもあるため、注意が必要です。
メリット3:匿名性を保ちやすい
会社の譲渡を検討していることは、従業員や取引先、金融機関には極秘に進めたい、というのがオーナーの正直な気持ちでしょう。M&Aマッチングサイトでは、初期段階では会社名を非公開にしたまま、匿名で情報収集や交渉の打診ができます。具体的な社名を明かすのは、相手との間で秘密保持契約(NDA)を締結した後になるのが一般的です。この匿名性の高さは、安心してM&Aの第一歩を踏み出すための、後押しとなります。
メリット4:時間や場所の制約が少ない
インターネット上のサービスであるため、24時間365日、いつでもどこでも案件を探したり、メッセージのやり取りをしたりすることが可能です。多忙な経営者にとって、これは利点です。日中の業務の合間や、夜間、休日など、ご自身の都合の良いタイミングでM&Aの検討を進められます。わざわざ仲介会社に足を運んだり、面談の日程を調整したりする手間を省けるため、スピーディーに活動できるのも魅力です。
メリット5:M&Aプロセスの透明化
マッチングサイト上でのやり取りは、すべてシステム上に記録として残ります。これにより、交渉の過程が可視化され、透明性が高まります。「言った、言わない」といった水掛け論になるリスクを減らせますし、相手企業とのコミュニケーションの履歴を後から振り返ることも容易です。また、M&Aのプロセス自体が標準化されているため、どのような手続で進んでいくのかを把握しやすいという側面もあります。
知らないと危険!M&Aマッチングサイトの7つのデメリットと注意点
手軽で便利なM&Aマッチングサイト(プラットフォーム)ですが、その裏には見過ごすことのできないリスクが潜んでいます。これらのデメリットを理解せずに利用すると、思わぬ失敗を招きかねません。ここでは、特に懸念される7つのポイントを詳しく解説します。なお、あくまでもプラットフォームに共通に見られる一般的な注意点であり、個別のサイトでは該当しないデメリットもありますので、利用を検討する場合には個別にご確認をお願いします。
注意点1:交渉はすべて自分で行う必要がある
これが最大の難関であり、最もリスクの高い部分です。マッチングサイトは出会いの場を提供するだけで、その後の交渉は当事者同士で行わなければなりません。
交渉力の差が結果を大きく左右する
M&Aの交渉相手は、百戦錬磨のプロである可能性が高いです。譲受企業側は、M&Aの専門部署を抱えていることも少なくありません。そのような相手と、M&Aの経験がほとんどない譲渡オーナーが対等に交渉するのは、残念ながら至難の業です。相手のペースで話が進み、気付いたときには、自社にとって著しく不利な条件を飲まされていた、というケースは後を絶ちません。譲渡価格はもちろんのこと、従業員の雇用維持や役員の処遇など、守るべきものが守れなくなる危険性があります。
感情的な対立のリスク
M&Aの交渉は、単なるビジネスライクな話し合いでは終わりません。長年手塩にかけて育ててきた会社への想い、従業員への責任など、様々な感情が渦巻きます。当事者同士が直接向き合うと、些細な言葉の行き違いから感情的な対立に発展し、交渉が決裂してしまうことがあります。間に専門家という緩衝材がいないことで、冷静な判断が難しくなるのです。これは本当に残念なことです。
注意点2:情報の真贋を見抜く目が必要
サイトに登録されている情報が、すべて正確であるとは限りません。その真贋を、自分自身で見極める必要があります。
登録情報の信頼性の懸念
譲受を希望する企業が登録している情報、例えば財務状況や事業計画などが、実態よりも良く見せかけられている可能性があります。また、譲渡案件の中にも、意図的に不利な情報を隠して登録しているケースがないとは言えません。これらの情報が正しいかどうかを判断するには、財務諸表を読み解く知識や、業界に対する深い洞察力が不可欠です。情報のうわべだけを信じて話を進めてしまうと、後で深刻な問題が発覚することになりかねません。
いわゆる「冷やかし」の見極め
マッチングサイトの手軽さゆえに、本気でM&Aを検討しているわけではない、いわゆる「冷やかし」のユーザーも一定数存在します。情報収集だけが目的であったり、単なる興味本位でアプローチしてきたりする相手に時間を費やしてしまうのは、非常にもったいないことです。相手の本気度を見極める眼力も、サイトを利用する上では求められます。
注意点3:専門知識の不足が命取りに
M&Aは、会計、税務、法務といった高度な専門知識の総力戦です。これらの知識が不足していると、取り返しのつかない失敗につながる可能性があります。
企業価値評価(バリュエーション)の罠
自社の価値をいくらと見積もるか。これはM&Aにおいて最も重要な論点の一つです。マッチングサイトの中には、簡易的な企業価値算定ツールを提供しているところもありますが、あくまで参考値に過ぎません。
会社の真の価値は、単純な計算式で算出できるものではありません。将来の収益性、無形の資産(ブランドや技術力など)、シナジー効果などを総合的に評価する必要があり、これには高度な専門知識と経験が不可欠です。不適切な評価額で交渉を始めてしまうと、本来得られるはずだった対価を大きく下回る結果になりかねません。
デューデリジェンス(DD)の落とし穴
デューデリジェンス(Due Diligence)とは、譲受企業が譲渡対象企業の価値やリスクを精査する手続です。財務、税務、法務、事業など、多岐にわたる調査が行われます。
このDDの過程で、譲渡オーナー側が専門家のサポートなしに対応するのは極めて困難です。譲受側から大量の資料提出を求められ、矢継ぎ早に質問が飛んできます。ここで的確に対応できないと、相手に不信感を与え、譲渡価格の引き下げや、最悪の場合、交渉決裂の口実を与えてしまうことになります。
最終契約書(DA)の潜在的リスク
M&Aの最終契約書(株式譲渡契約書など)には、専門的な法律用語が並び、複雑な条項が数多く含まれています。例えば、「表明保証」という条項一つとっても、その内容を正確に理解せずに署名してしまうと、後日、表明した内容と事実が異なっていた場合に、多額の損害賠償を請求されるリスクがあります。契約書に潜むリスクを一つひとつ洗い出し、自社を守るための修正交渉を行うには、M&Aに精通した専門家の力が不可欠です。
注意点4:成約までの道のりが長い
マッチングサイトは手軽に始められる反面、実際に成約に至るまでの道のりは、決して平坦ではありません。むしろ、専門家が介在しない分、遠回りになることさえあります。相手探しから始まり、無数のメッセージのやり取り、面談、条件交渉、デューデリジェンス、契約交渉と、やるべきことは山積みです。本業の経営を行いながら、これらすべてを一人でこなすのは、想像を絶する負担です。途中で心身ともに疲弊してしまい、M&A自体を諦めてしまうオーナーも少なくありません。
注意点5:手数料体系の誤解
「コストを抑えられる」というメリットの裏側を、正しく理解する必要があります。多くのサイトでは、成約時に「レーマン方式」に準じた成功報酬が発生します。一見、料率が低く見えても、最低報酬額が設定されている場合があります。小規模なM&Aの場合、結果的に仲介会社に支払う手数料と大差ない、あるいはかえって高くなるケースも考えられます。手数料体系の細部までしっかりと確認し、総額でいくらかかるのかをシミュレーションしておくことが重要です。
注意点6:情報漏洩のリスク管理
匿名性が保たれるとはいえ、交渉が進むにつれて、徐々に自社の情報を開示していくことになります。その過程での情報管理は、すべて自己責任です。秘密保持契約(NDA)を締結したからといって、100%安全とは言い切れません。相手が悪意を持っていた場合、意図的に情報が外部に漏らされる可能性もゼロではありません。信頼できる相手かどうかを慎重に見極めるとともに、どのタイミングで、どこまでの情報を開示するのか、戦略的に判断する必要があります。
注意点7:サポート体制の限界
多くのマッチングサイトでは、基本的な使い方に関するカスタマーサポートは提供されています。しかし、それはあくまでシステムの操作方法に関するものが中心です。個別のM&A案件に関する具体的な交渉術や、法務・税務上のアドバイス、複雑な手続の代行といった、踏み込んだサポートは期待できません。まさに、大海原に羅針盤も海図も持たずに漕ぎ出すようなものです。孤立無援の状態で、重大な経営判断を下していかなければならないのです。
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【2025年最新】プロが選ぶM&Aマッチングサイト・プラットフォーム5選
数あるM&Aマッチングサイト(プラットフォーム)の中から、特に実績や信頼性が高く、多くの経営者に利用されている主要な5つのプラットフォームを厳選してご紹介します。それぞれの特徴や料金体系を比較し、ご自身の状況に合ったサイト選びの参考にしてください。
M&Aサクシード
運営会社:株式会社M&Aサクシード
特徴と強み
M&Aサクシードは、ビズリーチ社が運営する、審査制のM&Aマッチングサイトです。大きな特徴は、譲渡企業は無料で利用できる点と、譲受を希望する企業に対して審査を設けている点です。
これにより、本気度の高い優良な譲受企業が集まりやすく、譲渡オーナーは安心して相手探しに集中できます。また、譲渡企業の匿名性は、譲受企業からのメッセージに返信するまで維持されるため、情報管理の面でも安心感が高いと言えるでしょう。譲渡を検討し始めたばかりのオーナーが、まず情報収集のために登録する場としても適しています。
料金体系
譲渡企業は、登録から成約まで、すべての機能を完全に無料で利用できます。これは、譲渡を検討するオーナーにとって、非常に大きなメリットです。
一方、譲受企業は、案件の閲覧は無料ですが、譲渡企業にメッセージを送信する段階から料金が発生します。料金プランは月額制となっており、企業のニーズに合わせて複数のプランが用意されています。この料金体系が、譲受企業側の本気度を担保する仕組みの一つとなっています。
こんな方におすすめ
- 初めてM&Aを検討する譲渡企業のオーナー
- 費用をかけずに、まずはどのような譲受企業がいるのかを知りたい方
- 質の高い、本気度の高い譲受企業とだけコンタクトを取りたい方
M&Aサクシードは、特に譲渡オーナーにとって、リスクを抑えながらM&Aの第一歩を踏み出せる、心強いプラットフォームと言えるでしょう。
BATONZ(バトンズ)
運営会社:株式会社バトンズ
特徴と強み
BATONZ(バトンズ)は、国内最大級の登録案件数を誇るM&Aマッチングサイトです。その最大の強みは、全国のM&A専門家(公認会計士、税理士、弁護士など)が「バトンズパートナー」として登録しており、ユーザーが必要に応じてサポートを依頼できる点にあります。
単なるマッチングの場を提供するだけでなく、専門家の力を借りながらM&Aを進められるという、ハイブリッドな仕組みが魅力です。特に小規模な事業や店舗の承継案件が豊富で、個人が譲受側として参加するケースも多いのが特徴です。
料金体系
譲渡企業は、登録からマッチング、基本的な交渉支援機能の利用まで無料です。成約時に、譲渡対価に応じて成功報酬が発生する仕組みとなっています。
譲受企業も、登録や案件の閲覧は無料ですが、交渉を開始する際には有料プランへの登録が必要です。また、前述の「バトンズパートナー」にサポートを依頼する場合は、別途その専門家への報酬が発生します。料金体系が非常に明確で、安心して利用できる設計になっています。
こんな方におすすめ
- 小規模な事業や個人商店の譲渡を検討しているオーナー
- マッチングだけでなく、必要に応じて専門家のサポートも受けたい方
- 豊富な案件の中から、じっくりと相手を探したい方
BATONZは、M&Aの裾野を広げ、あらゆる規模の事業承継を支援しようという強い意志を感じるプラットフォームです。
M&Aクラウド
運営会社:株式会社M&Aクラウド
特徴と強み
M&Aクラウドは、特にIT・Web業界のスタートアップやベンチャー企業に強みを持つM&Aプラットフォームです。大きな特徴は、譲渡案件を探すだけでなく、譲受企業側が「M&A方針」や「投資方針」を積極的に発信している点です。
譲渡オーナーは、これらの発信内容を見て、自社のビジョンと合致する企業に直接アプローチすることができます。これにより、単なる事業の売買にとどまらない、成長戦略として前向きなM&Aが実現しやすくなっています。譲受企業側も、求めている技術やサービスを明確に打ち出すことで、効率的なマッチングが可能になります。
料金体系
譲渡企業は、登録から成約まで、すべてのサービスを無料で利用できます。
譲受企業は、月額の利用料を支払うことで、プラットフォーム上でM&A方針を発信したり、気になる譲渡企業にスカウトメッセージを送ったりすることができます。料金プランは、利用できる機能に応じて複数設定されています。成功報酬は発生しないため、譲受企業にとっては、M&A活動のコストを固定化できるというメリットがあります。
こんな方におすすめ
- IT、Web、スタートアップ業界の経営者
- 資金調達や事業提携も含めた、幅広い選択肢を検討したい方
- 自社の事業や技術を高く評価してくれる企業と出会いたい方
M&Aクラウドは、未来志向の成長戦略を描くための、非常にユニークでパワフルなツールと言えるでしょう。
M&Aプラス
運営会社:デロイト トーマツ ファイナンシャルアドバイザリー合同会社
特徴と強み
M&Aプラスは、世界的なプロフェッショナルファームである「デロイト トーマツ グループ」が運営するM&Aプラットフォームです。最大の強みは、何と言ってもその信頼性とブランド力にあります。
世界4大会計事務所(BIG4)の一角が運営しているという安心感は、M&Aという重大な経営判断において、何物にも代えがたい安心感を持ちます。登録されている案件や企業は、一定の基準を満たしていると期待でき、質の高いマッチングが望めます。また、デロイト トーマツが持つ豊富な知見やグローバルネットワークへのアクセスも、大きな魅力と言えるでしょう。
料金体系
譲渡企業は、登録や案件情報の掲載は無料で行うことができます。
一方、譲受企業は、案件の詳細情報を閲覧したり、交渉を開始したりする際に料金が発生します。成約時には、譲受企業側に対して、譲渡価額に応じた成功報酬が課される体系となっています。プロフェッショナルファームが運営するにふさわしい、透明性の高い料金設定がなされています。
こんな方におすすめ
- M&Aの相手企業の信頼性や質を最優先したい方
- 世界的なコンサルティングファームの知見やネットワークに魅力を感じる方
- 安心してM&Aのプロセスを進めたい、中堅・大企業の経営者
M&Aプラスは、単なるマッチングの場にとどまらず、デロイト トーマツ グループという強力な後ろ盾を得て、M&Aを成功に導きたいと考えるオーナーにとって、非常に心強い選択肢となります。
TRANBI(トランビ)
運営会社:株式会社トランビ
特徴と強み
TRANBI(トランビ)は、国内最大級のユーザー数と案件数を誇ります。その最大の特徴は、あらゆる業種、あらゆる規模の案件が網羅されている、その圧倒的な多様性です。
個人事業主レベルの小規模案件から、数十億円規模の大型案件まで、まさに玉石混交のマーケットが形成されています。これにより、ニッチな業種の会社であっても、思わぬ相手と出会える可能性があります。また、ユーザー同士が自由に交渉できる、完全にオープンなプラットフォームであることが特徴です。
料金体系
譲渡企業は、登録から交渉、成約に至るまで、完全に無料で利用できます。
譲受企業も、登録や案件の閲覧、交渉の申し込みは無料です。成約した場合にのみ、譲受企業側に対して、譲渡価格の3%という一律の成功報酬が発生します。このシンプルで分かりやすい料金体系が、多くのユーザーに支持されています。
こんな方におすすめ
- 幅広い選択肢の中から、とにかく多くの可能性を探りたい方
- ニッチな業種や特殊な事業を営んでいるオーナー
- コストを最小限に抑えてM&A活動を行いたい方
TRANBIは、日本の事業承継問題の解決に真正面から取り組む、社会的なインフラとしての役割を担っていると言っても過言ではないでしょう。
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M&Aマッチングサイトを成功に導く賢い使い方
M&Aマッチングサイト(プラットフォーム)は、諸刃の剣です。使い方を間違えれば大きなリスクを伴いますが、賢く活用すれば、これほど心強い味方はいません。ここでは、M&Aを成功に導くための、マッチングサイトの効果的な活用法についてお伝えします。
目的を明確にする
まず最初に、「何のためにM&Aをするのか」という目的を明確にすることが重要です。後継者不在のため事業を誰かに託したいのか、会社をさらに成長させるためのパートナーを探しているのか、あるいは創業者利益を確保して新たな人生を歩みたいのか。目的によって、探すべき相手も、交渉で重視すべきポイントも変わってきます。この軸がぶれていると、数多くの情報に惑わされてしまい、適切な判断ができなくなります。
複数のサイトを併用する
一つのサイトに固執するのではなく、複数のマッチングサイトに登録し、並行して利用することをお勧めします。それぞれのサイトには、異なる特徴や強みがあり、登録しているユーザー層も異なります。複数のプラットフォームに網を張ることで、より多くの潜在的な相手と出会うチャンスが広がります。また、様々な案件に触れることで、自社の市場価値を客観的に把握するための相場観を養うこともできます。
専門家(M&Aアドバイザー)との連携を視野に入れる
これが最も重要なポイントです。マッチングサイトを「自分でM&Aを完結させるためのツール」と考えるのではなく、「最適な相手を見つけるための入り口」と位置づけ、その後の重要な局面では専門家の力を借りることを強くお勧めします。
セカンドオピニオンとしての活用
マッチングサイトで良さそうな相手が見つかった段階で、一度M&Aの専門家に相談し、セカンドオピニオンを求めてみましょう。その相手が本当に自社にとって最適なパートナーなのか、提示されている条件は妥当なのか、今後の交渉で注意すべき点は何か。客観的な第三者の視点からアドバイスを受けることで、冷静に状況を判断し、交渉を有利に進めることができます。この一手間が、後々の後悔を防ぎます。
M&A仲介会社とサイトを併用するハイブリッド戦略
最も賢明で、成功確率を格段に高めるのが、このハイブリッド戦略です。まず、実績経験が豊富なM&A仲介会社を自社の「参謀」として契約します。そして、お相手探しの段階で、仲介会社が持つ独自のネットワークと並行して、M&Aマッチングサイトも活用するのです。
この進め方の利点は計り知れません。仲介会社が交渉や複雑な手続のすべてを主導してくれるため、オーナーは安心して本業に専念できます。その上で、マッチングサイトという情報洪水の中から有望な候補者を探し出すことで、出会いの可能性を最大化できるのです。サイトで見つかった候補者とのやり取りも、専門家が窓口となることで、足元を見られる心配もありません。M&A仲介会社の「専門性・安全性」と、マッチングサイトの「情報量・スピード感」という、両者の良いとこ取りをする戦略です。
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M&Aマッチングサイトと仲介会社、どちらを選ぶべきか?
ここまで、M&Aマッチングサイト(プラットフォーム)のメリット・デメリット、そして賢い使い方について解説してきました。では、最終的に、マッチングサイトとM&A仲介会社のどちらを選べば良いのでしょうか。これは、オーナー経営者の皆様が置かれている状況や、M&Aに対する考え方によって答えが変わってきます。
ケース別・最適な選択肢
どちらを選ぶべきか、具体的なケースを想定して考えてみましょう。
サイト利用が向いているケース
- M&Aに関する知識や経験が豊富な買い手で、交渉にも自信がある方
- 極めて小規模なM&Aで、複雑な論点がない場合
- とにかくコストを最優先に考えたい方
これらのケースでは、マッチングサイトを主軸に検討を進めるのが合理的かもしれません。ただし、その場合でも、要所要所で専門家のアドバイスを求める姿勢は忘れないでください。
仲介会社の利用が不可欠なケース
- ・M&Aの経験がなく、何から手をつけて良いか分からない売主
- ・本業が忙しく、M&Aの交渉や手続に時間を割けない方
- ・会社の規模が大きく、法務や税務上の論点が複雑になることが予想される場合
- ・従業員の雇用や取引先との関係など、絶対に守りたい条件がある方
- ・少しでも有利な条件で、安心してM&Aを成功させたい方
これらのケースでは、迷わずM&A仲介会社に相談することをお勧めします。専門家が伴走することで、オーナーは本業に集中しながら、精神的な負担を大幅に軽減し、最良の結果を追求することができます。
最終的な成功の鍵は「人」の介在
M&Aマッチングサイト(プラットフォーム)というテクノロジーの進化は、間違いなくM&Aの世界を大きく変えました。選択肢が増え、多くのオーナーにとってM&Aが身近なものになったことは、本当に素晴らしいことだと思います。
しかし、どれだけテクノロジーが進化しても、M&Aの最終的な成功の鍵を握るのは、やはり「人」です。譲渡オーナーの想いを汲み取り、譲受企業の戦略を理解し、両者の間に立って、粘り強く、誠実に、最良の着地点を探っていく。この泥臭いプロセスこそが、M&Aの本質です。プラットフォームはあくまで道具。それをどう使いこなし、どう血の通ったM&Aにしていくか。その答えは、信頼できる専門家との出会いの中にあるのかもしれません。
M&Aにお困りなら、みつきコンサルティングにご相談を。
M&Aに関する悩みや不安を抱えているのなら、専任のコンサルタントによるサポートが可能な「みつきコンサルティング」にご相談ください。
みつきコンサルティングは、公認会計士が在籍している税理士法人系のM&A仲介会社です。企業診断や財務分析を得意としているため、企業価値を正確に把握した上で、適切な交渉に臨めます。M&Aのスタートから成約までトータルでサポートでき、些細な問題にも適切なアドバイス・フォローが可能です。完全成功報酬型となっているので、成約するまで費用がかかりません。
M&Aマッチングサイト・プラットフォームのまとめ
M&Aマッチングサイトは手軽で便利な一方、専門知識なしでの利用には大きなリスクが伴います。実績経験が豊富なM&A仲介会社を窓口としながら、お相手探しの部分でサイトを併用するハイブリッドな活用が、中小企業M&Aを成功させる鍵と言えるでしょう。
当社は、みつき税理士法人グループのM&A仲介会社として15年以上の業歴があり、中小企業M&Aに特化した実績経験が豊富なM&Aアドバイザー・公認会計士・税理士が多く在籍しております。M&Aをご検討の際は、みつきコンサルティングにご相談ください。
著者

- 事業法人第三部長/M&A担当ディレクター
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宅食事業を共同経営者として立ち上げ、CFOとして従事。みつきコンサルティングでは、会計・法務・労務の知見を活かし、業界を問わず、事業承継型・救済型・カーブアウト・MBO等、様々なニーズに即した多数の支援実績を誇る。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修:みつき税理士法人
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