零細企業のM&Aとは|会社売却の相場・進め方と中小企業との違い

従業員数名の零細企業でも会社売却は成立します。公的統計では譲渡が成約した会社の6割超が売上高1億円以下。後継者不在に悩む経営者へ向けて、譲渡価格の決まり方、株式譲渡と事業譲渡の選び方、売却前に整えるべき実務、個人保証の扱いまで、支援現場の判断軸を交えて解説します。

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目次
  1. 零細企業のM&Aが現実的な選択肢になった理由
    1. 後継者不在で廃業する会社が増えている
    2. 譲渡が成約している会社の規模は想像より小さい
    3. 個人や小規模企業も譲受側に回っている
  2. 零細企業がM&Aで得られる3つの実利
    1. 後継者不在という悩みから解放される
    2. 譲渡代金がオーナー個人に入る
    3. 個人保証と担保提供から外れる
  3. 零細企業M&Aで使われる手法と選び方
    1. 株式譲渡が選ばれやすい理由
    2. 事業譲渡が向く場面
    3. どちらを選ぶかの判断軸
  4. 零細企業の譲渡価格はどう決まるか
    1. 純資産に利益の数年分を乗せるのが出発点
    2. 価格を押し下げる要因
    3. 価格を押し上げる要因
  5. 会社売却の前に整えておく5つの実務
    1. 株主名簿と名義株を整理する
    2. 事業別・店舗別の損益を出せるようにする
    3. 労務まわりの数字を把握する
    4. 決算書に載らない資産と負債を洗い出す
    5. 会社と個人のお金を分ける
  6. 零細企業M&Aの進め方と期間の目安
    1. 相談と企業価値の把握
    2. 譲渡条件の確定と相手探し
    3. トップ面談から基本合意まで
    4. デューデリジェンスと最終契約
  7. 零細企業M&Aでつまずきやすい場面
    1. 条件を決める前に相手を決めてしまう
    2. 従業員への開示のタイミングを誤る
    3. 相談先の選び方で結果が変わる
    4. 公的窓口という選択肢もある
  8. みつきコンサルティングが支援した小規模案件
    1. 業績悪化と技術革新を機に映像配信企業と組んだ事例
    2. シェアサイクル事業を大手の資本力で次段階へ進めた事例
  9. みつきコンサルティングがM&A仲介した零細企業の売却事例
    1. 業績不振と技術革新で映像配信企業と協業
    2. シェアサイクルを金融企業との連携で次のステージへ
  10. 零細企業とは何か
    1. 小規模企業者の定義
    2. 中小企業との違い
    3. 零細企業の強みはM&Aでも評価される
  11. 廃業と会社売却のどちらを選ぶか
    1. 廃業には費用がかかる
    2. 判断が分かれる境目
    3. 債務超過でも道が閉ざされるわけではない
    4. タイミングの見極め
  12. 零細企業のM&Aに関するFAQ
  13. 零細企業のM&Aで会社と雇用を残すために

零細企業のM&Aが現実的な選択肢になった理由

「うちのような小さな会社を買う人などいない」。相談の冒頭でそう口にされる経営者は、今も少なくありません。ところが公的統計を追うと、実際に成約している会社の規模はもっと小さいのが実情です。

後継者不在で廃業する会社が増えている

中小企業庁がまとめた事業評価報告書によれば、2024年の休廃業・解散件数は62,695件と大きく伸び、そのうち約半数は黒字企業でした。廃業予定企業の約3割が後継者不在を理由に挙げています。稼ぐ力を残したまま店じまいを選ぶ会社が、これだけ存在するわけです。

後継者がいない状況をどう扱うかは、後継者不足の解決策としても整理しています。

譲渡が成約している会社の規模は想像より小さい

公的窓口である事業承継・引継ぎ支援センターの2024年度実績は、第三者承継の成約が2,132件と過去最多。その譲渡側企業の内訳が、零細企業の経営者にとっては一番の判断材料になります。下表は同センターで成約した譲渡企業の規模構成です。

区分構成比(2024年度)読み取れること
売上高3,000万円以下36.0%年商数千万円規模でも成約している
売上高3,000万円超〜1億円以下31.9%1億円以下で合計6割超を占める
従業員1〜5名51.3%半数が5名以下の事業者
従業員6〜10名21.5%10名以下で合計7割超

売上高1億円以下が6割超という現実

売上高1億円以下で6割超、5億円以下まで広げると9割超。つまり公的窓口の第三者承継は、ほぼ零細・小規模企業のための仕組みとして回っています。規模を理由に諦める必要は、統計上ありません。

従業員10名以下が7割

従業員数で見ても、10名以下が全体の7割。数名の会社が譲受先を見つけているという事実は、相談の場で最も驚かれる数字です。中小企業庁「令和6年度事業承継・引継ぎ支援事業に関する事業評価報告書」で原データを確認できます。

個人や小規模企業も譲受側に回っている

譲受側の顔ぶれも変わりました。同報告書では、譲受成約企業のうち5.5%が個人。創業を志す人が既存の会社を引き受ける形です。零細企業の受け皿は、大手企業だけではありません。

買い手側の実像を知っておくと交渉が読みやすくなるため、個人が買うM&Aや、経営者候補が資金を集めて会社を承継するサーチファンドの仕組みにも目を通しておくと安心です。

零細企業がM&Aで得られる3つの実利

メリットを並べる記事は多いものの、零細企業の経営者にとって本当に効くのは、実は3つに絞られます。会社売却全体の枠組みは会社売却の手順と費用で押さえたうえで、以下を読み進めてください。

後継者不在という悩みから解放される

親族に継ぐ意思がなく、社内にも適任者がいない。この状態が10年続いた会社は珍しくありません。第三者への譲渡が決まれば、屋号も取引先も従業員も残ります。廃業した場合に失われるものを思えば、この差は大きい。

譲渡代金がオーナー個人に入る

株式譲渡であれば、代金は会社ではなくオーナー個人の手元に入ります。将来の利益をまとめて受け取る性格のお金です。退職後の生活設計を組み直す原資として、使い道の自由度が高い点も見逃せません。

いくらで売れるのかは会社売却の相場で目安を掴めます。

個人保証と担保提供から外れる

零細企業の経営者にとって、実は譲渡代金より重い意味を持つのがこちらです。借入の連帯保証、自宅への抵当。譲渡実行と同時に解除できれば、家族が背負っていた不安が消えます。

ただし自動的に外れるわけではなく、金融機関との交渉が要ります。段取りは個人保証の解除で詳しく扱っています。

零細企業がM&Aを行うメリット(譲渡オーナー:後継者問題解決・資金獲得・事業成長/譲受企業:顧客獲得・人材確保)

零細企業M&Aで使われる手法と選び方

手法は事実上2つ。どちらを選ぶかで、税金も手続の重さも変わります。下表で違いの骨格を掴んでください。

比較項目株式譲渡事業譲渡
取引の対象発行済株式(会社そのもの)特定の事業に属する資産・負債・契約
代金の受取人株主であるオーナー個人会社(法人)
許認可会社に残るため原則そのまま譲受企業側で取り直しが必要な場合あり
契約の移転包括的に引き継がれる取引先ごとに巻き直しが必要
簿外債務譲受企業が引き継ぐリスクあり対象を絞れるため遮断しやすい

株式譲渡が選ばれやすい理由

零細企業の第三者承継は、9割方こちらです。株主が実質オーナー1人であれば、手続は驚くほど簡素に済みます。会社が持つ許認可も従業員の雇用契約もそのまま。仕組みの詳細は株式譲渡の仕組みにまとめました。

事業譲渡が向く場面

複数事業のうち一つだけを手放したい、あるいは会社に残したい資産がある。そうしたときに使います。事業譲渡の手続は個別の移転作業が積み上がるため、規模の割に手間がかかりがちです。

消費税と許認可の扱いに差が出る

事業譲渡では、譲渡資産のうち課税対象部分に消費税がかかります。飲食業の営業許可や建設業許可も、譲受企業側で新たに取得する必要が生じることも。小さな会社ほど、この事務負担が重くのしかかります。

どちらを選ぶかの判断軸

支援現場での見立てはシンプルです。オーナーが株式をほぼ全部持っていて、会社を丸ごと渡してよいなら株式譲渡。逆に不動産を手元に残したい、あるいは会社に整理しきれない問題があるなら事業譲渡を検討します。

零細企業の譲渡価格はどう決まるか

「相場はいくらか」という問いに一律の答えはありません。ただ、価格が組み立てられる骨格と、そこから上下する要因は説明できます。

純資産に利益の数年分を乗せるのが出発点

中小企業M&Aの実務では、時価に引き直した純資産に、営業利益や役員報酬調整後の利益の数年分を加算する考え方がよく使われます。零細企業の場合、この計算だけで数千万円規模に着地することが多い印象です。

算定手法そのものは企業価値評価の方法で解説しています。

価格を押し下げる要因

零細企業に特有の減点材料があります。譲受企業は「この会社を買った後、本当に回るのか」を見ているためです。

オーナーへの依存が強すぎる

売上の大半が社長個人の人脈から生まれている。技術も社長の頭の中にしかない。この状態だと、譲受企業は社長不在後の姿を描けません。価格交渉で最も頻繁に持ち出される論点です。

労務と法務が未整備のまま

勤怠管理が曖昧で未払残業代の可能性がある、退職金規程はあるのに引当がない、株式が親族に分散している。いずれも金額の下方修正につながります。簿外債務の見つけ方を先回りして知っておくと、備えやすくなります。

価格を押し上げる要因

逆に評価されるのは、決算書に載らない強みです。特定エリアでの圧倒的なシェア、更新が難しい許認可、離職率の低い職人集団。零細企業の価値は、規模ではなく「代替できなさ」で測られます。

会社売却の前に整えておく5つの実務

準備の有無で、成約率も価格も変わります。当社が初回面談で必ず確認する項目を、そのままチェックリストとして並べました。

株主名簿と名義株を整理する

設立時の名義貸しがそのまま残っている会社は、今も相当数あります。譲受企業は100%の取得を望むため、直前になって株の集約に動くと交渉が止まりかねません。連絡が取れない株主が1人いるだけで、数か月遅れることも。

事業別・店舗別の損益を出せるようにする

複数拠点を持ちながら、全社合算の決算書しかない。零細企業でよく見かける状態です。部門別の数字が出せないと、譲受企業は実態を測れず、保守的な評価に傾きます。

労務まわりの数字を把握する

有給の消化状況、時間外労働の実態、退職金の積立。指摘されてから慌てるより、自分で先に数えておくほうがずっと有利に立てます。整備には時間がかかるため、着手は早いほど良い。

決算書に載らない資産と負債を洗い出す

社長個人名義の事業用不動産、会社が支払っている個人的な経費、簿外のリース。譲渡実行までに切り分けておくと、デューデリジェンスの局面が驚くほど静かに進みます。デューデリジェンスの調査項目を参考に自己点検してみてください。

会社と個人のお金を分ける

役員貸付金が数千万円積み上がったまま、というケースも珍しくありません。返済の目処を立てるか、譲渡代金との相殺を織り込むか。放置したまま交渉に入ると、価格の議論が別方向へ流れます。

零細企業M&Aの進め方と期間の目安

相談から入金まで、おおむね半年から1年。零細企業の場合、資料が少ない分だけ前半が速く進むこともあります。

相談と企業価値の把握

直近3期分の決算書と会社概要があれば、おおよその評価は出せます。この段階で希望条件と現実の距離を確認しておくと、後の判断がぶれません。何から学べばよいか迷う方は会社売却の勉強から入るのも一案です。

譲渡条件の確定と相手探し

価格だけでなく、従業員の処遇、屋号の存続、オーナー自身の残留期間まで決めてから相手を探します。順番が逆になると交渉が難航しやすい。会社を売りたいときの準備も併せて確認しておきましょう。

トップ面談から基本合意まで

零細企業では、この面談の相性が結果を左右します。数字で勝っている候補より、事業への理解が深い候補を選んだオーナーのほうが、後年満足度が高い。何度もそう感じてきました。

デューデリジェンスと最終契約

譲受企業による調査を経て、株式譲渡契約を締結。代金決済と経営権の移転で完了します。譲渡後にオーナーがどう関わるかは譲渡後の社長の役割で整理しました。

零細企業M&Aでつまずきやすい場面

破談の理由は、価格よりも段取りにあることが多いというのが率直な実感です。

条件を決める前に相手を決めてしまう

「良い譲受候補がいます」と紹介を受け、条件を詰めないまま面談へ進む。いざ希望を出すと大きく食い違い、一から相手探しをやり直す。時間を丸ごと失うパターンです。

従業員への開示のタイミングを誤る

早すぎれば動揺が広がり、遅すぎれば不信を招きます。原則は、譲渡が確定してから速やかに。伝え方の実務はM&Aでの従業員の待遇で扱っています。

相談先の選び方で結果が変わる

小規模案件を扱えない業者もあれば、最低手数料が譲渡代金を圧迫する契約もあります。M&A仲介の選び方M&A手数料の相場を先に把握しておくと、契約書を冷静に読めます。

公的窓口という選択肢もある

費用をかけずにまず相談したいなら、全国48か所の事業引継ぎ支援センターが使えます。民間との併用も可能です。

みつきコンサルティングが支援した小規模案件

年商1億円規模の会社が、どのような相手と組んだのか。実際の成約事例を2件紹介します。

業績悪化と技術革新を機に映像配信企業と組んだ事例

譲渡企業は売上約1億円の映像制作会社、譲受企業は売上約10億円の映像配信企業。スキームは株式譲渡でした。業績悪化と技術の進歩への対応、そして後継者不在が重なり、外注取引のあった配信プラットフォーム企業への譲渡を決断。制作と配信が一体化し、シナジーが生まれました。オーナーの体験談も公開しています。

シェアサイクル事業を大手の資本力で次段階へ進めた事例

譲渡企業は売上約1億円のシェア型移動サービス、譲受企業は売上約460億円の不動産賃貸仲介企業。こちらも株式譲渡です。承継の時期と業界変化のスピードを見据え、資本力のある企業の傘下へ。単独では届かなかった投資が動き出しました。成約時のインタビューをご覧ください。

他の業種・規模の事例はM&A成約実績の一覧にまとめています。譲渡を決めた背景はM&Aを決断した理由でも紹介しました。

みつきコンサルティングがM&A仲介した零細企業の売却事例

みつきコンサルティングは、これまで500件を超えるごM&Aを支援してまいりました。公認会計士・税理士ら専門家チームが、完全成功報酬制で支援した成約事例から、零細企業がM&Aで会社売却したものをご紹介します。

業績不振と技術革新で映像配信企業と協業

M&Aによるグループ傘下入りで再成長を遂げた映像制作会社のカメラと撮影現場のイメージ

譲渡企業:映像制作(売上約1億円)
譲受企業:映像配信(売上約10億円)
スキーム:株式譲渡

業績悪化と技術進歩への対応課題、後継者不在を背景に第三者承継を決断。外注先関係にあった映像配信プラットフォーム企業への譲渡でシナジーを創出。

シェアサイクルを金融企業との連携で次のステージへ

自転車シェアリングシステムを運営するP社のM&A成約事例イメージ。スマートフォンや自転車、位置情報のネットワークグラフィック。

譲渡企業:シェア型移動(売上約1億円)
譲受企業:不動産賃貸仲介(売上約460億円)
スキーム:株式譲渡

事業承継時期と業界の急速な変化への対応を背景に、金融事業を展開する企業への譲渡を決断。相互の付加価値向上を目指すシナジー効果を実現。

上記は当社のM&A仲介実績のほんの一部です。様々な業界・規模の成約事例を下記のページでご紹介しておりますので、ぜひご覧ください。

零細企業とは何か

ここまで「零細企業」という言葉を使ってきましたが、実は法律上の定義がありません。近い概念として、中小企業基本法の小規模企業者が使われます。

小規模企業者の定義

下表は中小企業基本法が定める小規模企業者の従業員基準です。

業種区分常時使用する従業員数
卸売業5人以下
サービス業5人以下
小売業5人以下
製造業・建設業・運輸業
その他の業種
20人以下

2024年版小規模企業白書によれば、小規模事業者数は285.3万者。全事業者の約85%を占めています。

中小企業との違い

中小零細企業とひとくくりに語られがちですが、法律上の中小企業はもっと広い概念です。下表が中小企業基本法の中小企業者の範囲になります。

業種区分資本金または出資総額常時使用する従業員数
卸売業1億円以下100人以下
サービス業5,000万円以下100人以下
小売業5,000万円以下50人以下
製造業・建設業・運輸業
その他の業種
3億円以下300人以下

いずれか一方を満たせば中小企業です。区分の詳細は中小企業庁「中小企業・小規模企業者の定義」で確認できます。

大企業やベンチャー企業との位置づけ

大企業に明確な定義はなく、会社法の大会社(資本金5億円以上または負債200億円以上)が目安とされます。ベンチャー企業は規模ではなく成長性で語られる区分。零細企業とは、そもそも尺度が違います。

零細企業の強みはM&Aでも評価される

意思決定の速さ、地域との密着度、顧客一人ひとりとの距離。譲受企業がわざわざ小さな会社を選ぶのは、この機動力を欲しがるからです。規模の小ささは、必ずしも弱点ではありません。

廃業と会社売却のどちらを選ぶか

後継者がいないと分かった瞬間、多くの経営者は廃業を思い浮かべます。ただ手取りベースで比べると、判断が変わることも少なくありません。

廃業には費用がかかる

設備の撤去、原状回復、在庫処分、従業員への退職金。加えて解散・清算の登記や税務手続。出ていくお金の総額は、事前の想像を超えることがしばしばです。廃業費用と手取りの差で試算例を示しています。

判断が分かれる境目

赤字が続き資産も乏しいなら廃業が現実的でしょう。一方、黒字で取引先が残っているなら、まず譲渡の可能性を測るほうが順序として自然です。両者の比較は廃業とM&Aの比較にまとめました。

債務超過でも道が閉ざされるわけではない

純資産がマイナスでも、事業に収益力があれば譲受候補は現れます。実際、債務超過でのM&Aは成立しています。動き出す時期を逃さないことのほうが、よほど重要です。

タイミングの見極め

業績が落ちきってからでは、選べる相手が減ります。まだ体力があるうちに動くのが定石。M&Aのタイミングで判断材料を整理しています。

零細企業のM&Aに関するFAQ

相談の場で繰り返し寄せられる質問を、実務の答え方でまとめました。

Q:従業員が3人しかいなくても売れますか

売れる可能性は十分あります。公的窓口の成約実績では、従業員1〜5名の会社が半数を占めています。現場ではまず、収益源が社長個人に張り付いていないかを確認します。取引先や技術が組織に残る形なら、規模の小ささは大きな障害になりません。

Q:売り手が赤字でも買い手は見つかりますか

単年度の赤字であれば問題になりにくいのが実情です。役員報酬や生命保険料を調整すると実質黒字になる会社も多い。ただし連続赤字で資金繰りが逼迫している場合は、条件次第。金融機関の姿勢と、事業単体の採算がどうかで判断が分かれます。

Q:個人保証はいつ外れますか

原則は譲渡実行と同時です。ただし自動ではなく、譲受企業が保証を引き受け、金融機関が同意して初めて外れます。現場では基本合意の段階で金融機関へ打診し、条件を確認します。担保に入れた自宅の扱いも、同じタイミングで整理します。

Q:相談したら売却しなければいけませんか

その必要はありません。評価額を知ったうえで「まだ早い」と判断されるオーナーも多くいます。むしろ数字を把握してから数年かけて準備したほうが、条件は良くなりやすい。まずは現在地の確認から始めるのが現実的です。

Q:買い手が個人でも大丈夫ですか

個人の譲受は制度上も広がっており、公的窓口の譲受成約企業では5.5%が個人です。確認すべきは資金の裏付けと事業への理解度。この2点が揃っていれば、法人より熱意を持って引き継いでくれる場合もあります。面談で見極めることになります。

税理士法人を母体とするM&A仲介会社|みつきコンサルティングが選ばれる理由

零細企業のM&Aで会社と雇用を残すために

零細企業でも会社売却は成立します。公的統計では成約企業の6割超が売上高1億円以下、7割が従業員10名以下。価格は純資産と利益をもとに組み立てられ、株主整理や労務の未整備といった減点材料は事前準備で消せます。廃業と比べる前に、まず自社がいくらで評価されるのかを知ることから始めてみてください。数字が分かれば、迷いの多くは輪郭を持ちます。

みつきコンサルティングは、みつき税理士法人グループのM&A仲介会社として、中小企業の会社売却・事業承継を数多く支援してまいりました。年商数千万円規模の案件にも、経験豊富なM&Aアドバイザーが初期相談から成約まで一貫して伴走します。譲渡をお考えでしたら、まずはお気軽にご相談ください。

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著者

田原 聖治
田原 聖治事業法人第一部長/M&A担当ディレクター
みずほ銀行にて大手企業から中小企業まで様々なファイナンスを支援。みつきコンサルティングでは、各種メーカーやアパレル企業等の事業計画立案・実行支援に従事。現在は、IT・テクノロジー・人材業界を中心に経営課題を解決。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士

みつきコンサルティングは、中小企業の会社売却・事業承継に特化した譲渡企業様に完全成功報酬制のM&A仲介会社です。売り手と買い手企業の最適なマッチングを、経験豊富なM&Aコンサルタントが初期相談から成約まで一貫してフルサポートします。

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