W社(譲渡側)は、電気メッキ加工を主に表面処理加工を得意とする会社で親族内後継者がいなかったことから事業承継の選択肢としてM&Aを検討。
2020年に同業の老舗メッキ加工業社であるT社(譲受側)へ譲渡されました。譲渡後、T社グループの三重工場としてグループ会社化されました。T社は、自動車部品から電子部品まで幅広いめっき・アルマイト技術を持ち、安定した生産と確かな品質管理で知られる老舗のメッキ加工会社。
昨今、環境問題や騒音問題で街中での工場建設が難しく、新設工場は地方の山間部での建設が主流になっていました。そのような立地に新設工場を建設しても、人材確保の難しさや輸送コストの増加など新たな課題が出て来る状況でした。
T社としては対象会社が三重県の街中に位置し、長い間、当該地域でメッキ加工業を営んでいることから新たな工場を良い立地に確保できること、人材(職人)も揃っていることを理由にM&Aを実施しました。W社としてもT社へのグループ参画に伴い、安定的な受注確保が可能となり従業員の雇用も継続することができました。今では、工場をリニューアルし新しい設備投資も行うことで生産の効率化、年間の対応可能キャパシティを拡大しグループの一員として事業運営を行っております。