ソフトウエア開発のM&A事例 【東京】

ITシステムの受託開発会社の譲渡を助言|デーコムさま

譲渡企業 株式会社デーコムさま
業種 ソフトウエア開発
事業内容 システムの受託開発
売上 約11億円
地域 東京
設立 1977年
経営者の年齢
譲渡理由 事業発展の為
譲受企業 株式会社アウトソーシングテクノロジーさま
業種 技術者派遣
事業内容 システム受託開発 エンジニア派遣
売上 約700億円
地域 東京
設立 2004年
上場の有無 非上場
譲受目的 受託開発強化

-本日は、みつきコンサルティングを通じてM&Aを成功させた株式会社デーコム(以下略称D社)の売主様にお話を伺います。まず、M&Aを検討されたきっかけについてお聞かせください。

当社は情報システム開発を手掛ける会社で、長年にわたり事業を展開してきました。しかし、業界の変化が激しく、今後の成長や事業継続を考えたときに、単独での事業継続には限界を感じていました。そこで、当社の強みを活かしつつ、より大きな企業グループの一員となることで、新たな成長の機会を得られるのではないかと考え、M&Aを検討するに至りました。

M&Aのプロセスを進める中で、どのような点に苦労されましたか?

最も苦労したのは、自社の安定的な事業拡大を見込める、納得のできる買い手を見つけることでした。みつきコンサルティングさんを含め、さまざまな提案を受けるなか、過去に取引があった企業から買収の提案を直接受け、一旦はそちらで交渉を進めることになりました。しかし、相手企業の経営方針の変更により検討が中止となってしまいました。その後、みつきコンサルティングの支援を受けながら、改めて複数の候補先と交渉を進めました。

-みつきコンサルティングのサポートについて、どのような印象をお持ちですか?

コンサルタントとして、丁寧な提案をしてくれました。買い手候補を紹介する際に単に企業名を伝えるだけでなく、相手企業がなぜ当社に関心を持っているのか、どのような課題を解決したいと考えているのか、また当社の事業拡大の可能性や従業員のキャリアパスなど、両者の具体的なメリットやデメリットを示す資料を、各株主や役員に説明しやすいように作成してくれました。これにより、社内での検討や決断がしやすくなりました。

また、粘り強く当社をフォローしてくださったことも印象的です。一度、仲介会社を介さずに過去の取引先企業との直接の交渉に移行した後も、継続的に状況を確認してくれたおかげで、タイミング良く相談することができました。

M&Aプロセスの中で、特に印象に残っているエピソードはありますか?

はい、いくつかありますが、特に印象深かったのは、株式会社アウトソーシングテクノロジー(以下略A社)グループ内での事情により、交渉が数カ月間ストップしてしまったことです。案件自体が頓挫するのではないかと非常に不安になりました。弊社は法人株主が数社おりましたが、各株主へ状況を説明することも、非常に大変でした。

しかし、みつきコンサルティングがA社との連絡を密に取り、常に状況を共有してくれたおかげで、案件を継続することができました。この間、他の買い手候補に打診することも検討しましたが、もともと非常に高いシナジーを想定できたこともあり、みつきコンサルティングさんと相談のうえ、A社との交渉を続けることにしました。

-法人株主との調整に苦労されたそうですが、具体的にどのような課題がありましたか?

先ほど申し上げたとおり、当社には上場会社を含め、複数の法人株主がいたのですが、意思決定に時間がかかりました。

例えば、株式譲渡契約書の確認や修正に関して、各社で意思決定のフローや要望が異なり、それらを調整するのに苦労しました。同じ条件の契約書でも、数週間で調整できた株主もいれば、2カ月近くを要した株主もおりました。

また、押印手続きについても、1つの契約書に複数社が順番に押印する必要があることから、郵送では非常に時間がかかってしまいます。その際にはみつきコンサルティングさんが契約書を持って各株主を直接回り、押印手続きを進めてくれるなど、きめ細かなサポートをしてくれました。

-買い手企業との交渉で難しかった点はありましたか?

最終的な買い手となったF社との交渉では、交渉期間が長期に亘り、その間に当社の業績が順調に推移していたこともあり、当初提示された金額からの増額を求めました。みつきコンサルティングが間に入って、双方の主張を踏まえて調整してくれたおかげで、最終的には双方が納得できる金額で合意することができました。

-契約条件を調整する過程で、特に苦労された点はありますか?

特に苦労したのは、当時の当社の株主であり、且つ主要顧客先でもあるA社に対して、M&A後も同条件で当社と取引を継続する点ついて、理解してもらうことでした。A社には当社から多くの優秀なエンジニアを派遣しておりましたが、M&Aをきっかけにエンジニアを引き上げられてしまう、あるいはエンジニアの質を落とされてしまうことを懸念しておりました。その懸念を払拭する点に、非常に苦労しました。

最終的には、株主且つ主要取引先であるA社との取引継続について、D社とA社間で直接面談の機会を設け、M&A後の協業方針について確認しました。この過程で、みつきコンサルティングが調整役として尽力してくれたことは非常に助かりました。

M&Aを成功させた今、どのような感想をお持ちですか?

正直なところ、安堵感と期待感が入り混じっています。みつきコンサルティングとの面談から約210か月という長い期間を経て、ようやくゴールにたどり着いた安堵感があります。同時に、A社グループの一員となることで、当社の事業にどのような相乗効果が生まれるのか、非常に楽しみです。

振り返ってみると、M&Aのプロセスは想像以上に複雑で時間がかかるものでした。しかし、みつきコンサルティングの支援があったからこそ、最後まで諦めずに進めることができたと感じています。特に、買い手候補の選定から条件交渉、そして最終的なクロージングまで、一貫して根気強くサポートしてくれたことに感謝しています。

M&Aプロセスを通じて、経営者として学んだことや気づきはありますか?

このM&Aプロセスを通じて、多くのことを学びました。まず、M&Aの交渉の前提として、両者がM&Aを通してシナジーを見込めると確信を持てることが大切であると痛感しました。M&Aの交渉において、様々な予期せぬ障害がありましたが、両者にとって今回のM&Aが良い縁であると強い確信があったことから、乗り越えることができたと思います。

また、信頼できるアドバイザーの存在が非常に重要だということも実感しました。みつきコンサルティングのような経験豊富なファイナンシャルアドバイザーのサポートがあったからこそ、複雑な交渉についても落としどころを考えていただき、クロージングに至ったと思っています。

-最後に、これからM&Aを検討する経営者の方々へアドバイスをお願いします。

まず、M&Aは時間がかかるプロセスだということを理解しておくべきです。その間、様々な障害や予期せぬ出来事が起こる可能性がありますが、粘り強く取り組む覚悟が必要です。

次に、信頼できるアドバイザーを見つけることが重要です。みつきコンサルティングのような経験豊富なファイナンシャルアドバイザーのサポートがあれば、複雑な交渉や手続きを乗り越えやすくなります。

最後に、M&Aは経営者だけの問題ではなく、従業員や取引先など、すべてのステークホルダーに影響を与える重大な決断だということを改めて認識しました。関係者全体にとってプラスとなる結果を目指すことが、成功への近道だと考えています。

-貴重なお話をありがとうございました。本日のインタビューが、M&Aを検討されている方々の参考になれば幸いです。

こちらこそ、ありがとうございました。私たちの経験が、これからM&Aを検討される方々の参考になれば嬉しいです。M&Aは確かに大変なプロセスですが、適切なサポートと準備があれば、必ず成功への道が開けると信じています。みつきコンサルティングのような信頼できるパートナーと共に、粘り強く取り組むことが重要だと思います。今後、M&Aを検討される皆様のご成功を心よりお祈りしております。

 

           

この案件・類似案件の担当者

▷ 田原 聖治 事業法人第一部長


メガバンクにて大手企業から中小企業まで様々なファイナンスを支援。当社参画後は、各種メーカーやアパレル企業等の事業計画立案・実行支援に従事。現在は、IT・テクノロジー・人材業界を中心に経営課題を解決。

あなたにおすすめの記事

【無料】資料をダウンロードする

M&Aを成功させるための重要ポイント

M&Aを成功させるための
重要ポイント

M&Aの事例20選

M&Aの事例20選

事業承継の方法とは

事業承継の方法とは

【無料】企業譲渡のご相談 
簡単30秒!最適なお相手をご提案

貴社名*
お名前*
電話番号*
メールアドレス*
所在地*
ご相談内容(任意)

個人情報の取扱規程をご確認の上、「送信する」ボタンを押してください。

買収ニーズのご登録はこちら >

その他のお問い合わせはこちら >