バイク販売店の売却|新基準原付と中大型車の専売化に備えるM&A

バイク販売店の会社売却は、専売店契約をメーカーの承認のもとで引き継げるか、中古バイク在庫と保有顧客をどう値付けするかで結果が変わります。50cc原付の生産終了や、中大型車を専売店へ集めるメーカーの動きに、先行きを案じるオーナーは少なくありません。相手先の類型、年買法による価格の目安、盗難車を紛れ込ませない台帳の備えまで、売却前に押さえたい論点を解説します。

M&A仲介手数料・料金体系を見る|完全成功報酬制・着手金・中間金0円
企業価値を1分で簡易試算|登録不要・無料の企業価値評価
目次
  1. 原付が縮み軽二輪が伸びた2025年の二輪市場と店の足元
    1. 2025年の国内販売は36万1,990台、排気量で分かれた明暗
    2. 新車購入者の平均年齢は56.5歳、初めて60代が最多に
  2. 50cc生産終了と中大型車の専売化、バイク販売店が売却を考える理由
    1. 2025年10月末で50ccの生産が終わり、新基準原付へ移る店頭
    2. 中大型車の新車を専売店へ集めるメーカーの販売網
    3. 二級二輪自動車整備士の高齢化と後継者不在
    4. 売り手が売却で得るものと手放すもの
  3. ドリーム店・プラザ店・YSPの看板を次の経営者へ渡すには
    1. 専売店の資格はメーカーごとの承認が前提
    2. 認証工場と古物商許可はスキームで扱いが分かれる
    3. 公正取引委員会が問題視した販売目標と自社登録
  4. 中古バイク在庫と古物台帳、盗難車を紛れ込ませない点検
    1. 業者オークションの相場で洗い直す中古車在庫
    2. 少額の部品買取でも免除されない本人確認と記録
    3. オートバイ盗は2025年に1万4,552件、前年から25%増
  5. 車検のある小型二輪の保有顧客が支える譲渡価格
    1. 年買法(年倍法)の目安と駆け込み需要のならし
    2. 排気量区分で異なる車検と届出、ストック収益の差
    3. 点検パックと業務用スクーターの法人契約が示す継続収益
    4. 買い手が確かめる数字と用意しておきたい資料
  6. 売り手が知っておきたい二輪店の買い手候補と狙い
    1. 専売店を運営する同業と地域の二輪店グループ
    2. ファンドが後押しする全国チェーンの事業承継
    3. 二輪販売に参入する異業種、遠州鉄道の例
  7. バイク販売店の会社売却でよく受ける質問
  8. バイク販売店の新基準原付対応と売却相談先選び
    1. バイク販売店の会社売却の関連コラム
M&Aの基本や会社売却の進め方を電話相談|0120-169-256・24時間受付

ヤマハは2027年1月から、401cc以上の新車をYSPだけで扱う体制に移ります。50ccの原付は2025年10月末で生産を終え、店頭の主力だったスクーターの入れ替えも道半ば。そこへ二級二輪自動車整備士の高齢化と、店舗の借入に付いた個人保証が重なります。こうした悩みを抱え、バイク販売店の会社売却を視野に入れ始めたオーナー経営者の方へ、判断の材料を届けます。

原付が縮み軽二輪が伸びた2025年の二輪市場と店の足元

「バイクはもう売れないのでは」。相談の場でよく聞く声です。M&Aを考える前に、足元の数字から見ておきましょう。

2025年の国内販売は36万1,990台、排気量で分かれた明暗

日本自動車工業会の集計によると、2025年の国内二輪車販売は36万1,990台で、前年を1.6%下回り2年続けての減少となりました。内訳は原付一種が10万7,454台、原付二種が10万8,287台。この2区分で全体の約6割を占めます。前年を上回ったのは126〜250ccの軽二輪だけで、8.4%増の6万1,990台でした。250ccを超える小型二輪は4.3%減。同会は、50ccの生産終了で2026年の市場は縮む一方、趣味で乗るバイクの需要は底堅いとみています。

新車購入者の平均年齢は56.5歳、初めて60代が最多に

同会が2025年度に実施した二輪車市場動向調査では、新車購入者の平均年齢が56.5歳となり、2023年度の前回調査から1歳上がりました。年代別では60代が50代を抜き、初めて最も多い層に。店の顧客台帳にも、同じ傾向が表れているはずです。10年後に何人が乗り続けているかは、引き継ぐ側が顧客の厚みを測るときに気にする点。一方で、時間とお金に余裕のある層が中大型車を乗り継ぐ動きは、店の粗利を支える柱でもあります。

50cc生産終了と中大型車の専売化、バイク販売店が売却を考える理由

50ccの新車は、もう工場から出てきません。2025年は、町のバイク店にとってそんな節目の年になりました。売却を考え始める事情を、制度と販売網の両面から見ていきます。

2025年10月末で50ccの生産が終わり、新基準原付へ移る店頭

50cc以下の原付は、2025年11月から適用された新しい排出ガス規制への対応が難しく、10月末で生産を終えました。これに先立つ同年4月には、道路交通法施行規則の改正で、総排気量125cc以下で最高出力を4.0kW以下に抑えた二輪車が、新基準原付として原付免許で運転できるようになりました。通学や通勤、配達の足として50ccを売ってきた店にとっては、品ぞろえと整備の知識を入れ替える転機。新しい車種に合わせた仕入れや教育を、自分の代で担うか、次の担い手に託すかを考える場面です。

中大型車の新車を専売店へ集めるメーカーの販売網

国内の主要メーカーは、排気量の大きいスポーツモデルの新車を、売場や整備の体制について一定の基準を満たした専売店へ集める方向に動いてきました。複数のブランドを並べて売る独立系の店ほど、新車で稼げる車種が狭まっていく構図です。基準を満たすには改装や人員の手当てが要り、その投資を回収できるかという問いが、売却の検討を早めることも。下に挙げる3社の動きは、店の将来像を描き直すうえで見過ごせません。

ホンダはドリームとコミューターの2チャネル体制へ

ホンダは2018年4月から、全排気量を扱う「Honda Dream」と、250cc以下のコミューターモデルを中心に扱う「Honda Commuter」の2チャネル体制に移りました。251cc以上を扱う店は、約540店から約150店へ絞り込む計画と報じられています。

カワサキは401cc以上の新車をカワサキプラザに限定

カワサキモータースジャパンは2020年4月以降、401cc以上の新車をカワサキプラザだけで販売する形に改めました。400cc以下は引き続き正規取扱店で扱えるほか、保証やアフターサービスも全ての正規取扱店で受けられます。

ヤマハは2027年1月から401cc以上をYSPのみに

ヤマハ発動機は2026年5月18日、2027年1月から401cc以上のモデルをYSPのみで扱うと発表しました。126〜400ccを扱う店は「400cc以下モデル取扱店」にまとめられます。YSP以外のヤマハ取扱店は、2026年のうちに、大型車の新車を扱わない前提で計画を組み直すことになります。

二級二輪自動車整備士の高齢化と後継者不在

126cc以上の二輪の分解整備を事業として行うには地方運輸局長の認証が要り、整備主任者には一級か二級の整備士を置く決まりです。町のバイク店では、社長自身が整備主任者を兼ねる例も珍しくありません。社長が退けば認証の要件が崩れかねず、子どもが別の道に進んでいれば親族への事業承継も見込めません。借入に付いた個人保証を外す道筋も含め、会社売却を選択肢に入れて考える価値があります。

売り手が売却で得るものと手放すもの

売却の損得は、店の立ち位置によって見え方が変わります。専売店の資格を持つ店と、原付や中古車が中心の独立系の店とでは、相手先が値を付ける対象そのものが違うためです。下表では、バイク販売店の譲渡オーナーに関わりの深い項目を、メリットとデメリットの組にして並べました。会社を売りたいと考え始めた時点で、自分の店に当てはまる行を拾い出しておくと、次に何を用意すべきかが見えてきます。

譲渡オーナーのメリット譲渡オーナーのデメリット
個人保証を外す協議に入れる
店舗や在庫の借入に付けた保証を、譲受企業の保証への差し替えや返済で解く道が開けます
正規店契約の承認が下りない場合がある
メーカーが継続を認めなければ、中大型車の新車を扱えなくなるおそれがあります
点検と車検の受け皿が残る
廃業と違い、保有顧客の点検や修理の行き先が途切れません
店名や売場が変わることも
新しい経営陣の方針や正規店の基準に合わせ、看板やレイアウトが改められる場合があります
整備士の雇用と技術が続く
二輪整備士の働く場と、若手を育てる仕組みを次の体制に残せます
在庫が査定で目減りする
長期在庫や相場の下がった絶版車、自社登録の未使用車は時価で差し引かれます
新基準原付や電動化の投資を分担できる
車種の入れ替えや整備設備の更新を、資本力のある相手と進められます
常連客との距離が変わる
社長個人に付いた常連やツーリング仲間が、体制の変化で離れることがあります
在庫を投げ売りせずに引き渡せる
廃業時の処分と比べ、中古車や部品を事業の一部として値付けしてもらえます
引継ぎ期間は店に残る
一定期間、顧問や整備の指導役として関わるよう求められやすい傾向があります
顧客基盤を守りながら現金化できる
株式の対価を受け取り、老後の資金や次の挑戦に充てられます
台帳の不備に責任が残る
古物台帳の記載漏れや盗難車の混入が後で見つかれば、補償を求められる場合があります
地域の二輪文化を残せる
走行会やイベントの拠点が消えず、地元のライダーの居場所が続きます
検討の噂が広がるリスク
情報が漏れると、整備士の離職や取引先の不安を招きかねません

ドリーム店・プラザ店・YSPの看板を次の経営者へ渡すには

株式を譲れば正規店の看板もそのまま残る、と受け止められがちです。実際には、メーカーの承認という関門が控えています。

専売店の資格はメーカーごとの承認が前提

正規店の契約は、各メーカーの国内販売会社と、店を営む会社との間で結ぶもの。株式譲渡なら契約を結んでいる会社自体は変わらないものの、経営権の移動を届け出たり、事前に承認を得たりする取り決めが入っている契約もあります。中大型車を扱う正規店は売場や整備の体制について基準を満たすことが前提のため、引き継ぐ側がその体制を保てるかが審査の焦点に。事業譲渡を選べば、相手先が新たに契約を結ぶ形となり、審査の期間も日程に織り込む必要があります。

支援現場では、専売店の承認を誰がいつ、どの資料を携えてメーカーへ相談するかを最初に決めます。当社が支援した輸入車ディーラーの売却では、ディーラー権を円滑に移すために当面は社名を変えないと決め、クロージングの前に契約先を交えて譲受企業と面談し、了承を得ました。中大型車を扱う二輪の正規店でも考え方は同じです。看板や社名を変える時期、整備スタッフの配置を説明資料に落としておくと、承認までのやり取りが短くなります。

認証工場と古物商許可はスキームで扱いが分かれる

軽二輪と小型二輪の分解整備に要る地方運輸局長の認証と、中古バイクの買取に欠かせない古物商許可は、いずれも会社が受けている許認可です。株式譲渡なら会社がそのまま保有を続け、役員が替わったときは変更の届出で足ります。事業譲渡では譲受企業の側で認証と許可を取り直すことになり、それまでの分解整備や買取の扱いも決めておかなければなりません。なお道路運送車両法では原付を「自動車」に含めていないため、原付の整備だけなら認証がなくても営業できます。

公正取引委員会が問題視した販売目標と自社登録

メーカーやインポーターとの力関係は、正規店の契約で見落とせない論点です。公正取引委員会は2025年9月18日、ハーレーダビッドソンジャパンに排除措置命令と2億1,147万円の課徴金納付命令を出しました。自社登録をしなければ届かない販売目標を一方的に決め、契約を更新しない可能性を示唆しながら達成を迫った行為が、優越的地位の濫用に当たると判断されています。売却の場面で問われるのは、目標の達成状況と自社登録した未使用車の台数、そしてその含み損です。

中古バイク在庫と古物台帳、盗難車を紛れ込ませない点検

交渉の終盤、買取台帳の記入漏れ1件で話が止まることがあります。中古車と部品の扱いは、決算書の外で問われるためです。

業者オークションの相場で洗い直す中古車在庫

中古バイクの在庫は、仕入れた値段のまま帳簿に載っている例が多く見られます。財務デューデリジェンスでは、業者向けオークションの落札相場や自社の販売実績をもとに、年式と走行距離、状態ごとに時価を置き直すのが通例です。1年以上売れていない車両、相場の上下が激しい絶版車や旧車、メーカーの目標に合わせて自社登録した未使用車は、簿価との差が出やすい代表格。仕入日と仕入先を載せた在庫表があれば、この洗い直しは短く済みます。

少額の部品買取でも免除されない本人確認と記録

古物の取引では、1万円未満の買取なら相手方の確認や帳簿への記録が免除されるのが原則です。ところがバイクと原付は盗品が流れやすいとして、ねじなど汎用の部品を除き、その部分品まで免除の対象から外されています。数千円のマフラーやホイールを買い取った場合でも、本人確認と古物台帳への記載が必要。デューデリジェンスでは、店頭と出張、ネット経由の買取それぞれで記録が残っているかが見られます。

オートバイ盗は2025年に1万4,552件、前年から25%増

警察庁がまとめた2025年の犯罪情勢によると、オートバイ盗の認知件数は1万4,552件で、前年より2,911件、25.0%増えました。盗まれた車両が部品に分けられたり、書類を整えて持ち込まれたりすれば、買取の窓口に紛れ込むおそれがあります。古物営業法では、盗難から1年以内なら被害者は古物商に無償での返還を求められる決まり。車台番号と譲渡証明書、原付なら廃車申告受付書の写しを買取記録とひも付けて保管しているかは、管理の水準を映す材料。

当社では、在庫表の車台番号を買取台帳と業者オークションの落札記録に1台ずつ突き合わせ、仕入れの経路がたどれない車両を先に洗い出すよう勧めています。記録の抜けが見つかっても、先に開示したうえで価格や補償の範囲を話し合えば、成約後に表明保証(契約時に事実関係が正しいと約束する条項)の違反を問われる事態は避けやすくなります。二輪の在庫に明るい相談相手を探すなら、仲介会社の一覧で扱う業種を見比べるのも一つの方法です。

車検のある小型二輪の保有顧客が支える譲渡価格

決算書の利益が同じ2つの店でも、提示される金額はそろいません。分かれ目は、車検や点検で店に戻ってくる顧客の数です。

年買法(年倍法)の目安と駆け込み需要のならし

株価の算定にはDCF法や類似会社比較法もありますが、中小のバイク販売店でよく使われるのは年買法(年倍法)です。算式は「時価純資産+のれん」で、時価純資産には中古車在庫を洗い直した額を、のれんには営業利益の数年分を充てるのが一般的。気をつけたいのは2024年から2025年にかけての利益です。ホンダのスーパーカブ50ファイナルエディションに計画の5倍を超える注文が集まったように、50cc最終モデルの駆け込みで膨らんだ分は、ならした数字で話し合うのが筋です。

排気量区分で異なる車検と届出、ストック収益の差

車検があるのは250ccを超える小型二輪だけで、新車は初回が3年、その後は2年ごとに検査を受けます。126〜250ccの軽二輪は運輸支局への届出で済み、車検はありません。原付は市区町村でナンバーを受ける仕組みです。二輪自動車には1年ごとの定期点検も求められますが、入庫の確実さでは車検に及ばないのが実情。保有顧客のうち小型二輪がどれだけいるかは、将来の整備売上を読む手がかりになります。下表に、区分ごとの違いと店の収益への表れ方を並べました。

区分排気量の目安車検・手続店の収益への表れ方
原付一種50cc以下、または
125cc以下で最高出力4.0kW以下の新基準原付
車検なし
市区町村でナンバー交付
台数は多いが整備単価は小さい
50ccは新車の供給が終了
原付二種50cc超125cc以下車検なし
市区町村でナンバー交付
通勤や配達の用途が中心
法人の保守契約につながりやすい
軽二輪125cc超250cc以下車検なし
運輸支局へ届出
2025年に販売が伸びた区分
点検の案内で入庫を促す
小型二輪250cc超新車は初回3年、以降2年ごとに車検
運輸支局で検査
車検の入庫を見込みやすい
中大型車の新車は専売店が中心

点検パックと業務用スクーターの法人契約が示す継続収益

車検のほかにも、顧客が店に戻る理由をつくる仕組みは値付けの材料になります。点検や消耗品の交換をまとめた会員制のメンテナンスパック、延長保証、ローンや任意保険の付帯率などです。新聞販売店や宅配、飲食の配達といった法人から業務用スクーターをまとめて預かる保守契約は、景気の波を受けにくい収入として見られます。用品やカスタムの売上は粗利が厚い反面、担当者の腕に付いた売上になりやすい。その人が残るかどうかまで含めて、企業価値の説明に組み込んでおきたいところです。

買い手が確かめる数字と用意しておきたい資料

下表は、バイク販売店の株価算定で相手先から求められやすい数字と、事前にそろえておきたい資料をまとめたものです。決算書だけでは見えない店の稼ぎ方を、第三者に説明できる形にしておくと、企業価値評価の段階で話が早く進みます。すべてを完璧にそろえる必要はありません。手元の顧客台帳や整備伝票、在庫表から、出せる数字を先に集めるところから始めれば十分です。まずは3期分を目安にしてください。

数字の種類相手先が見る中身そろえておく資料
排気量別の保有顧客小型二輪・軽二輪・原付ごとの顧客数と年齢構成顧客台帳の集計
車検の到来予定一覧
車検・点検の入庫台数年間の入庫台数と、自社で販売した車両の入庫率整備伝票の件数集計
認証・指定の書類
中古車の在庫回転在庫日数、1年超の滞留台数、仕入経路の内訳仕入日・仕入先・車台番号付きの在庫表
オークションの落札記録
新車の取扱資格専売店の種別、販売目標の達成状況、自社登録の台数正規店契約書
目標の通知書と登録記録
整備の体制二級二輪自動車整備士の人数と年齢、整備主任者の後任資格証の写し
勤務シフト表
法人・会員の継続収益業務用スクーターの保守台数、メンテナンスパックの会員数保守契約書
会員名簿の集計

税理士法人グループのM&A仲介会社として、みつきコンサルティングはバイク販売店の株価を算定する前に、顧客台帳を排気量と年齢で集計し直し、小型二輪の車検が向こう3年で何台到来するかを一覧にします。販売台数が振れる年があっても、この入庫の見込みが固ければ、のれんに何年分を充てるかを話し合う足場になるためです。中大型車の新車を扱えるかどうかで変わる粗利も、同じ一覧の上で見込みに反映させます。

売り手が知っておきたい二輪店の買い手候補と狙い

譲る相手は、同じメーカーの店だけでしょうか。実際には、ファンドの支援を受ける全国チェーンや異業種も名乗りを上げています。

専売店を運営する同業と地域の二輪店グループ

候補の筆頭は、同じメーカーの専売店を近隣で営む会社です。整備の予約枠や部品在庫を店どうしで回せるうえ、同じ看板の店を運営してきた相手であれば、メーカーの承認も得やすい傾向にあります。専売化で大型車の新車を扱えなくなる独立系の店にとっては、顧客と整備の拠点を専売店グループに託す道も現実的。いきなり全株を渡すことに抵抗があれば、資本業務提携で相性を確かめてから段階的に進める方法もあります。

ファンドが後押しする全国チェーンの事業承継

全国に店舗を構えるレッドバロンは、2024年9月24日、投資ファンドのベインキャピタルが株式の過半数を取得すると公表し、創業家も株主として残る形をとりました。同社は2026年4月、大阪府守口市の山本自動車が77年続けてきたスズキ専門店の二輪事業を承継すると発表し、6月に新店を開いています。元の店の顧客を特別会員として整備やアフターサービスで迎える形で、同社にとって11年ぶりの新規出店。ほかにも数件の話が進んでいると報じられました。

二輪販売に参入する異業種、遠州鉄道の例

地域の交通や生活サービスを担う企業が、二輪販売に加わる例もあります。遠州鉄道は2023年3月14日、静岡県沼津市で二輪車の新車・中古車販売と整備、スズキの四輪車販売を営む青山商会の全株式を、4月1日付で取得すると発表しました。店舗は関連会社を含めて二輪6、四輪2。狙いはバイク販売事業への新規参入と、グループ各事業との相乗効果です。地域で名の通った店名と顧客基盤を生かせることは、異業種の譲受企業にとって大きな魅力になります。

自動車整備会社を販売会社へ、輸入車ディーラーを中古車販売会社へ。当社が携わった自動車関連の成約では、業態の違う相手と結びついた例が目立ちます。バイク販売店でも、同じメーカーの正規店だけに打診先を絞れば、条件を比べる材料は乏しいまま。みつきコンサルティングはM&A仲介の立場で、専売店グループ、全国チェーン、異業種の3方向に打診先を広げ、承認の見通しと雇用の条件を一覧にして比べられるよう支援します。

M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。


0円


0円

バイク販売店の会社売却でよく受ける質問

本文で触れきれなかった論点のうち、二輪の店ならではの質問を集めました。

Q:レンタルバイクも営んでいますが、許可はそのまま使えますか?

126cc以上の二輪を有料で貸し出すには、道路運送法に基づく自家用自動車有償貸渡業の許可が要ります。株式譲渡なら許可は会社に残り、役員の変更などを届け出れば足りるのが基本です。事業譲渡では引き継ぐ会社の側で許可を受ける必要があり、運輸支局の審査期間を日程に組み込みます。原付だけの貸し出しなら許可は不要。現場では、貸渡簿と保険の加入状況を先に確認します。

Q:二輪の指定工場を持っていると、売却で有利に働きますか?

有利に働く場面が多い、というのが実感です。指定工場は民間車検場として小型二輪の車検を自社のラインで完結できるため、入庫の取りこぼしが少なくなります。ただし指定の維持には自動車検査員の選任が要り、検査員が1人だけだと退職で体制が崩れるおそれも。株式譲渡なら指定は会社に残ります。現場では、検査員の年齢と後任の育成状況から確かめるのが常です。

Q:社長が主宰するツーリングクラブやSNSの集客は引き継げますか?

引き継げますが、名義と人のつながりを分けて考えます。店のSNSアカウントや動画チャンネルが社長個人の名義なら、譲渡前に会社名義へ切り替えておくのが無難。ツーリングやサーキット走行会の参加者は社長個人に付いていることが多く、引継ぎ期間に後任と一緒に企画を回すと離反を抑えられます。みつきコンサルティングでは、こうしたイベントの年間予定も引継ぎ計画の項目に含めるのが通例です。

Q:業務用スクーターの保守を請け負う法人契約は、売却後も続きますか?

株式譲渡なら契約の当事者は変わらないため、原則として続きます。ただし契約書に経営者や株主の変更を理由とする解除の定めがあれば、事前の説明が要ります。事業譲渡では法人ごとに同意を取り直す形に。50ccの生産終了で車両の入れ替えを控える法人もあり、新基準原付や電動モデルへの更新提案まで次の経営者に引き継げると、契約の価値を示しやすくなります。

税理士法人を母体とするM&A仲介会社|みつきコンサルティングが選ばれる理由

バイク販売店の新基準原付対応と売却相談先選び

二輪の店を譲る判断は、50ccの生産終了と中大型車の専売化が重なる今、専売店契約の承認、中古車在庫と古物台帳の点検、小型二輪を軸にした保有顧客の見せ方で結果が変わります。長年守ってきた店と整備士、常連客をどう託すか。一人で抱え込まず、早めに選択肢を並べておくことが大切です。

みつきコンサルティングは財務・税務に強いM&A仲介会社として、中小企業のM&A仲介の実績経験が豊富です。正規店の契約や中古車在庫など二輪に特化した論点にも踏み込み、相談先選びの段階から専門の担当者が伴走します。バイク販売店の会社売却なら、みつきコンサルティングへ。

M&A・会社売却の電話相談|0120-169-256・24時間受付
ご譲渡を検討される方
今すぐ無料相談する
M&Aの重要ポイント資料
無料でダウンロードする

バイク販売店の会社売却の関連コラム

著者

潟野 和徳
潟野 和徳名古屋法人部長/M&A担当ディレクター
人材支援会社にて、海外人材の採用・紹介事業のチームを率いて新規開拓・人材開発に従事。みつきコンサルティングでは、強みを生かし人材会社・日本語学校等の案件を中心に工事業・広告・IT業など多種に渡る案件支援を行う。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士

みつきコンサルティングは、中小企業の会社売却・事業承継に特化した譲渡企業様に完全成功報酬制のM&A仲介会社です。売り手と買い手企業の最適なマッチングを、経験豊富なM&Aコンサルタントが初期相談から成約まで一貫してフルサポートします。

【無料】資料をダウンロードする

M&Aを成功させるための重要ポイント

M&Aを成功させるための
重要ポイント

M&Aの事例20選

M&Aの事例20選

事業承継の方法とは

事業承継の方法とは

【無料】会社売却のご相談 
簡単30秒!即日対応も可能です

貴社名*
お名前*
電話番号*
メールアドレス*
所在地*
ご相談内容(任意)

個人情報の取扱規程に同意のうえ送信ください。営業目的はご遠慮ください。

買収ニーズのご登録はこちら >

その他のお問い合わせはこちら >