教育・福祉業界のM&A|少子化と介護報酬改定下の譲渡価格と事例

教育・福祉業界のM&Aは、少子化で縮む教育と、高齢化で伸びる福祉という逆方向の力が同じ業界で交差する点に特徴があります。学習塾は月謝収入と講師の定着、介護は事業者指定と処遇改善加算の維持が、譲渡価格を大きく左右します。本記事では市場動向、価格の見方、承継で詰まりやすい制度論点、進め方、そして介護施設の譲渡事例まで、譲渡オーナーと譲受企業の双方に向けて整理します。初めての譲渡を考える経営者が判断の軸を持てるよう、実務の勘所を具体的にお伝えします。

目次
  1. 少子化と高齢化が同時に進む教育・福祉業界のM&A動向
    1. 教育産業の市場縮小と学習塾の淘汰・再編
    2. 高齢化で拡大する介護・福祉と経営者の世代交代
    3. 譲受企業の顔ぶれ|同業大手・異業種・投資ファンド
  2. 売主・買主のM&Aメリット・デメリット
    1. 売り手のメリットとデメリット
    2. 買い手のメリットとデメリット
  3. 月謝収入と介護報酬が支える教育・福祉の譲渡価格と株式評価
    1. 中小M&Aで使われる年買法という考え方
    2. 買い手が重視する教育・福祉のポイント
  4. 事業者指定と処遇改善加算|承継で特に注意する制度論点
    1. 許認可・指定の承継と手法選び
    2. 有資格者と人員配置基準の維持
    3. 前受金と労務リスクの点検
  5. 教育・福祉のM&Aを進める実務プロセス
  6. 介護報酬改定と後継者問題を乗り越えた介護施設の譲渡事例
    1. 譲渡を決めた背景
    2. 相手企業選びの決め手
    3. 譲渡後に生まれた変化
  7. アーリーリタイアと事業発展を両立した介護事業者の譲渡事例
    1. 全国展開する介護グループとの提携に至るまで
    2. 近隣施設との連携を重視した株式譲渡の判断
    3. 従業員とともに歩む地域包括ケアの継続
  8. 教育・福祉のM&Aでみつきコンサルティングが選ばれる理由
    1. 教育・福祉分野への知見と実績
    2. 税理士法人グループとしての信頼性
    3. 着手金・中間金・月額報酬無料の完全成功報酬制
  9. 教育・福祉業界のM&Aでよくある質問
  10. まとめ|教育・福祉業界のM&A仲介はみつきコンサルティングへ
    1. 教育・福祉業界のM&A関連コラム

「うちの会社でも売却できるだろうか…」、「何から始めればいいんだろう…」。そのようなオーナー経営者の不安に、中小企業向けM&A仲介会社みつきコンサルティングは、20年間・500件以上の支援実績に基づき、お応えします。本格検討前の情報収集として、まずはお話をお聞かせください。

少子化と高齢化が同時に進む教育・福祉業界のM&A動向

教育と福祉は、片や子どもが減り、片や高齢者が増える。相反する人口の波の中で、両分野のM&Aは別々の理由で動いています。

教育産業の市場縮小と学習塾の淘汰・再編

教育産業の市場は、少子化を背景に緩やかな縮小局面に入りました。矢野経済研究所の調査では、2023年度の教育産業市場規模は約2兆8,000億円で、前年度からわずかに減っています。学習塾では競争の激化が鮮明で、帝国データバンクによれば倒産件数は2024年に50件を超え過去最多水準に達し、2025年もそのペースが続いています。一方、大手教育企業や異業種による中小塾の取得は活発です。生徒と講師、地域ブランドをまとめて引き継げるM&Aは、単独では生き残りにくい塾にとって現実的な一手。教室を畳む前に、譲渡という道を選ぶ経営者が着実に増えています。

高齢化で拡大する介護・福祉と経営者の世代交代

介護・福祉は教育とは対照的に、需要そのものが伸び続けています。内閣府の令和7年版高齢社会白書によれば、2024年時点の高齢化率は29.3%に達しました。市場が広がる一方で、介護保険制度が始まった2000年前後に開業した事業者の経営者は高齢化し、後継者不在に直面しています。人材確保の難しさと度重なる介護報酬改定も重なり、単独運営の限界を感じてグループ入りを選ぶ動きが強まっています。黒字でも継ぎ手がいない、という相談は珍しくありません。事業と雇用、地域の利用者を残す手段として、第三者への会社売却が選ばれています。

譲受企業の顔ぶれ|同業大手・異業種・投資ファンド

買い手の顔ぶれは、大きく三つに分かれます。一つ目は同業の大手で、教室網や介護拠点をまとめて取得し、地域ドミナントや採用力の強化をねらいます。二つ目は異業種からの参入組。IT企業がEdTechの接点として塾を、電力会社や不動産会社がBCPや遊休資産の活用先として介護を取り込む例が見られます。三つ目が投資ファンドで、複数の事業者を束ねるロールアップの起点として関心を寄せます。どの相手が最適かは、譲渡オーナーが提携で何を実現したいかによって変わってきます。

▷関連:サービス業のM&A|人手不足と許認可承継で変わる譲渡事例と相場

売主・買主のM&Aメリット・デメリット

高く売れるかは会社の規模で決まる、と思われがちですが、この業界では収益の続きやすさと承継のしやすさが評価を分けます。立場ごとに損得は異なります。

売り手のメリットとデメリット

譲渡オーナーにとっての損得は、下表のように見比べられます。この非対称を埋めて条件を引き出す役割を担うのがM&A仲介です。

譲渡オーナーのメリット譲渡オーナーのデメリット
後継者不在の解消
親族や社内で継げなくても、教室や施設と雇用を残せます。

個人保証からの解放
金融機関との交渉で経営者保証の解除を目指せます。

採用力の獲得
大手の求人力で講師や介護福祉士を確保しやすくなります。

制度対応の負担軽減
介護報酬改定や処遇改善加算の事務を本部機能に任せられます。

設備投資の資金
EdTech導入や施設の省エネ改修をグループ資本で進められます。

創業者利潤の実現
長年の努力を譲渡益として受け取れます。
希望価格との差
講師や施設長に依存した運営は評価が伸びにくい場合があります。

キーマンの拘束
塾長や看護師長の一定期間の残留を求められます。

ブランド変更の可能性
グループ方針で教室名や運営方針が変わることもあります。

利用者・保護者への説明
生徒や入居者、家族への配慮に手間がかかります。

資料整備の負担
生徒名簿や介護記録、労務書類の作り込みが必要です。

買い手のメリットとデメリット

譲受企業の視点も押さえておくと、交渉の落としどころが見えやすくなります。

譲受企業のメリット譲受企業のデメリット
時間を買える
認可や指定、有資格者、顧客をまとめて取得できます。

総量規制の回避
新規開設が難しい有料老人ホームへ、買収で参入できます。

商圏の獲得
出店や開設に時間のかかる好立地を一度に押さえられます。

人材の確保
育成済みの講師や介護職員を、採用難のなか迎えられます。

ストック収益の取り込み
月謝や介護報酬による安定収益を引き継げます。
のれんの負担
無形資産が中心だと減損リスクを抱えます。

キーマン流出
人気講師や施設長の離脱で価値が目減りします。

労務リスクの承継
未払残業や社会保険の是正が要る場合があります。

行政指導の引き継ぎ
過去の介護報酬返戻や監査指摘をそのまま負います。

統合の難しさ
現場の慣行やシステムの違いが摩擦を生みます。

支援現場では、シフト勤務や有期雇用の比率が高い介護事業ほど、従業員説明の順序と処遇の見せ方を早い段階で設計します。譲渡後に介護職員が離職すると人員配置基準を割り込みかねず、労務の整え方は価格の維持にも直結するからです。未払残業や社会保険の加入漏れは、後から是正コストとして価格交渉に持ち出されやすい論点になります。

月謝収入と介護報酬が支える教育・福祉の譲渡価格と株式評価

決算書の利益だけで値付けをして、交渉で足踏みする。この業界でよく見る場面です。価格を動かすのは、収益の質と続きやすさ。

中小M&Aで使われる年買法という考え方

中小の教育・福祉で最もよく使われるのが年買法(年倍法)です。時価純資産にのれんを加えて目安を出す手法で、式にすると時価純資産+のれんとなります。純資産が薄い労働集約型でも、安定した月謝収入や継続的な介護報酬、指名の多い講師がいれば上乗せが見込めます。DCF法や類似会社比較法は補助にとどまり、小規模な案件では年買法が実務の中心です。

買い手が重視する教育・福祉のポイント

買い手が見るのは利益の額だけではありません。下表の指標を月次で示せる会社ほど、評価が安定します。生徒や利用者の定着度が、収益の読みやすさにそのまま直結するためです。

着目される指標買い手が評価する理由
生徒数・退塾率生徒の増減と定着が、月謝収入の先行きを映します。
月謝単価・講師一人当たり生徒数値付けの余地と人件費効率がわかります。
施設稼働率・要介護度構成稼働の高さと単価の重さが介護報酬を左右します。
処遇改善加算の取得区分上位区分の取得は人材の定着と収益の底上げを示します。
有資格者の人数・年齢構成講師や介護福祉士の層の厚さが承継後の戦力を決めます。
主要顧客・自治体依存度特定の契約先への偏りは割引材料として意識されます。

教育系で効く指標

塾やスクールでは、生徒数の推移と退塾率が最初に見られます。毎月の月謝が積み上がるストック型のため、在籍がどれだけ続くかが収益の読みやすさを決めるからです。講師一人当たりの生徒数や、講師の定着率も評価に響きます。属人的な人気に頼りすぎず、教室として指導の質を保てる仕組みがあると、承継後の減収懸念が和らぎます。

福祉系で効く指標

介護では、施設稼働率と要介護度の構成、そして処遇改善加算の取得区分が要点になります。稼働と単価が介護報酬に直結し、上位区分の加算は人材の定着度を映すためです。有資格者の人数や年齢構成、行政指導の履歴も確認されます。人員配置基準を安定して満たせているかは、譲受企業がまず気にする点。数字で示せると交渉が進めやすくなります。

当社が関わった介護・教育の案件では、処遇改善加算の取得状況や退塾率、稼働率を数値で説明できた会社ほど、譲受企業の評価がぶれませんでした。逆に生徒や利用者が一つの契約先に偏っていると、その依存度が値引きの理由としてそのまま持ち出されます。強みを言葉と数字にしておくことが、会社売却の相場の上限を押し上げます。

事業者指定と処遇改善加算|承継で特に注意する制度論点

認可、指定、免許。教育・福祉には引き継ぎ方の異なる制度が並びます。どの手法を選ぶかで、承継のしやすさが変わってきます。

許認可・指定の承継と手法選び

教育・福祉は制度に支えられた事業のため、許認可や指定の引き継ぎが交渉の土台になります。株式譲渡なら会社が主体のまま残り、介護保険法上の事業者指定や保育所の認可は原則そのまま維持されます。ただし所轄自治体への変更届は必要です。一方、事業譲渡では譲受企業が指定や認可を取り直す前提になりやすく、空白期間が生じると介護報酬の請求が止まりかねません。学校法人が営む専門学校では、所轄庁の認可という別の論点も加わります。手法選びは税務だけでなく、制度の連続性から考える必要があります。

みつきコンサルティングでは、介護の事業者指定や保育所の認可のように、株式譲渡なら会社に付いたまま残る一方、事業譲渡だと取り直しが要る制度の切り分けを最初に確認します。指定権者への届出の時期を見落とすと、引き継ぎ当日に報酬請求が止まる恐れも。行政書士や税理士法人と連携し、制度の空白を作らない段取りを組みます。

有資格者と人員配置基準の維持

教育・福祉の価値の多くは、人が持つ資格と現場のノウハウにあります。介護では人員配置基準、保育では保育士の配置基準、塾では講師の指導力が、そのままサービスの質と収益に直結します。だからこそ、退職リスクの高い施設長や人気講師をどう残すかが交渉の焦点になります。譲渡後の離職は基準割れや退塾に跳ね返るため、キーマンの処遇や残留期間は個別の条項で丁寧に詰めておく必要があります。

前受金と労務リスクの点検

見落とされやすいのが、前受金と労務の扱いです。英会話スクールや塾では、受講料や月謝を前もって受け取る前受金が負債として残り、譲渡後のサービス提供義務ごと引き継がれます。介護では、過去の行政指導や介護報酬の返戻履歴が確認されます。加えて、シフト勤務に伴う未払残業や社会保険の加入状況は、どの分野でも是正コストとして価格に響きます。早めに事業承継の観点で棚卸ししておくと、交渉での不意打ちを避けられます。

教育・福祉のM&Aを進める実務プロセス

教育と福祉では、確認すべき制度や現場が異なります。ここでは両分野に共通する大きな流れを、業界特有の勘所とともにたどります。

STEP
譲渡方針の整理と株価の目安確認

まず譲渡の目的をはっきりさせます。後継者不在の解消か、成長のためのグループ入りか。あわせて時価純資産+のれんを軸に株価の目安を把握します。教育なら生徒数と月謝、福祉なら稼働率と介護報酬の水準が出発点です。

※当社では、最短1日で無料の株価算定に対応し、初回相談から目安をお示しします。

STEP
譲受候補の選定と秘密保持下での打診

同業大手、異業種、投資ファンドの中から相手を絞ります。社名を伏せたノンネームでの打診が基本で、情報が漏れれば講師や職員の動揺を招きかねません。教育と介護では買い手のねらいが異なる点も踏まえます。

※当社は、業界の再編動向を踏まえた候補リストをご提案します。

STEP
トップ面談と基本合意

経営理念や、生徒・利用者への向き合い方をすり合わせます。数字だけでなく、雇用継続の方針や現場の想いが合うかを確認する場です。ここで条件の大枠を固めます。

※当社では、理念や現場の姿勢が伝わる面談の設計を支援します。

STEP
デューデリジェンスへの対応

財務・税務に加え、介護報酬請求の適正性、人員配置基準や設備基準への適合、行政指導の履歴、前受金や未払残業を点検します。教育なら生徒名簿と講師の雇用形態が焦点です。

※当社は、税理士法人グループの体制で財務・税務の論点を整理します。

STEP
最終契約と指定・認可の承継手続

株式譲渡なら事業者指定や認可を維持しつつ変更届を出し、事業譲渡なら再取得の申請を進めます。指定権者や所轄庁との時期調整が要で、専門学校では所轄庁の認可も絡みます。

※当社では、行政書士等と連携し、制度の空白を作らない手続を組みます。

STEP
クロージングと現場・保護者への引き継ぎ

対価の授受と経営権の移転を行い、従業員・生徒・入居者家族への説明の順序を設計します。屋号やブランドの扱いも、混乱を避けるために事前に決めておきます。

※当社は、譲渡後の定着を見据えた引き継ぎ計画まで伴走します。

介護報酬改定と後継者問題を乗り越えた介護施設の譲渡事例

関東で介護施設を営むY社は、後継者不在と制度変化のなかで譲渡を選びました。当社が支援した実例から、決断の道のりをたどります。

譲渡を決めた背景

創業から約30年、Y社は関東で介護施設を運営し、売上は約3億円まで育っていました。転機となったのは、後継者の不在に加え、新型コロナで露呈した経営基盤の弱さ、そして度重なる介護報酬改定です。単独での持続に不安を感じ、事業と雇用を残す道として第三者への譲渡へ舵を切りました。

相手企業選びの決め手

譲渡オーナーが重視したのは、介護理念の共有と従業員の雇用継続でした。みつきコンサルティングの担当者が財務数値だけでなく理念に共感し、介護報酬改定の読み解きや電力会社との折衝にも通じていた点が信頼につながりました。最終的に、売上約100億円規模の同業グループへの株式譲渡がまとまっています。

譲渡後に生まれた変化

デューデリジェンスでは過去の残業代の問題が表面化し、価格交渉で調整が入る場面もありました。それでも、在籍25年の看護師長の処遇を個別条項で守るなど、人を大切にする条件で合意。譲渡後は、譲受企業のシステムと組み合わせた見守りサービスなど、新たな相乗効果が生まれています。

創業30年の介護施設が大手グループ入りで従業員の雇用を守った経緯を読む

アーリーリタイアと事業発展を両立した介護事業者の譲渡事例

学習塾・予備校とは業種が異なる、介護事業者の類似業種の譲渡事例です。

全国展開する介護グループとの提携に至るまで

大阪市平野区で有料老人ホームを運営する堀田介護サービス。当時48歳だったオーナーは、後継者と会社の将来性を見据え、早期リタイアと事業発展の両立を模索していました。そこで頼ったのが、みつきコンサルティングです。

近隣施設との連携を重視した株式譲渡の判断

譲受先は、札幌を拠点に全国で介護福祉事業を展開する元気な介護グループ。関西での拠点拡大を望む同社と、近隣施設との連携を求めるオーナーの思いが重なりました。売却条件だけでなく、施設連携による事業発展を描けたことが、株式譲渡の決め手となりました。

従業員とともに歩む地域包括ケアの継続

2022年11月に株式譲渡が成立し、同社は元気な介護グループへ参画。従業員とともに、高齢者の尊厳と自立した暮らしを重んじる介護、地域包括ケアの実現に向けた歩みを続けています。

大阪の介護事業者が全国グループとの提携を選んだ理由を読む

教育・福祉のM&Aでみつきコンサルティングが選ばれる理由

制度に左右される業界だからこそ、財務と現場の両方を理解した相談相手が要ります。数ある仲介会社の中で、当社が支持される背景を紹介します。

教育・福祉分野への知見と実績

当社は、教育・福祉を含む幅広い中小企業のM&Aを支援してきました。少子化下の学習塾、介護報酬改定に揺れる介護事業など、分野ごとに評価のされ方は異なります。業界特有の許認可や人員配置基準、前受金の扱いを踏まえた助言ができるため、譲渡オーナーの不安に具体的に応えられます。支援の詳しい内容は、成約事例のページでも公開しています。

税理士法人グループとしての信頼性

みつきコンサルティングは、税理士法人グループのM&A仲介会社です。譲渡益にかかる税金、株価算定、譲渡後の手取りまで、財務・税務の観点で一気通貫の説明ができます。介護報酬や処遇改善加算のように制度と数字が絡む論点でも、決算書の背景まで踏み込んで説明できる点が、オーナー経営者に安心して任せていただける理由です。

着手金・中間金・月額報酬無料の完全成功報酬制

M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。



教育・福祉業界のM&Aでよくある質問

教育・福祉の譲渡を検討する経営者から、当社によく寄せられる質問をまとめました。

Q:介護報酬改定の直後に譲渡すると、価格は不利になりますか?

改定の中身次第です。訪問介護のように基本報酬が下がったサービスは慎重に見られますが、処遇改善加算の上位区分を取得できていれば評価はぶれにくくなります。現場では、改定後の月次収支を数字で示せるかをまず確認します。

Q:保育所の認可や介護の事業者指定は、そのまま引き継げますか?

手法によります。株式譲渡や会社分割なら法人格が残り、認可や指定は原則維持されますが、所轄自治体への変更届は必要です。事業譲渡では取り直しが前提になりやすく、空白期間が出ると報酬請求が止まります。指定権者との時期調整が鍵になります。

Q:講師や施設長が辞めないか心配です。何を準備すればよいですか?

キーマンの残留条件を早めに設計します。役職手当の継続や一定期間の顧問就任を個別条項に落とし込むのが実務の定番です。あわせて、指導や介護の手順を仕組みに移し、個人依存を薄めておくと、譲受企業の評価が安定します。

Q:前受金として預かる月謝や受講料は、譲渡でどう扱われますか?

前受金は負債として引き継がれ、サービス提供義務ごと譲受企業が負います。契約条項と残高の管理次第で扱いが変わるため、名簿と収支を整えておくことが大切です。英会話スクールなど長期前払いの多い業態では、特に丁寧な確認が要ります。

まとめ|教育・福祉業界のM&A仲介はみつきコンサルティングへ

教育・福祉のM&Aは、少子化で縮む教育と高齢化で伸びる福祉という逆方向の力の中で進みます。月謝や介護報酬といったストック収益、事業者指定や処遇改善加算の維持、有資格者の定着が譲渡価格を支えます。制度と現場の両面を数字で語れるかが、条件を分ける分かれ道。初めての譲渡で不安を抱えるのは当然のことです。

みつきコンサルティングは、税理士法人グループのM&A仲介会社として、中小企業M&Aの実績と経験が豊富です。教育・福祉業界のM&Aなら、制度に明るいみつきコンサルティングへ。相談先選びに迷ったら、まずは無料相談でお気軽にお声がけください。

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教育・福祉業界のM&A関連コラム

著者

田原 聖治
田原 聖治事業法人第一部長/M&A担当ディレクター
みずほ銀行にて大手企業から中小企業まで様々なファイナンスを支援。みつきコンサルティングでは、各種メーカーやアパレル企業等の事業計画立案・実行支援に従事。現在は、IT・テクノロジー・人材業界を中心に経営課題を解決。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士

みつきコンサルティングは、中小企業の会社売却・事業承継に特化した譲渡企業様に完全成功報酬制のM&A仲介会社です。売り手と買い手企業の最適なマッチングを、経験豊富なM&Aコンサルタントが初期相談から成約まで一貫してフルサポートします。

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