ドラッグストアの売却|指定濫用防止医薬品と免税改正で変わるM&A

ドラッグストアの会社売却では、2026年5月に始まった指定濫用防止医薬品の販売規制と、同年11月の免税リファンド方式への移行が、譲受企業の見方を変えました。店舗販売業許可の承継、登録販売者の充足、品目別の粗利構成まで、税理士法人グループのM&A仲介会社みつきコンサルティングが譲渡オーナーの視点で解説します。

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目次
  1. 10兆円を超えたドラッグストア市場で細り始めた出店余地
    1. 商業動態統計とJACDS調査が映す成長の中身
    2. 売上総利益率は改善しても営業利益率が戻らない
    3. 出店余地の縮小が業界再編を押し出した
  2. 指定濫用防止医薬品の陳列規制と免税リファンド方式が重なった2026年
    1. 2026年5月に始まった販売時確認と売場の作り替え
    2. 2026年11月1日に切り替わった免税リファンド方式
    3. 制度対応の遅れは価格より先に契約条件へ出る
  3. ドラッグストアのオーナーが会社売却へ動く事情
    1. 薬剤師と登録販売者の採用単価が下がらない
    2. 登録受渡店舗の解禁で競合の輪郭が変わる
    3. 後継者不在に借入と個人保証が重なるとき
  4. 店舗販売業許可と店舗管理者の要件はどこまで承継できるか
    1. 株式譲渡なら許可の主体は会社に残る
    2. 事業譲渡では店舗ごとに取り直しになる
  5. ドラッグストアの譲渡価格を組み立てる指標
    1. 年買法で目安を置き、粗利の質で上下する
    2. 品目別の粗利構成と坪当たりの生産性
    3. 免税売上と訪日需要への依存をどう見るか
  6. ドラッグストアを譲り受ける企業の顔ぶれと狙い
    1. M&Aを出店手段に位置づける成長チェーン
    2. 段階的に経営権を移す組み方も選べる
    3. 食品スーパー、調剤薬局チェーン、投資ファンド
  7. ドラッグストアの会社売却で特に注意すべき論点
    1. 医薬品在庫の使用期限と不動在庫
    2. 法令遵守の記録が店舗ごとに残っているか
    3. 店舗の賃貸借とチェンジオブコントロール条項
  8. ドラッグストアの売却を検討する経営者からよくある質問
  9. ドラッグストアの制度対応と売却相談先の選び方
    1. ドラッグストアの会社売却の関連コラム
M&Aの基本や会社売却の進め方を電話相談|0120-169-256・24時間受付

調剤を併設しているか、免税売上がどれだけあるか。ドラッグストアは同じ看板でも中身が店ごとに違います。売却を考え始めたオーナーがまず突き当たるのは、店舗販売業許可と店舗管理者の要件が譲渡の形でどう扱われるか、そして2026年に相次いだ制度変更の負担を譲受企業がどう見るのか、という2点です。

ドラッグストアのM&A売却を成功させる6つのポイント(地域密着と好立地、有資格者の確保、高い収益性と将来性、良好な従業員関係、誠実な情報開示、専門家への相談)を示した図解

10兆円を超えたドラッグストア市場で細り始めた出店余地

規模は伸びているのに、譲渡の相談は増えています。ドラッグストアのM&Aが動く前提を、市場の側から見ていきます。

商業動態統計とJACDS調査が映す成長の中身

日本チェーンドラッグストア協会の実態調査によると、2024年度の全国総売上高は10兆307億円、店舗総数は2万3,723店となりました。前年度から682店の純増です。経済産業省の商業動態統計でも販売額の拡大は続き、2025年度は約9兆5,000億円の水準にあります。伸びをけん引したのは食品と調剤で、調剤額は1兆5,205億円まで積み上がりました。数字だけ見れば、追い風の業態といえます。

ドラッグストア業界の市場規模

ドラッグストア店舗数は2014年以降、毎年増えています。店舗増加の理由は、「高齢化や消費者の健康志向」、「セルフメディケーションの推進」などが背景にあります。

2014年から2024年におけるドラッグストア業界の販売額と店舗数の推移グラフ

2025年公表の経済産業省「商業動態統計調査」をもとに当社作成

ドラッグストア業界の商品別販売額

ドラッグストア業界の2014年と2024年の販売額の全体は、約4.9兆円から約8.9兆円へと大きく拡大しています。

ドラッグストア業界のアイテム別売上の推移

2014年の経済産業省「商業動態統計調査」に基づくドラッグストア業界のアイテム別売上構成比を示す円グラフ

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2024年のドラッグストア業界における商品別販売額の内訳(総販売額89,199億円)を示す円グラフ

2025年公表の経済産業省「商業動態統計調査」をもとに当社作成

絶対額の増加が最も大きいのは「食品」で、約1.7兆円増加し、構成比も8.5ポイント上昇しています。これはドラッグストアでの食品取り扱いが拡大し、主力カテゴリーとなったことを示します。

「調剤医薬品」も約5,263億円増と大きく伸び、構成比も約2.8ポイント上昇し、調剤併設型店舗の増加が影響しています。一方、「OTC医薬品」「ヘルスケア」「ビューティ」「トイレタリー」「家庭用品」などは絶対額こそ増加しているものの、構成比は減少傾向です。特に「OTC医薬品」は3.4ポイント、「トイレタリー」は2.5ポイント低下しています。

「健康食品」や「その他」は増加幅が小さく、構成比も微減です。全体として、食品と調剤医薬品の存在感が大きく高まり、従来の主力であったOTC医薬品や日用品の相対的な比重が低下したことが特徴です。

売上総利益率は改善しても営業利益率が戻らない

品目別の粗利率は、調剤が44%、医薬品が38%、化粧品が34%、家庭用雑貨が29%、食品が17%。主要各社のIR資料を並べると、この序列はおおむね共通しています。集客を担う食品の構成比が3割を超えた分、店全体の粗利は薄くなりました。そこへ人件費と店舗運営費の上昇が重なり、2021年度以降は営業利益率が下がった企業が目立ちます。売上は伸びているのに手元に残らないという感覚は、現場に近い経営者ほど強いはずです。

出店余地の縮小が業界再編を押し出した

郊外のロードサイドも都市部の駅前も、めぼしい区画は埋まりつつあります。自社で用地を探すより、営業中の店舗網ごと譲り受けたほうが早い。2025年12月1日にはウエルシアホールディングスとツルハホールディングスの経営統合が完了し、2026年2月期の売上高は1兆4,505億円、店舗数は5,676店に達しました。上位の集約が進むほど、単独で戦う地域チェーンの調達条件は相対的に不利になっていきます。

指定濫用防止医薬品の陳列規制と免税リファンド方式が重なった2026年

制度の話は後回しにされがちです。ただ2026年は、売場と会計の双方に直接効く変更が続きました。

2026年5月に始まった販売時確認と売場の作り替え

2025年5月に公布された改正薬機法を受け、2026年5月1日から指定濫用防止医薬品の制度が始まりました。対象成分は6から8へ広がり、デキストロメトルファンとジフェンヒドラミンが加わっています。18歳未満へは氏名と年齢を確認したうえで小容量1包装まで。陳列も、専用の区画に置くか、情報提供設備から7メートル以内で有資格者を常時配置するかのいずれかに改める必要があります。売場の改装と従業員教育、その両方に費用が出ます。

販売記録が残っていないと譲受企業は判断できない

確認義務は努力義務から法律上の義務へ格上げされ、違反は行政処分の対象になりました。譲受企業は、確認手順が店舗ごとに徹底されていたか、記録がどこまで残っているかを見ます。ここが空白だと、譲渡後の許可維持リスクとして価格交渉に持ち込まれることも。

2026年11月1日に切り替わった免税リファンド方式

訪日客の購入が多い店では、こちらの影響のほうが大きいかもしれません。2026年11月1日から、消費税の免税は購入時に差し引く方式をやめ、出国時に税関で持ち出しが確認されてから返金するリファンド方式へ移りました。一般物品と消耗品の区分、50万円の上限、免税包装はいずれも廃止された一方、旧方式との併用は認められません。免税店許可を持っていても、新方式に対応した要件を満たさなければ免税販売は続けられない仕組みです。

制度対応の遅れは価格より先に契約条件へ出る

支援現場では、制度対応の遅れが価格そのものより先に契約条件へ現れる場面をよく見ます。陳列改装や免税システムの入替が未了なら、その見込み額を譲渡対価から控除する、あるいは表明保証の対象へ加えるといった形です。ドラッグストアの案件では、店舗別の改装計画と免税店許可の状況を早めに一覧化しておくと、交渉に要する時間は短く済みます。備えの有無が、そのまま条件の差として表れるところです。

ドラッグストアのオーナーが会社売却へ動く事情

後継者不在だけが理由ではありません。日々の運営で積み上がる負担が、決断の背中を押します。

薬剤師と登録販売者の採用単価が下がらない

有資格者の人件費は上がり続けています。求人情報の集計では、薬剤師・登録販売者の時給は2019年比で2割以上の上昇。業態別に見ると、調剤とOTC販売を兼務する調剤併設型ドラッグストアの薬剤師給与が最も高い水準にあります。店舗管理者を置けなければ医薬品売場は動きません。採用単価の上昇を売価へ転嫁しにくい業態だけに、人の確保がそのまま事業計画の制約になります。深夜帯の人員をどう組むかで悩む店も多いはずです。

登録受渡店舗の解禁で競合の輪郭が変わる

改正薬機法には、公布から2年以内に施行される項目がもう一つあります。薬剤師などが遠隔で管理すれば、有資格者が常駐しない店舗でも一般用医薬品を受け渡せる仕組みです。想定されているのは、コンビニエンスストアなどの店頭。要指導医薬品のオンライン販売も解禁されました。夜間や過疎地の需要をどの業態が取るのか、境目が動き始めています。設備と人を単独で抱え続ける前提そのものが揺らぐわけです。

後継者不在に借入と個人保証が重なるとき

子は薬剤師になったものの店を継ぐ気はなく、幹部にも株を買う資力もありません。そこへ店舗の設備投資や在庫の仕入で組んだ借入と、オーナー個人の保証が残ります。金融機関との交渉で保証を外すには、返済原資の裏づけを示す必要があり、引退の意思だけでは動きません。第三者への事業承継まで含めて道筋を描いておくと、選べる相手の幅は広がります。会社売却を最後の手段と捉えているうちは、条件の良い時期を逃しがちです。

店舗販売業許可と店舗管理者の要件はどこまで承継できるか

許可を引き継げるかどうかは、譲渡の形で結論が変わります。早い段階で押さえておきたい部分です。

株式譲渡なら許可の主体は会社に残る

株式譲渡では、許可を受けている法人がそのまま残るため、店舗販売業許可も調剤併設店の薬局開設許可も原則として引き継がれます。役員変更の届出は生じますが、取り直しは不要です。免税店許可、酒類販売業免許、たばこ小売販売業の許可、食品を扱う店舗の営業許可も同じ考え方になります。許可の数が多い業態ほど、この差は大きく効いてくるもの。中小のドラッグストアで株式譲渡が選ばれやすい背景には、この包括承継の効き方があります。

事業譲渡では店舗ごとに取り直しになる

事業譲渡を選ぶと、譲受企業が自社名義で許可を取り直します。店舗販売業許可は店舗単位の許可なので、対象店舗の数だけ手続が発生し、店舗管理者の設置状況も個別に審査されます。営業を止められない以上、許可が下りるまでの段取りをどう組むかが実務の焦点。数店舗の切り出しであっても、保健所との事前相談から実際の交付まで、想定より時間がかかることは珍しくありません。承継の扱いを、下表にまとめました。

承継の対象株式譲渡での扱い事業譲渡での扱い
店舗販売業許可会社に残るため取り直しは不要店舗ごとに譲受企業が新規取得
薬局開設許可(調剤併設店)原則そのまま承継される保険薬局の指定も含めて再申請
免税店許可会社名義のまま継続できる譲受企業が改めて許可を申請
店舗の賃貸借契約原則承継。解除条項の確認は要る貸主の同意を得て個別に締結
従業員の雇用労働条件を含めて包括承継個別に同意を得たうえで再雇用
医薬品在庫会社の資産としてそのまま残る譲渡対象の範囲を個別に取り決め

店舗管理者の要件を満たす人が抜けると計画が崩れる

一般用医薬品を扱う店舗には、要件を満たした店舗管理者を置く必要があります。登録販売者の場合、過去5年で月80時間以上を2年、または月160時間以上を1年に追加的研修を組み合わせた実績が求められます。研修中の登録販売者だけでは売場を任せられません。当社では検討の初期段階で、店舗別に有資格者の配置と要件充足を洗い出します。

ドラッグストアの譲渡価格を組み立てる指標

相場という言葉に引っ張られると、判断を誤ります。何を見て値が付くのかから考えます。

年買法で目安を置き、粗利の質で上下する

中小のドラッグストアで最も使われるのが年買法(年倍法)です。時価純資産にのれん、つまり数年分の利益を加えて目安を出します。純資産法やDCF法も理屈としてはありますが、数店舗の規模では前提の置き方で数字がぶれがち。医薬品在庫の使用期限と不動在庫の量、それに店舗の内装や什器の簿価は、いずれも純資産の側へ直接効いてきます。会社売却の相場を考える出発点は、この2つの積み上げです。

品目別の粗利構成と坪当たりの生産性

譲受企業が最初に見るのは、売上の絶対額ではなく粗利の組み立て方です。食品で客数を取り、医薬品と化粧品で利益を確保する構造がどこまで機能しているか。調剤を併設していれば、処方箋の応需枚数と薬剤師の充足度も評価に入ります。地域一番店であっても、坪当たりの生産性が伴わなければ評価は伸びません。売場面積と品ぞろえの釣り合いも、あわせて見られる部分です。下表は、ドラッグストアの案件で実際に確認される指標を並べたものです。

確認される指標譲受企業が読み取る内容
品目別の粗利構成食品比率が高すぎないか、医薬品と化粧品で利益を確保できているか
坪当たり売上高立地と店舗規模に見合った生産性が出ているか
調剤の併設率と応需枚数調剤収益の厚みと、薬剤師の在籍状況
免税売上の比率訪日需要への依存度と、方式変更後の再現性
有資格者の配置状況店舗管理者の要件を満たす人員が各店にいるか
医薬品在庫の期限構成期限切れが近い在庫がどれだけ純資産を削るか
店舗別の損益赤字店の有無と、改装や閉店に要する費用

免税売上と訪日需要への依存をどう見るか

みつきコンサルティングでは、免税売上を一括りにせず、店舗別・月別に分けて確認します。空港や観光地の近くで比率が突出している店は、為替や旅行需要の波をそのまま損益に受けるため、譲受企業は将来の見通しを保守的に置きがちです。2026年11月の方式変更で店頭の運用が変わった後の実績が数か月分でも残っていれば、説明の説得力は違ってきます。数字の見せ方ひとつで、評価の幅は動きます。

ドラッグストアを譲り受ける企業の顔ぶれと狙い

相手は同業の大手だけではありません。誰に渡すかで、店舗と従業員の行く先は変わります。

M&Aを出店手段に位置づける成長チェーン

上位の集約が進んだ結果、大手は空白エリアを埋める店舗網を探しています。クスリのアオキホールディングスは2025年12月公表の中期経営計画で、2030年5月期までの新規出店400店のうち3割にあたる120店をM&Aで補う方針を打ち出しました。2026年5月期の新規出店111店のうち38店はM&Aによるもの。建設費の高騰で自社出店の採算が読みにくくなったことが背景にあります。

段階的に経営権を移す組み方も選べる

一度に全株を渡す必要はありません。スギホールディングスは2025年9月30日付でセキ薬品を持分法適用関連会社とし、2026年4月9日に株式の追加取得を決議。議決権を49%から51%へ引き上げ、同年9月1日付で連結子会社とする形を公表しました。当初は2030年6月を目途としていた取得時期を、半年の連携を経て前倒ししたものです。オーナーが数年は経営に残る前提の設計は、中小の案件でも成立します。

食品スーパー、調剤薬局チェーン、投資ファンド

隣接業態からの関心も強まりました。食品を強化したいチェーンにとって生鮮の運営力は得がたい資産で、逆にドラッグストア側が地場スーパーを取り込む動きも続いています。調剤薬局チェーンは併設店の応需枚数を、投資ファンドは複数の地域チェーンをまとめる土台を見ます。前者は薬剤師の在籍、後者は経営陣の残留可否を条件に挙げることが多い相手です。類型ごとに評価の軸が違うため、M&A仲介を通じて複数へ当たるほど条件は動きます。

ドラッグストアの会社売却で特に注意すべき論点

調査でつまずきやすい箇所は、業態によってかなり違います。ここでは3つに絞ります。

医薬品在庫の使用期限と不動在庫

棚卸の数字がそのまま通ることは、まずありません。医薬品と化粧品には使用期限や品質保持期限があり、期限が近い品や動かない在庫は評価減の対象になります。季節品や販促用にまとめて仕入れた分が滞留している例もあり、返品の条件が仕入先ごとに違う点も見られます。デューデリジェンスでは、在庫リストを期限別・回転率別に出せるかどうかが、そのまま管理水準の評価につながるもの。日々の棚卸精度が、最後は金額へ跳ね返ります。

法令遵守の記録が店舗ごとに残っているか

指定濫用防止医薬品の確認手順、要指導医薬品の販売記録、登録販売者の研修受講状況。行政の立入検査で指摘を受けた履歴の有無も含め、譲受企業は書類で確かめます。口頭で「やっています」と説明しても、記録がなければ検証できません。よくある相談として挙がるのが、本部の指示は出ていたのに店舗ごとの実施記録が揃っていない、という状態です。記録の整備は着手した時点から積み上がるため、動き出しが早いほど有利に働きます。

店舗の賃貸借とチェンジオブコントロール条項

ロードサイド店は借地・借家が中心です。契約書に経営権の変更を解除事由とする条項が入っていれば、当事者間で合意できても貸主の承諾なしには進みません。商業施設内の店舗では、館側の出店契約に同様の定めが置かれていることも。検討に入った段階で契約書を洗い出し、承諾を得る順番を決めておくと、実行までの期間が読めます。仲介一覧を見比べる際も、この段取りを任せられるかは判断材料になります。

M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。


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ドラッグストアの売却を検討する経営者からよくある質問

相談の場で出るもののうち、本文で触れていない点をまとめました。

Q:調剤併設店と物販中心の店では、買い手の評価は変わりますか?

変わります。調剤があると処方箋の応需枚数と薬剤師の在籍が評価対象に加わり、薬局開設許可や保険薬局の指定も承継の検討事項になります。物販中心の店は立地と粗利構成での評価。どちらが高いとは一概に言えず、譲受企業がどの領域を伸ばしたいかで結論が分かれます。

Q:1店舗だけの会社でも売却は成立しますか?

成立しています。エリアの空白を埋めたい相手にとっては、営業中の1店舗でも意味があるからです。ただし駐車場を含む敷地条件、賃貸借の残存期間、店舗管理者の在籍が揃っているかで反応は変わります。現場ではまず、その1店舗の直近3期の店舗損益を確認します。

Q:免税販売をやめてから売却したほうがよいですか?

一概には言えません。免税売上が利益に貢献しているなら、続けたほうが評価は上がります。ただしリファンド方式へ対応できていない場合は話が別で、対応費用の見込みを示せるかどうかが分かれ目。免税店許可の要件と返金の運用体制、この2つの状況次第です。

Q:化粧品カウンターの美容部員は、譲渡後も残ってもらえますか?

メーカーからの派遣で入っている美容部員は雇用主が化粧品メーカー側にあるため、店舗の資本が変わると派遣契約の見直しが入ります。自社雇用のスタッフとは扱いが異なる点に注意が要るところ。現場では、カウンター別の契約形態と売上構成を先に確認します。メーカーとの取引条件次第です。

税理士法人を母体とするM&A仲介会社|みつきコンサルティングが選ばれる理由

ドラッグストアの制度対応と売却相談先の選び方

10兆円市場の成長と裏腹に薄くなった営業利益率、2026年に重なった指定濫用防止医薬品の規制と免税リファンド方式、そして店舗販売業許可と店舗管理者要件の承継。この3つが判断の軸になります。人と許可を抱えたまま単独で走り続けるべきか、迷うのは当然のことです。

みつきコンサルティングは財務・税務に強いM&A仲介会社として、中小企業のM&A仲介の実績経験が豊富です。相談先選びでは、業態の事情まで分かる相手かどうかを見比べてください。ドラッグストアの会社売却なら、みつきコンサルティングへご相談ください。

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著者

潟野 和徳
潟野 和徳名古屋法人部長/M&A担当ディレクター
人材支援会社にて、海外人材の採用・紹介事業のチームを率いて新規開拓・人材開発に従事。みつきコンサルティングでは、強みを生かし人材会社・日本語学校等の案件を中心に工事業・広告・IT業など多種に渡る案件支援を行う。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士

みつきコンサルティングは、中小企業の会社売却・事業承継に特化した譲渡企業様に完全成功報酬制のM&A仲介会社です。売り手と買い手企業の最適なマッチングを、経験豊富なM&Aコンサルタントが初期相談から成約まで一貫してフルサポートします。

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