作業服・ユニフォームの売却では、JIS規格に適合した定番品の顔ぶれと、倉庫に眠る在庫の状態が価格を大きく動かします。2025年6月の熱中症対策義務化でファン付きウェアの引き合いは伸びた一方、サイズとカラーの展開の多さが在庫を重くしがち。後継者不在や刺繍設備の更新に悩むオーナーへ、価格の見方と譲受企業の狙いを整理しました。
この記事は、作業服やユニフォームの製造・卸・販売を手がけるオーナー経営者に向けた内容です。売却の話が動き出すと、まず問われるのが倉庫の中身。何年も動いていない旧型番、社名を刺繍した別注の残り、学校ごとに違うサイズ在庫。ここの整理が遅れると、条件の詰めで金額が削られます。
熱中症対策の義務化で変わった作業服・ユニフォームの需要地図
暑さ対策は任意の福利厚生ではなくなりました。この変化が、業界のM&Aの前提も動かしています。
罰則付きとなった暑熱作業の管理義務
2025年6月1日、改正労働安全衛生規則が施行され、職場の熱中症対策が罰則付きの義務になりました。暑さ指数(WBGT)28度以上または気温31度以上の環境で、連続1時間または1日4時間を超える作業が対象です。事業者には、熱中症の疑いがある人を早期に見つけて報告する体制の整備、悪化を防ぐ措置の手順づくり、関係者への周知が課されました。ユニフォームを納める側から見れば、取引先の安全衛生予算に新しい費目が生まれたということ。商談の切り口が、価格から法令対応へ移りました。
職場の熱中症死傷者1,803人が示す納入先の裾野
厚生労働省が公表した2025年の確定値によると、職場の熱中症による死傷者は1,803人。前年より約43%増え、統計を取り始めた2005年以降で最も多くなりました。業種別では製造業365人、建設業292人、運送業220人、警備業199人と続きます。一方、死亡者は19人で前年から約4割の減少。厚生労働省は、6月施行の改正規則が重篤化の抑制につながったと分析しています。納入先候補の広がりが、そのまま数字に表れた形です。
ファン付き作業服の定番化と短くなった更新サイクル
ファン付き作業服は、いまや現場の標準装備に近い存在。バッテリーとファンの仕様更新が毎年のように入るため、買い替えの周期は従来の作業服よりかなり短くなりました。冷却ベストや保冷剤を入れるインナーを組み合わせる提案も広がっています。単価が上がり、しかも毎年動く。この二つが重なる商材を持つかどうかは、譲受企業が事業計画を描くときの土台になります。カタログの厚さより、リピートの太さを見られる場面が増えました。
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4つの需要分野で商流が異なるユニフォーム市場と譲渡オーナーの立ち位置
同じ「制服」でも、売り先が違えば別の商売です。まず自社がどの分野に属するかを確かめます。
オフィス・ワーキング・サービス・スクールで顧客も競合も別
制服・作業服は需要分野で4つに分かれます。会社員向けのオフィスユニフォーム、製造業や建設業向けのワーキングユニフォーム、飲食や医療・福祉向けのサービスユニフォーム、そして学生向けのスクールユニフォーム。分野ごとに主要メーカーの顔ぶれが違い、卸の商流も専門卸経由、ホームセンターなどの小売経由、ネット販売と分かれます。医療・福祉は就業者数が増え続ける数少ない領域で、サービス分野の下支えになってきました。自社の売上構成を分野別に割り戻すところから、話は始まります。
レンタル契約が生むストック収益の厚み
矢野経済研究所の調査によると、2025年度のユニフォームレンタル市場規模は前年度比0.3%増の938億円で、ほぼ横ばいに推移しました。貸与、集配、洗濯、補修までを請け負う形態で、契約が続く限り月額が積み上がるのが特徴です。人手不足を背景に、ユニフォームが帰属意識を高めるチームウェアとして再評価される動きもみられます。販売中心の会社にとって、レンタル比率をどこまで持てているかは評価の分かれ目。ストック収益の有無で、提示される金額の桁が変わることも珍しくありません。
中国からベトナム・ミャンマーへ広がる委託生産
業界全体では中国を中心とする海外生産が定着し、賃金上昇を受けてベトナムやミャンマーへ拠点を移す動きが続いています。スクールユニフォームだけは入学式までに全生徒へ届ける短納期が求められるため、岡山県を中心とした国内生産が残りました。委託先との取引基本契約、為替、リードタイム。この三つが原価を決めるので、譲受企業は必ず生産地の内訳を尋ねてきます。円安局面で仕入れが重くなり、値上げ交渉に踏み切れなかった会社ほど、収益の回復余地を評価されやすい。
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作業服・ユニフォームの会社売却が選ばれるようになった理由
売却の動機は業績不振とは限りません。むしろ黒字のまま決断する会社が目立ちます。
後継者不在と、得意先が社長個人に付いている構造
ユニフォームの商売は、工場長や購買担当との付き合いの長さで成り立ってきました。何年に何着納めたか、どの型番をどのサイズで揃えたか。その記憶が社長の頭の中にしかない会社は、意外と多い落とし穴を抱えています。子が継がないと決まった時点で、台帳の価値は目減りを始めます。事業承継の選択肢として第三者への会社売却を検討するオーナーが増えたのは、この目減りを実感しているからでしょう。
型紙・サイズ規格と刺繍加工設備の更新負担
別注のユニフォームは、型紙とグレーディングのデータが資産そのもの。ところが、これを扱えるパタンナーが1人しかいない会社は珍しくありません。加えて刺繍機やインクジェットのプリンターは10年ほどで更新期を迎え、1台あたりの投資が数百万円規模になります。受注が細る中で設備を入れ替えるか、それとも設備を持つ相手の傘下で稼働を埋めるか。この二択に迫られたとき、後者を選ぶ経営判断は理にかなっています。
官公需の入札参加資格と学校の指定販売店契約を絶やさない判断
官公庁向けの制服は、入札参加資格の名簿に載っていることが商売の入口。消防、警備、自治体の作業服は仕様書が細かく、実績のない会社は参加すらできません。学生服も同じで、学校ごとの指定販売店という地位が長年の信用の上に成り立っています。廃業すれば、この地位はどこにも残らない。地域の学校と保護者に迷惑をかけたくないという理由で、早めに相手を探し始めるオーナーもいます。
在庫を積んだまま借入と個人保証を抱え続ける不安
定番品を切らさないために在庫を厚く持つのが、この業界の商習慣。その運転資金を短期借入で回し、社長個人が保証を差し入れている会社がほとんどです。在庫が担保に取られていれば、処分の判断にも金融機関の同意が要ります。70歳を過ぎても保証を外せず、相続の話も進まない。そんな相談が毎年一定数あります。株式を譲り渡すタイミングで金融機関と交渉し、保証を解除する道筋をつくる。これが売却を決める後押しになるケースは、想像より多いものです。
JIS T 8118やJIS T 8127への適合実績が譲渡価格に効く場面
規格の話は地味に映りますが、譲受企業がいちばん時間をかけて確かめる部分です。
試験成績書と型番ごとの適合履歴という無形資産
静電気帯電防止作業服のJIS T 8118、高視認性安全服のJIS T 8127。石油化学、半導体、鉄道保守、道路工事といった現場では、これらの適合品でなければ納入の土俵に上がれません。適合を証明する試験成績書は型番ごとに管理され、生地を切り替えるたびに取り直しが要ります。長年かけて積んだ適合型番の一覧は、決算書に載らない資産。譲受企業は、この一覧と有効期限をまとめて見ます。企業価値評価の場で効いてくるのが、まさにここです。
保護具着用管理責任者の選任義務化が広げた提案の余地
化学物質の自律的管理へ方針が転換したことに伴い、2024年4月から保護具着用管理責任者の選任が義務づけられました。同時に、不浸透性の保護具を使わせる対象が皮膚等障害化学物質1,064物質へ広がっています。防護手袋、防護服、呼吸用保護具まで一式で提案できる会社は、作業服だけを売る会社より訪問回数が増えました。安全保護具を扱えるかどうかが、そのまま取引の幅につながっています。
高機能品の構成比が粗利率を分ける
汎用の作業服は価格勝負に巻き込まれやすく、粗利は薄い。対して規格適合品や難燃素材、ファン付きウェアは仕様で選ばれるため、値引き圧力が弱まります。売上の何割を高機能品が占めるか。この一点で営業利益率は数ポイント変わってきます。譲受企業が見たいのは総額ではなく、この構成比の推移です。同じ売上高でも、汎用品だけで積んだ会社と、規格適合品を軸に組み立てた会社では、提示される金額に差が出ます。カタログの改訂履歴を並べれば、その歩みは伝わるものです。
譲渡価格の見方と、在庫が評価に及ぼす影響
金額の話に入る前に、算出の骨組みを押さえておくと交渉が楽になります。
年買法で見る目安と、のれんの考え方
中小のユニフォーム会社で最も多く使われるのが年買法(年倍法)です。算式は「時価純資産+のれん」で、のれんには数年分の利益を充てます。純資産が厚くても、その中身が滞留在庫なら評価は伸びません。逆に純資産が薄くても、官公需の入札資格や適合型番が揃っていれば上乗せが期待できます。DCF法や類似会社比較法は、レンタル比率が高い会社の検証で補助的に使われる程度です。在庫の質が、そのまま時価純資産の厚みへ跳ね返る構造だと考えてください。
棚卸資産回転期間と滞留在庫の見られ方
備蓄型で即納体制を組む会社は、棚卸資産回転期間が1年を超えることも普通にあります。問題は長さそのものではなく、その中身。廃番になった旧型番、色番が合わなくなった生地、取引が終わった得意先の社名入り別注品。これらは実質的に値が付きません。当社では、初回の株価算定の段階で在庫リストを型番別・入庫年別に並べ替え、評価減の見込みを先に織り込みます。後から指摘されて減額されるより、自ら開示したほうが交渉の主導権を保てるからです。
譲受企業が確かめる数字
下表は、作業服・ユニフォーム会社の譲渡価格に効きやすい指標をまとめたものです。会社売却の相場観を掴む手がかりにもなります。
| 指標 | 見られ方 | 改善の打ち手 |
|---|---|---|
| 棚卸資産回転期間 | 即納体制の裏返しで長くなりがち。滞留分は時価純資産から差し引かれる | 入庫年別に区分し、廃番品を計画的に処分 |
| 高機能品の売上構成比 | JIS適合品やファン付きウェアの比率が高いほど粗利率が安定 | 規格適合の型番を維持し、試験成績書を更新 |
| 上位得意先への依存度 | 1社で3割を超えると、契約の継続性を厳しく確認される | 年間発注の実績表を整え、担当者との関係を複線化 |
| レンタル・定期補充の比率 | 月額で積み上がるストック収益は、のれんの評価を押し上げる | 単発販売を年間契約へ切り替える提案を進める |
| 加工の内製比率 | 刺繍やプリントを自社で持つと納期短縮と粗利確保に効く | 設備の稼働率と保守履歴を数値で示せるようにする |
| 官公需の入札参加資格 | 名簿登載の有無と等級が、参入障壁として評価される | 更新時期を管理し、登載区分の一覧を整理 |
売り手が受け取るものと、引き渡し後に残る制約
良い面だけを並べても判断材料になりません。負担のほうも先に見ておきます。
譲渡オーナーにとっての得失
下表に、ユニフォーム会社ならではの得失を整理しました。中小企業のM&Aで実際に論点になった項目を選んでいます。
| 譲渡オーナーのメリット | 譲渡オーナーのデメリット |
|---|---|
| 個人保証と担保の解除 在庫を裏付けにした短期借入の保証から外れ、自宅の担保も外せる場面が多い 創業者利益の確定 株式の対価を現金で受け取り、相続の分割協議を単純にできる 設備投資の判断から解放 刺繍機やプリンターの更新を、資本力のある相手の計画に委ねられる 仕入条件の改善 グループの購買にまとめることで、生地や副資材の単価が下がる 雇用と技能の受け皿 パタンナーや縫製の職人を、事業を続ける会社へ引き渡せる 入札資格と指定販売店の維持 廃業なら消える官公需の名簿登載や学校との関係を残せる EC・海外調達の基盤活用 自社では踏み出せなかった直販や生産地分散に乗れる | 在庫の値引き交渉 滞留分の評価減が価格に直結し、想定より手取りが減ることがある ロックアップ期間の拘束 引き継ぎのため1〜2年の在任を求められ、すぐには退けない 屋号やブランドの扱い 統合の過程で自社ブランド名が整理される可能性が残る 得意先への説明責任 長年の担当者に自ら伝える場面が避けられず、心理的な負担が大きい 表明保証の負担 規格適合や品質クレームについて、一定期間の補償を負う 従業員の処遇差への不満 給与体系や評価制度の統一で、現場に動揺が生じる場合がある |
金融機関との交渉を後回しにしない
みつきコンサルティングでは、株式の譲り渡しと個人保証の解除を同じ時間軸で組み立てます。ユニフォーム会社は季節前の仕入れで借入残高が膨らむため、繁忙期に重なると保証解除の話が進みにくいからです。取引金融機関へ事前に方針を伝え、譲受企業の信用力を示す資料を揃えたうえで交渉に入る。この順番を守れば、決済日に保証が残ったままという事態は避けられます。解除の可否は最終的に金融機関の判断なので、確約はできません。だからこそ早めに動きます。
株式譲渡と事業譲渡で変わる入札資格と貸与資産の扱い
スキームの選択は、税金より先に「引き継げるか」で決まる業界です。
会社ごと渡すか、事業だけ切り出すか
株式譲渡なら会社が権利義務の主体のまま残るため、入札参加資格も契約も原則そのまま引き継がれます。役員変更の届出は要るものの、営業を止める必要はありません。一方の事業譲渡では、譲受企業が資格を取り直し、取引先や従業員と契約を結び直すことになります。資格に空白ができれば、その間の入札には参加できません。実務では、この空白の長さがそのまま交渉材料になります。下表で違いを比べてください。
| 比較項目 | 株式譲渡 | 事業譲渡 |
|---|---|---|
| 官公需の入札参加資格 | 会社が存続するため名簿登載は維持される | 譲受企業が申請し直し、等級が下がる場合がある |
| JIS適合の試験成績書 | 取得主体が変わらず、型番ごとの履歴を保てる | 取得主体の変更に伴い、再取得や名義変更が要る |
| レンタルの貸与資産と契約 | 貸与中のユニフォームも契約も会社に残る | 個別に資産を移し、顧客の同意を取り直す |
| 従業員の雇用 | 雇用契約はそのまま継続される | 本人の同意を得て転籍させる必要がある |
| 海外委託先との基本契約 | 当事者が変わらず、発注枠も維持しやすい | 相手先の承諾が要り、条件見直しの余地が生じる |
| 別注品の在庫と型紙 | 会社の資産として一体で移る | 対象を特定して個別に譲り渡す |
レンタル貸与資産と預り保証金の引き継ぎ
レンタルを手がける会社では、顧客先で使われているユニフォームが貸与資産として計上されています。何着が稼働中で、何着が洗濯循環に入っていて、何着が回収不能か。この棚卸が甘いと、実地確認の段階で簿価との差が露見します。預り保証金や前受のレンタル料も同じで、残高の裏付けを取れる資料を先に揃えておくのが安全です。回収済みで再貸出のきかない分は、譲受企業の側で除却の対象へ回されます。
チェンジオブコントロール条項の点検
大手の取引基本契約や、商業施設の賃貸借契約には、経営権の変更で解除できる条項が入っていることがあります。学校の指定販売店契約や自治体との年間契約でも、名義変更の届出を求める定めがまま見られます。資本業務提携にとどめる選択も含め、契約書を洗い出してから相手先へ話す順番を決めるのが実務です。条項があるからといって、直ちに解除されるわけではありません。趣旨を先に伝えて了解を得ておけば、実害はまず避けられます。
買い手候補の顔ぶれと、関心を寄せる理由
譲り受ける側は、思っているより幅があります。同業だけに絞るのは惜しい。
同業のユニフォームメーカーと専門商社
最も動きやすいのが同じ分野のメーカーと専門卸です。カタログの空白を埋める、地域の営業拠点を得る、官公需の入札資格を手に入れる。狙いはこのあたりに集約されます。分野をまたぐ組み合わせも増えました。ワーキング主体の会社がサービスユニフォームの取引先を求める、あるいはその逆。医療・福祉分野は就業者数が伸びているため、その顧客基盤を持つ会社は照会が集まりやすい傾向にあります。
リネンサプライとレンタル事業者
洗濯設備と集配網を持つリネンサプライ会社は、ユニフォームの供給側を取り込みたがります。自社で回収と洗濯を担い、供給までを一体で握れば、単価と回転の両方を管理できるからです。逆に、販売中心の会社がレンタル事業者の傘下に入り、既存顧客をレンタルへ切り替えていく形も見られます。ストック化は、双方にとって分かりやすい相乗効果になります。洗濯工場の稼働に空きがある会社ほど、この話には前のめりです。
安全保護具・作業用品の販売会社と異業種
保護具着用管理責任者の義務化以降、防護手袋や呼吸用保護具を扱う会社が作業服の品揃えを求める動きが強まりました。工具や消耗品を現場へ納めている会社も同じで、ユニフォームは訪問頻度を上げる商材になります。加工分野の公開事例としては、2025年2月7日に小松マテーレがマーク加工のエヌエスケーエコーマークの全株式を取得し子会社化すると発表しました。素材と加工技術を組み合わせ、新たな付加価値を生む狙いが示されています。
投資ファンドという選択肢
分散した中小メーカーを束ねる形の投資も出てきました。生産管理システムやECを共通化し、仕入れをまとめる。この絵が描ける規模であれば、ファンドが手を挙げます。ただし経営の関与度は相手により差が大きいため、条件だけでなく方針まで並べて比べたいところ。これまで関わったユニフォーム関連の案件でも、当初は同業しか想定していなかったオーナーが、最終的に異業種の候補と組んだ例があります。相性を見極めるには、複数の候補へ同時に打診できるM&A仲介の枠組みが向いています。
作業服・ユニフォームのM&Aで特に注意すべき論点
落とし穴は、たいてい倉庫と契約書の中に隠れています。順に見ていきます。
デューデリジェンスで掘り下げられる在庫と型番管理
デューデリジェンスでは、決算書より倉庫のほうに時間がかかります。型番とサイズの組み合わせが数千に及ぶため、システム上の数量と実地の数量がずれている会社は少なくありません。返品在庫の計上方法、別注品の仕掛、サンプル出荷の扱い。財務デューデリジェンスの担当者は、この三点をまず突きます。棚卸の精度が低いと、価格そのものへの信頼が揺らぎかねません。実地棚卸の記録が3期分そろっているだけで、印象は変わります。
従業員説明と縫製・刺繍の技能承継
伝える順番を誤ると、最初に辞めるのはパタンナーと刺繍のオペレーターです。支援現場では、最終契約の締結後すぐに説明の場を設け、譲受企業に同席してもらって処遇と工場の存続方針をその場で示すよう促しています。型紙のデータ化が進んでいない会社なら、引き継ぎ期間を条件に盛り込むのも一案。技能が人に紐づいている前提で段取りを組めば、現場は止まりません。雇用条件を当面据え置くのも、動揺を抑える現実的な選び方です。
表明保証で問われる規格適合と品質クレーム履歴
納入した作業服が規格に適合していなかった、あるいは縫製不良で回収が発生した。こうした履歴は表明保証の対象になります。過去のクレーム対応記録、試験成績書の有効期限、生地メーカーからの品質保証書。これらを整えて開示できるかどうかで、補償の範囲と期間の交渉が変わってきます。開示が遅れるほど、補償の期間は長めに設定されやすい。他社と条件を見比べたいときは、仲介会社一覧も参考になります。
完全成功報酬
M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。
着手金・中間金
0円
月額報酬
0円
成功報酬
成約時のみ
※レーマン方式
作業服・ユニフォームの売却でよく寄せられる質問
相談の初期に聞かれることの多い質問を、実務の答え方でまとめました。
株式譲渡なら会社が存続するため、学校との関係は原則そのまま残ります。ただし指定販売店の契約書に届出義務や解除条項が入っている例があり、事前確認が要ります。採寸と早期の納品体制は学校側が重く見る点なので、繁忙期の人員配置をどう維持するかも併せて説明します。
つきます。むしろ縫製や刺繍の加工力、短納期の対応力を目当てに探している会社は多い。現場ではまず、直近3期の取引先別粗利と稼働率を確認します。特定の1社に売上が偏っていると評価は割り引かれますが、その分の改善余地を計画で示せれば挽回できます。
基本契約の当事者が会社であれば、株式譲渡では原則そのままです。ただし発注枠や与信は相手先の判断なので、譲受企業のグループ方針で生産地が見直される可能性は残ります。ミャンマーなど情勢の変動が大きい国に集中している場合、分散の見通しを聞かれると考えてください。
取引が続いている得意先の別注品は、通常の在庫として評価されます。取引が終わった先の社名入り品は、転用が利かないため実質的に値が付きません。契約条項と残数量次第です。売却の前年から、別注は受注生産へ寄せて残数を絞っておくと、評価減を小さくできます。
作業服・ユニフォームの在庫評価と売却相談先の選び方
作業服・ユニフォームの売却では、熱中症対策の義務化で伸びた機能性ウェアの構成比、JIS適合の型番資産、そして在庫の鮮度が価格を分けます。長年積み上げた型紙や得意先台帳を、誰にどう渡すか。決めきれないまま時間だけが過ぎるオーナーは、決して少なくありません。
みつきコンサルティングは、財務・税務に強いM&A仲介会社として、中小企業のM&A仲介の実績経験が豊富です。在庫評価から個人保証の解除まで通しで支えますので、仲介比較の候補にお加えください。作業服・ユニフォームの会社売却なら、みつきコンサルティングへ。
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著者

- 名古屋法人部長/M&A担当ディレクター
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人材支援会社にて、海外人材の採用・紹介事業のチームを率いて新規開拓・人材開発に従事。みつきコンサルティングでは、強みを生かし人材会社・日本語学校等の案件を中心に工事業・広告・IT業など多種に渡る案件支援を行う。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士
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