ペット業界の会社売却では、利益の額だけでなく「人と登録」が価格と日程を動かします。社長が兼ねる動物取扱責任者、従業員数で上限が決まる飼養頭数、指名の多いトリマーの定着。採用難や規制対応に悩むペットショップやサロン、動物病院のオーナーへ、譲受企業が確かめる数字や手続、相手探しの経路を紹介します。廃業では途切れる動物の飼養や雇用も、売却ならつなげます。

動物取扱責任者を兼ねてきた社長が退いたあと、どの事業所を誰が担うのか。ペットショップやブリーダー、トリミングサロン、ペットホテル、動物病院を営み、会社売却を考えるオーナー経営者が最初に向き合う問いです。この業界では責任者や獣医師の後任に加え、繁殖犬の頭数と従業員数の釣り合い、トリマーの残留、販売前の子犬・子猫の値付けが、交渉の早い段階で問われます。
犬猫の飼育頭数と数値規制、ペット業界の経営環境はどう変わったか
犬と猫を合わせた飼育頭数は約1,567万頭と、前年からやや減少。頭数と規制の両面から見ると、中小の事業者がM&Aに目を向ける理由が浮かびます。
犬は下げ止まり、猫は減少に転じた飼育頭数
ペットフード協会の「2025年全国犬猫飼育実態調査」によると、犬の飼育頭数は約682万頭で、前年の約679.6万頭からわずかに増えました。長く続いた減少に下げ止まりの兆しが見え、1年以内に飼い始めた犬も45.1万頭と2年続けて増加。対して猫は約884.7万頭と、前年の約915.5万頭から減っています。頭数の伸びに頼れない以上、医療やトリミングなど1頭あたりのケアで選ばれるかどうかが、店の業績を分ける時代です。
5万を超える第一種動物取扱業の事業所と集約の動き
ブリーダーやペットショップ、トリミングサロン、ペットホテルなど、営利で動物を扱う事業者は、動物愛護管理法にもとづき第一種動物取扱業の登録を受けています。環境省の「動物愛護管理行政事務提要」によれば、登録事業所は2025年4月1日時点で51,198と、前年から863増えました。担い手の多くは小さな店や個人の事業者です。その一方で、上場企業が地域の動物病院を相次いで子会社化し、ホームセンターがペット販売の企業を傘下に収めるなど、規模を求める動きも広がっています。
ペット業界のオーナーが売却に動くきっかけ
売却を考え始める事情は、業態によって少しずつ違います。それでも相談の場で聞く悩みをたどると、行き着く先は人と設備。社長が担ってきた役目を誰に渡すのか、規制に合わせた施設をどう整えるのか、技術を持つ人をどう集めるのか。単独では答えを出しにくい問いが重なったとき、会社を売りたいという考えが現実味を帯びてきます。利益が出ているうちに動くほど、選べる相手は多くなるもの。なかでも相談が多いのは、次のような事情です。
社長が兼ねる動物取扱責任者と院長の後任
第一種動物取扱業では、事業所ごとに常勤かつ専属の動物取扱責任者を1名以上置く決まりです。小さな会社ほど社長自身が責任者を務め、他の事業所との兼任もできないため、引退がそのまま登録の要件に響きます。動物病院では院長が管理獣医師を兼ねる例が多く、身内に獣医師がいなければ社内での引継ぎは難しくなりがち。後継者不在の会社が第三者への事業承継を探る理由の多くは、ここにあります。
2024年6月に本格適用された数値規制
2021年6月施行の飼養管理基準省令で、犬猫の飼養施設には、世話に従事する職員1人あたりの頭数に上限が設けられました。既存事業者への猶予は段階的に縮まり、第一種動物取扱業では2024年6月から犬20頭(うち繁殖犬15頭)、猫30頭(うち繁殖猫25頭)が本格適用に。ケージの広さや繁殖の年齢・回数にも基準があり、増員か設備の改修かを迫られたブリーダーやペットショップは珍しくありません。
トリマーと獣医師の採用難、止められない空調
トリミングサロンの売上は、施術できる頭数、つまりトリマーの人数でほぼ決まります。育てたトリマーが独立や転職で抜けると、予約を受けきれなくなる店も。動物病院では獣医師に加え、2022年に国家資格となった愛玩動物看護師の確保が課題です。ペットホテルや生体を扱う店は空調を止められず、光熱費の上昇がそのまま利益を削ります。採用と設備投資を自力で賄いきれなくなったときが、売却を考える節目です。
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廃業か売却か、ペット事業を手放す前に比べたい損得
廃業なら身軽に終われる、と考える方もいます。ところが生き物を預かる商売では、店を閉じる側の負担も小さくありません。
廃業では片づかない、飼育中の動物と顧客のカルテ
店を閉じるとなれば、販売前の子犬・子猫や繁殖を終えた犬猫、ペットホテルで預かる動物の行き先を、社長の責任で探さなければなりません。犬猫等販売業者には、販売が難しくなった犬猫の終生飼養を確保する義務もあります。トリミングの施術歴やワクチンの接種歴、動物病院のカルテも、廃業とともに活かす先を失うもの。売却であれば飼養も通い先も途切れず、従業員の雇用とあわせて次の担い手へ引き継げます。
売り手から見たペット事業売却のメリットとデメリット
下表は、ペット関連の会社を売却した場合に譲渡オーナーが得るものと、引き受けることになる制約を並べたものです。社長が背負ってきた責任者の役目や、規制に合わせた設備投資の判断を委ねられる半面、屋号や販売方針は譲受企業の考え方で変わる場合があります。どちらを重く見るかは、会社の状況と社長の思い次第。ひとりで悩むより、M&A仲介の担当者と表を見ながら話すと、残したいものの優先順位がはっきりします。
| 譲渡オーナーのメリット | 譲渡オーナーのデメリット |
|---|---|
| 動物の飼養が途切れない 販売前の子犬・子猫や繁殖犬の行き先を探さずに済みます。 技術者の雇用を守れる トリマーや愛玩動物看護師の職場と待遇を引き継げます。 顧客の通い先を残せる 施術歴やカルテが活かされ、飼い主の通い先も変わりません。 責任者の重責から離れられる 動物取扱責任者や管理獣医師の役目を後任へ渡せます。 規制対応の投資を委ねられる 増員やケージの改修を譲受企業の資金で進められます。 個人保証の解除を目指せる 借入に付いた経営者保証を外す交渉ができます。 | 屋号や方針の変更 生体販売の縮小など、販売方針が変わる場合があります。 引継ぎ期間の拘束 責任者や院長として一定期間残るよう求められます。 競業の制限 近隣で新たにサロンや病院を開けなくなることがあります。 希望額との開き 指名や院長に頼る収益は、価格が伸びにくい傾向です。 開示の負担 帳簿や立入検査の指摘まで、資料の提出を求められます。 従業員の動揺 待遇の変化を案じたトリマーが離れることもあります。 |
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生体在庫とトリマーの稼働から読む、ペット関連会社の譲渡価格
利益が同じ2社でも、譲受企業がつける価格には大きな差が出ます。ペット関連の会社ではよくある話です。ネットで売却相場を調べる前に、値付けの物差しを知っておきたいところです。
年買法による価格の目安と、子犬・子猫の在庫の見直し
価格の出し方には、将来の収益を割り戻すDCF法や、上場企業と比べる類似会社比較法もあります。中小のペット関連会社で最もよく使われるのは年買法(年倍法)で、時価純資産にのれん(数年分の利益)を加え、時価純資産+のれんで目安を出します。ペットショップで時価に直されやすいのが、販売前の子犬・子猫。月齢が進むほど売値が下がるため、帳簿の金額より低く見積もり直されることがあります。逆に、常連の多いサロンや再診の多い病院なら、上乗せも期待できるでしょう。
業態ごとに譲受企業が確かめる数字
同じ年商でも、ペットショップと動物病院では譲受企業が開く資料がまるで違います。下表に、業態ごとに確認される数字と、価格を下げやすい状態を並べました。ペットショップでは、1頭あたりの粗利にフードや用品、ペット保険の代理店手数料まで含めて見るのが特徴。サロンやホテルは、人員に対して受け入れられる頭数がそのまま売上の上限です。企業価値評価では、こうした数字が利益の続く根拠として扱われます。
| 業態 | 譲受企業が開く資料と数字 | 価格を下げやすい状態 |
|---|---|---|
| ペットショップ・ブリーダー | 販売頭数と1頭あたりの粗利、在庫の月齢構成、繁殖犬猫の頭数と出産の記録 | 月齢の進んだ在庫が多い、職員数に対して飼養頭数が上限に近い |
| トリミングサロン | トリマー1人あたりの施術頭数、予約の埋まり具合、来店の周期と指名の比率 | 売上が特定のトリマーの指名に偏っている |
| ペットホテル・犬の幼稚園 | 部屋の稼働率と繁忙期の予約、月謝制の会員数と継続率 | 夜間の見回りなど、預かり中の管理体制が手薄 |
| 動物病院 | 獣医師1人あたりの診療件数、再診率、予防医療と手術の比率 | 院長1人の診療に売上が集中し、勤務獣医師が定着しない |
株価の試算前にそろえたい、トリマー別・店舗別の数字
みつきコンサルティングでは、ペット関連の会社の株価を試算する際、決算書とあわせてトリマー別の施術頭数や店舗別の損益、在庫の子犬・子猫の月齢一覧をお預かりしています。指名の偏りが小さく、どの店も利益を出していると示せれば、のれんを厚く見てもらいやすくなるためです。本部の経費を店舗に配っていないと、赤字の店が見えにくいまま。譲受企業の財務デューデリジェンスで問われる前に、税理士法人グループの知見を生かして店舗ごとの損益を組み直し、譲渡益の税金を引いた手取りまで試算してから希望額を一緒に考えます。
第一種動物取扱業の登録と動物取扱責任者、株式譲渡と事業譲渡で異なる承継
責任者の名義を確かめないまま交渉を進め、終盤で慌てる例があります。意外と多い落とし穴です。登録と人の要件は、手法を選ぶ前に押さえておきましょう。
動物取扱業の登録は会社に付く、事業譲渡では申請からやり直し
第一種動物取扱業の登録は、事業所ごと、販売や保管といった業種ごとに受け、5年ごとに更新します。株式譲渡なら登録を受けた会社がそのまま残り、取り直しは要りません。ただし代表者や役員が替わるときは30日以内に変更届を出し、新しい役員が登録を受けられない事情(欠格事由)にあたらないことを示す書類も添えます。事業譲渡では、譲受企業が自らの名義で新たに登録を受け、元の会社は廃業の届出をする形。審査には事業所への立入りもあるため、営業に空白が生じない日程づくりが欠かせません。
社長が動物取扱責任者を兼ねる会社の後任づくり
動物取扱責任者は、事業所の常勤の職員から選びます。要件は、獣医師か愛玩動物看護師の免許を持つこと、または半年以上の実務経験に加えて、所定の学校の卒業か団体の資格があること。全事業所の責任者を社長ひとりで兼ねることはできないため、店長などを名義人にしている会社もあるでしょう。売却で気をつけたいのは、その人が譲渡を機に辞めてしまうケース。責任者が欠ければ登録の要件を満たせず、選び直した人の届出も要ります。要件を満たす社員を2人以上育てておけば、交渉の場で強みになるはずです。
動物病院は株式会社でも開設でき、管理獣医師がかなめに
動物病院は人の病院と違い、株式会社でも開設できます。獣医療法では、診療施設を開設したときや届出の内容が変わったとき、10日以内に都道府県知事へ届け出る決まり。株式譲渡なら開設者は会社のままで、院長が替われば管理者の変更を届け出ます。開設者が替わる事業譲渡では、譲受企業による新たな開設の手続が必要です。獣医師のいない企業も相手になり得るぶん、管理獣医師を誰が務めるかは、相手を選ぶうえでの大きな分かれ目になります。
ペット事業を譲り受けたい会社の顔ぶれと、相手探しの経路
ペット業界の会社を欲しがるのは、同業だけでしょうか。実際は、ペットとの接点を広げたい隣接業種や異業種も名乗りを上げています。
同業チェーンから異業種まで、相手ごとに響く自社の強み
ペット事業に関心を寄せる会社は、同業のチェーンや動物病院グループにとどまりません。ホームセンターやペットフードの会社といった隣接業種、地域で施設を営む異業種、投資ファンドまで顔ぶれは広く、下表のとおり響く強みもそれぞれです。生体販売を続けてほしい相手か、医療や用品の入口として見る相手かで、譲渡後の方針も変わるもの。ファンドの場合は、数年後の再譲渡まで織り込んで話を聞く必要があります。全株式をいきなり譲らず、資本業務提携から始める道も。
| 相手の種類 | 代表的な企業 | 響きやすい自社の強み |
|---|---|---|
| 同業チェーン | 生体販売やトリミング、ペットホテルを多店舗で営む企業 | 好立地の店舗、育成済みのトリマー、繁殖の設備と記録 |
| 動物病院グループ | 地域の動物病院を束ねる上場・非上場のグループ | 獣医師と愛玩動物看護師、予防医療で通う顧客、検査や手術の設備 |
| 隣接業種 | ホームセンター、ペット用品店、ペットフードやペット保険の会社 | 生体販売や診療を入口にした、フードや用品の継続購入 |
| 異業種 | 不動産、介護、鉄道など地域の暮らしに関わる企業 | 立地と施設、地域で積み上げた飼い主からの信頼 |
| 投資ファンド | 中小企業に投資するファンド | 複数店舗を管理できる仕組み、出店の余地 |
ホームセンターがペット販売と動物病院の企業を傘下にした公開事例
隣接業種の代表的な例が、ホームセンターの「ビバホーム」や「ムサシ」を運営するアークランズです。同社は2025年2月28日、ペット販売店や動物病院など104拠点を展開するペッツファーストホールディングス(2024年2月期の連結売上高は約147億円)について、社長が持つ全株式を取得する契約を結び、6月6日に取得を終えました。目的に掲げたのは、ペット事業の市場拡大や事業基盤の強化、コスト削減。ホームセンター網とペット販売・サプライチェーンのノウハウを組み合わせ、店内へのペット専門店の出店や、割賦販売・少額短期保険の展開を見込んでいます。
サイト掲載か個別の打診か、つながりの濃い業界の情報管理
ネットのマッチングサイトを開けば、ペット関連の案件も数多く見つかるはず。大半は1店舗のトリミングサロンやペットホテルを対象にした小さな事業譲渡で、複数の店や病院を抱える中小企業のM&Aなら、条件に合う相手へ個別に声をかける方法が合っています。この業界は、仕入先のブリーダーや競り市、地域の獣医師どうしのつながりが濃い世界。支援現場では、計画が漏れてトリマーが動揺したり、仕入れの条件が変わったりしないよう、社名を伏せた資料で関心を確かめてから名前を明かします。打診の流儀は仲介会社ごとに違うため、仲介会社一覧で得意分野を見比べておくのも一案です。
ペット業界の会社売却で特に注意すべき手続と引渡しの時期
動物を扱う会社の売却では、契約のあとにも届出と案内が続きます。引渡しの日から逆算して、準備を始めておきたいところです。
相談前にそろえたい登録証、帳簿、立入検査の記録
準備の段階で集めておきたいのは、事業所ごとの登録証と動物取扱責任者の一覧、犬猫等健康安全計画です。犬猫を販売する会社は、品種や生年月日、販売先などを記した個体ごとの帳簿を5年間保存し、毎年度5月30日までに前年度の所有の状況を自治体へ報告しています。帳簿と報告、実際の頭数、マイクロチップの登録情報が食い違っていれば、譲受企業は管理の全体を疑うはず。自治体の立入検査で受けた指摘と、その後の改善の経過も手元にそろえておきましょう。
飼養施設の見学とデューデリジェンスで見られる人員と頭数
基本合意の後に行うデューデリジェンス(譲受企業による詳しい調査)では、ケージの広さや衛生状態とともに、飼養に従事する職員数と頭数の釣り合いが点検されます。ペットホテルなら夜間の見回りや急変時の対応、動物病院なら医薬品や医療機器の管理状況も対象。指摘を受けてから慌てないよう、自社でも同じ目線で見直しておくと安心です。とくに繁殖を手がける会社では、職員数の数え方ひとつで、上限を超えているかどうかの判断が変わります。
譲渡後の体制で頭数の上限を試算する
繁殖犬や繁殖猫が上限に近い会社では、譲渡後に職員を増やすのか、頭数を減らすのかが価格の前提になります。増員なら人件費が、頭数を減らすなら売上が変わるため、譲受企業はどちらの場合も利益を引き直して値付けをするもの。譲渡前に、店ごとの職員数と飼養頭数を月別に並べた表をつくっておけば、交渉の場で根拠を示しやすくなります。
接客だけの販売員とパートの数え方
省令の考え方では、接客だけの販売員は職員の数に含めません。常勤に満たない職員は、週の勤務時間を合計して40時間で割り、常勤の人数に換算します。端数は切り捨てで、複数の店を掛け持ちする職員は勤務時間に応じて按分するのが原則。個人事業主やボランティアも、同じ考え方で数えます。
引渡しの前後に出す届出と、飼い主や従業員への案内
株式譲渡なら役員や責任者が替わる分の変更届を、事業譲渡なら新たな登録と廃業の届出を、日程をそろえて出します。マイクロチップを登録済みの繁殖犬や販売前の子犬・子猫は、事業譲渡で所有者が替わると、譲受企業が1頭ずつ30日以内に変更登録を済ませなければなりません。業態は違いますが、当社が2025年5月に成約を支援した関東の美容院の譲渡でも、譲受企業が最も重視したのはスタイリストの定着で、従業員との面談を2回重ねました。トリマーや愛玩動物看護師への説明は処遇の見通しを示せる段階で行い、予約が入っている飼い主への案内も、譲受企業と内容をすり合わせ、同じ説明ができる状態で出していきます。
完全成功報酬
M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。
着手金・中間金
0円
月額報酬
0円
成功報酬
成約時のみ
※レーマン方式
ペット事業の譲渡を考える経営者から多い相談
繁殖を終えた犬猫、販売後の保証、出店先との契約。ペット業界の売却で、よく話題にのぼるテーマです。
頭数そのものより、終生飼養にかかる費用と行き先の記録が見られます。繁殖を終えた犬猫は売上を生まない一方、フードや医療、世話の人手がかかり、職員1人あたりの頭数にも数えられるためです。新しい飼い主へ引き渡した実績があれば、その記録が支えになるでしょう。現場では、引退した犬猫の一覧と月々の飼養費を先にまとめ、価格の調整で済ませるか、譲渡前に新しい飼い主を探すかを社長と決めます。
株式譲渡なら保証の約束は会社に残り、譲渡後に届いた請求にも会社が応じます。買い手が気にするのは、保証期間が残っている頭数と、過去の返金や交換、治療費の支払いの実績です。事業譲渡では、譲渡前に販売した分をどちらが負担するかを契約で分けます。実務では、保証の規定と直近数年の請求の一覧をそろえ、必要に応じて補償の範囲を最終契約の条項に落とし込みます。
出店契約に、株主や経営者が替わる際の届出や承諾を求める条項があれば、株式譲渡でもディベロッパーとの調整が必要です。生体の展示販売を認める区画か、営業時間や改装の条件が買い手の方針と合うかも確かめたいところ。事業譲渡なら契約の結び直しが前提です。残りの契約期間と承諾の条項は最初に読み込み、ディベロッパーへ伝える時期を買い手と決めておきます。
続けられることが多いものの、契約の確認が先です。保険会社との代理店委託契約や信販会社との加盟店契約には、株主や役員が替わる際の届出を求める定めが入っていることがあります。株式譲渡なら代理店の登録は会社に残り、役員変更などの届出で済むのが一般的。事業譲渡では、買い手が登録と契約を整え直す形です。ペット業界のM&Aに携わるみつきコンサルティングでは、手数料収入の推移も価格の根拠に加えます。
ペット業界のM&A・売却支援はみつきコンサルティング
ペット関連の会社の売却は、店の数字だけでは進みません。動物取扱責任者や管理獣医師の後任、数値規制に沿った人員と頭数、トリマーの定着、生体在庫の時価を先に固めた会社ほど、譲受企業との話はまとまりやすくなります。動物や従業員の先行きを思えば、決めかねる日があっても無理はありません。
中小企業のM&A仲介の実績経験が豊富なみつきコンサルティングは、税理士法人グループの財務・税務に強いM&A仲介会社です。M&Aに特化した専門スタッフが、仲介会社の比較に迷う段階から動物取扱業の登録や従業員の引継ぎまで伴走します。ペット業界の会社売却なら、みつきコンサルティングへお問い合わせください。
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著者

- 事業法人第一部長/M&A担当ディレクター
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みずほ銀行にて大手企業から中小企業まで様々なファイナンスを支援。みつきコンサルティングでは、各種メーカーやアパレル企業等の事業計画立案・実行支援に従事。現在は、IT・テクノロジー・人材業界を中心に経営課題を解決。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士
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