医療サービス業界のM&Aは、医療機関の閉院増加と医療DXの進展を背景に広がっています。医療提供機関と医療周辺サービスでは、使えるスキームも評価軸も異なるのが実情。本記事では、三層構造でとらえる業界の再編動向、2026年度診療報酬改定と医療DXが動かす買い手層、外来単価や継続契約率といった譲渡価格の勘所、クリニックの承継事例までを、譲渡オーナーと譲受企業の双方に向けて実務目線で整理します。
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医療サービス業界の三層構造とM&Aが広がる背景
ひと口に医療サービスと言っても、内実は性格の異なる三つの層に分かれます。まずは自院・自社がどこに位置するかを見極めるところから始まります。
医療提供機関・医療周辺サービス・医療関連機器という商流
医療サービス業界は、大きく三層でとらえると見通しが利きます。第一に病院・診療所・歯科・美容クリニックなど診療を担う医療提供機関、第二に電子カルテや臨床検査、医療事務受託といった医療周辺サービス、第三に医療機器や衛生材料のメーカー・卸です。それぞれ法人形態も規制も違うため、M&Aの設計思想も変わります。ひとりのオーナーが複数の層をまたぐ例も珍しくなく、層をまたぐと承継の相手も分かれてきます。
医療機関の閉院増加が押し上げる第三者承継の必要性
数字が現状を映しています。東京商工リサーチの調査では、2024年の医療機関の倒産は64件と過去20年で最多を記録し、休廃業・解散は598件に上りました。うちクリニックが約6割、歯科医院が約2割を占めます。厚生労働省の医療施設調査でも、全国の病院数は2024年5月時点で8,075施設まで減り続けています。人口減少や設備の老朽化、コスト増が重なり、廃業を避けて第三者へ引き継ぐ会社売却を選ぶ経営者が増えました。
医療・介護・福祉でM&A件数が伸びる構造的な理由
買い手の層も厚みを増しています。レコフデータの集計では、医療・介護・福祉分野のM&A件数は増加傾向が続きます。地域の中核を担ってきた医療法人が経営基盤の強化を目的に大手グループの傘下に入る動き、若手医師が新規開業ではなく継承開業を選ぶ動きが、件数を底上げしています。医療従事者にとってM&Aは未知の領域で、最初の一歩をどう踏み出すか戸惑う相談が後を絶ちません。だからこそ、業界事情に通じた伴走者の有無が成否を分けます。
▷関連:医療・ヘルスケア業界のM&A|出資持分譲渡と後継者難が動かす事例
医療DX推進と2026年度診療報酬改定が変える買い手の顔ぶれ
制度の風向きが、業界の再編地図を書き換えつつあります。医療DXは、買い手の顔ぶれまで変え始めました。
電子処方箋と標準型電子カルテが迫るシステム投資
政府の医療DX令和ビジョン2030では、2030年までに電子カルテの普及率をおおむね100%とする目標が掲げられています。未導入の診療所向けには安価な標準型電子カルテの開発が進み、2026年末の完成を目指す段階です。電子処方箋は薬局では8割超が運用を開始した一方、病院・診療所の導入は伸び悩んでいます。改修費用の負担が重く、小規模な医療機関ほど単独での投資判断が難しい。この投資負担が、資金力のある相手への承継を後押しする一因になっています。
電子的診療情報連携体制整備加算とマイナ保険証利用率
2026年度診療報酬改定では、複数の医療DX関連加算が整理・統合され、新たに電子的診療情報連携体制整備加算が創設される見込みです。これは要件の引き上げを伴い、システムを入れているだけでは足りず、マイナ保険証の利用率など実績ベースの評価へ移ります。改定の施行時期も4月から6月へ後ろ倒しされ、事務部門の準備期間が確保されました。制度対応の巧拙が収益に直結する構図が強まり、体制を整えきれない医療機関にとって、承継は現実的な選択肢になりつつあります。
医療プラットフォーマーという新たな買い手
買い手は同業の医療法人だけではありません。医療と介護を一体運営したい介護事業者、データ活用や在宅医療を狙う医療IT企業まで広がっています。公開事例では、2024年6月にメドピアが子会社クラウドクリニックの全株式を、救急医療プラットフォームを運営するファストドクターへ譲渡しました。在宅医療の基盤強化が狙いです。支援現場では、譲渡オーナーの理念や地域での役割に配慮しつつ、こうした医療DXを進める買い手候補まで視野に入れ、匿名性を保った打診を進めています。
医療提供機関と医療周辺サービスで異なる譲渡スキーム
同じ医療サービス業界でも、法人形態が違えば使える手法が変わります。ここを取り違えると対価設計が根本から狂います。
医療法人は出資持分譲渡と事業譲渡、株式会社は株式譲渡
医療法人は非営利が原則で、株式のような売買ができません。持分あり医療法人なら出資持分譲渡、持分なし医療法人なら社員・理事の交代と役員退職慰労金の組み合わせ、法人格を使わない個人クリニックなら事業譲渡が基本線です。一方、電子カルテベンダーや臨床検査、医療事務受託といった医療周辺サービスは株式会社が多く、通常の株式譲渡で経営権を移せます。同じ業界でも入口が異なる点を、下表で整理します。
| 対象の類型 | 主なスキーム | 対価の受け方 | 許認可の扱い |
|---|---|---|---|
| 持分あり医療法人 | 出資持分譲渡 | 持分の譲渡代金 | 法人ごと包括承継 |
| 持分なし医療法人 | 社員・理事の交代 | 役員退職慰労金が中心 | 法人ごと包括承継 |
| 個人クリニック | 事業譲渡 | 資産・営業権の対価 | 指定・開設許可は再取得 |
| 医療周辺サービス | 株式譲渡 | 株式の譲渡代金 | 会社ごと包括承継 |
このほかに合併や分割もありますが、余り利用されていません。
MS法人が絡む場合の切り分け
見落とされがちなのが、MS法人の存在です。医療法人の周辺で、不動産保有や物品調達、事務代行を担うメディカルサービス法人を別に持つオーナーは少なくありません。M&Aでは、医療法人本体とMS法人のどちらを、誰に、どう譲るかを切り分ける必要があります。両者の取引条件が第三者から見て妥当か、賃料や委託料が実勢とかけ離れていないかも精査の対象です。MS法人に不動産や借入が集中している場合、承継後の資金の流れまで見通して設計しないと、譲渡オーナーの手取りが目減りしかねません。
譲渡価格を左右する外来単価・継続契約率・有資格者配置
「まだ黒字なのに、いくらで評価されるのか」という問いをよく受けます。価格の土台と、層ごとに異なる着眼点を見ていきます。
医療提供機関で見る外来単価と院長依存度
価格の土台には、中小M&Aで最も汎用的な年買法(年倍法)が置かれます。算式は時価純資産にのれんを加える考え方で、収益の安定性が上乗せ幅を左右します。医療提供機関では外来単価やレセプト枚数、病床稼働率、診療科構成が着眼点。とりわけ院長個人の腕に患者が付いている診療所は、承継後の患者離れが懸念され、評価が伸びにくい傾向にあります。支援現場では、複数期の収益を均し、改定局面をまたぐ評価には幅を持たせています。属人性をどう引き継ぐかまで描けると、価格の納得感が高まります。
医療周辺サービスのストック収益と継続契約率
電子カルテや臨床検査、医療事務受託といった医療周辺サービスは、評価軸が変わります。ここで効くのは、月額課金や保守契約のストック収益と、その継続契約率です。導入した医療機関がシステムや業務フローを容易には切り替えにくいという性質、いわゆるスイッチングコストの高さが、収益の安定として価格に乗ります。解約率の低さ、上位顧客への依存度、標準規格への対応状況が、買い手の評価を分けます。単月の売上ではなく、積み上がった継続収益の質を、複数期で確かめるのが安全です。
有資格者の配置と医師の労務管理
医療サービスは、人が価値の源泉です。医療法により病床の種類ごとに医師・看護師の配置基準が定められ、有資格者が抜ければ基準を満たせず、サービスが止まります。2024年に始まった医師の時間外労働の上限規制への対応も、評価の裏で効いてきます。労務管理が不十分な医療法人は、未払い残業代の発覚などで譲渡価額が下がる懸念があるため、確実な対応が成約の条件になりつつあります。
医療サービス業界のM&Aの進め方
医療サービス業界のM&Aは、一般企業と工程が重なる部分もありますが、行政手続と有資格者対応が独自の関門になります。実務の流れを追います。
最初の関門は、対象が持分あり医療法人・持分なし医療法人・個人クリニック・株式会社のどれか、MS法人が絡むかを定款や登記事項証明書で見極めることです。ここで対価設計の骨格が決まります。
※当社では税理士法人グループの体制で、初期段階から持分評価と手取りの試算を無料で行います。
時価純資産とのれんを軸に評価の目安を出し、医療提供機関か医療周辺サービスかで適するスキームを描きます。診療科や継続契約率、院長依存度も織り込みます。
※みつきコンサルティングは、複数期の収益を均した評価で、改定局面でも納得感のある水準を提示します。
同業の医療法人に限らず、介護連携や医療DXを狙う候補まで幅広く当たります。営利法人は医療法人の社員・理事になれない制約を踏まえ、実現可能な相手に絞り込みます。
※当社は、譲渡オーナーの地域での役割に配慮しながら、匿名性を保った打診を徹底します。
保険医療機関の指定要件や施設基準の適合性、診療報酬の請求履歴、カルテなど個人情報の管理体制を精査します。医療訴訟や行政指導の履歴も対象です。
※みつきコンサルティングでは、財務・税務の専門家が持分評価と簿外債務の検証を担います。
社員総会・理事会の決議や役員変更の登記を進め、事業譲渡なら保険医療機関指定の再取得や届出を段取りします。かかりつけ医機能報告の対応状況も確認します。
※当社は司法書士・行政書士と連携し、登記から届出までの工程を一気通貫で支援します。
対価の授受後、電子カルテ・レセコンの統合とスタッフ説明が最優先の統合タスクになります。人への配慮が定着率を決めます。
※みつきコンサルティングは成約後の引き継ぎ局面まで伴走し、離職リスクの低減を後押しします。
譲渡オーナーと譲受企業それぞれのメリットとデメリット
同じM&Aでも、売る側と買う側では見える景色が違います。医療サービスに固有の論点で、双方の損得を見ていきます。
譲渡オーナーが得る創業者利益と個人保証の解除
譲渡オーナーにとっての最大の果実は、廃業では得られない創業者利益です。閉院なら設備の処分益しか残りませんが、M&Aなら将来収益や患者基盤がのれんとして価格に乗ります。借入の個人保証を解除できる点、長年ともに働いた有資格者の雇用を守れる点も大きい。半面、行政手続で成約まで長期化しやすく、先行報道が職員の離職や患者の不安を招くリスクもあります。下表に譲渡オーナー側の要点をまとめました。
| 譲渡オーナーのメリット | 譲渡オーナーのデメリット |
|---|---|
| 地域医療の存続 後継者不在でも診療とかかりつけ機能を継続 創業者利益の確保 持分の対価や営業権を現金化 個人保証の解除 借入の連帯保証から解放 雇用の維持 医師・看護師・薬剤師など有資格者を承継 投資負担の解消 電子カルテや設備更新の重い負担を回避 基盤強化 大手グループの採用力・資金力を活用 | 時間を要する 行政手続で成約まで長期化しやすい 情報漏洩リスク 先行報道で職員離職や患者不安を招く 税負担の重さ 持分評価が高いと譲渡・相続の課税が増える 裁量の低下 統合後は運営方針の自由度が下がる 過去リスクの精査 請求誤りや簿外債務の洗い出しが必須 |
譲受企業が狙う診療圏と有資格者の獲得
買い手の狙いは、時間を金で買うことに尽きます。基準病床数の枠が埋まる地域では新規開設が難しく、既存の診療圏や患者基盤、有資格者をまとめて引き継げるM&Aの戦略価値が高まっています。新規開業より短期・低コストで参入でき、医療周辺サービスなら顧客の医療機関基盤も取り込めます。一方、営利法人は医療法人の社員や理事になれず、スキームに制約がかかります。統合後の離職やシステム統合の負担も見落とせません。M&A仲介が入ることで、こうした論点を公平に整理できます。譲受企業側の損得を下表に示します。
| 譲受企業のメリット | 譲受企業のデメリット |
|---|---|
| 診療圏の獲得 基準病床数の制約下で希少な枠や商圏を確保 指定の承継 持分譲渡なら保険医療機関指定を包括承継 人材と患者基盤 有資格者と通院患者をそのまま引き継ぐ 時間の短縮 新規開設より速く低コストで参入 連携シナジー 医療と介護、DXの掛け合わせで機能を拡張 | スキーム制約 営利法人は医療法人の社員・理事に就けない PMIの負担 離職や電子カルテ統合に手間がかかる 承継リスク 診療報酬の請求誤りなどを引き継ぐ恐れ 税務リスク 持分あり承継で相続税・簿外債務が重い |
医療サービス業のM&Aで注意すべき許認可・個人情報・薬事
医療サービスのデューデリジェンスは、財務だけでは足りません。許認可の承継可否と個人情報の扱いが、価格と成否を同時に握ります。
保険医療機関指定とかかりつけ医機能報告の承継
買い手が最も神経を使うのが、指定と施設基準まわりです。出資持分譲渡や社員・理事交代なら法人ごと包括承継され、保険医療機関の指定はそのまま残ります。事業譲渡では経営主体が変わるため、開設許可も指定も再取得が必要で、行政手続の段取りが成約時期を左右します。2025年4月に始まったかかりつけ医機能報告制度への対応状況も、承継後の運営を見通すうえで確認しておきたい点。デューデリジェンスの設計では、医療特有の論点を早期に洗い出しておくと交渉が滑らかになります。
カルテ・患者情報と個人情報保護法の壁
意外と多い落とし穴が、患者情報の引き継ぎです。カルテには要配慮個人情報が含まれ、事業譲渡で経営主体が変わる場合、患者情報の移転が個人情報保護法上どう整理されるかを詰めておく必要があります。当社が関わった医療サービスの案件では、承継先への情報移転の同意取得や、電子カルテの管理権限の切り替えを工程表に落とし込むことで、クロージング後の混乱を防ぎました。顧客・取引先承継の観点でも、委託先や医療機器のリース契約に経営者交代時の承諾条項が潜んでいないか、主要契約の洗い出しが欠かせません。
医療機器メーカー・臨床検査に固有の業許可と薬事
第三層の医療関連機器や臨床検査になると、論点は薬事に移ります。医療機器の製造販売業許可や、体外診断用医薬品の承認、臨床検査を担う衛生検査所の登録が、事業に不可欠な資格です。株式譲渡なら会社ごと承継されますが、事業譲渡では許可の取り直しが要ります。承認品目の維持や、製造委託先との契約が承継後も続くかも精査対象。ここを軽視すると、稼働に必要な資格が途切れ、事業価値が一気に毀損しかねません。
持分譲渡から事業譲渡へ切り替え地域に医療を残したクリニックの譲渡事例
医療法人が運営するクリニックの譲渡事例を紹介します。関東で30年以上続くT社(売上約1億円)の事業承継を、みつきコンサルティングが支援しました。

譲渡を決断した背景
院長は年齢とともに手術の体力面に限界を感じ始めていました。高度な医療を地元で続けるには、新しい設備と若い力が要る。単なる引退ではなく、地域医療の発展に寄与してくれる相手への承継を望み、道を探し始めます。
譲受先選びと事業譲渡への切り替え
重視したのは医療の質とスタッフの処遇でした。面識のある近隣の医療法人社団S(分院開設を検討)と話が進みます。当初は持分譲渡を想定したものの、譲受側の意向で事業譲渡へ変更。手続や税金への影響が変わるため、みつきコンサルティングが丁寧に整理し、交渉の落としどころまで導きました。
承継後に描いた地域医療の姿
ほとんどのスタッフが継続雇用となり、院長も非常勤で診療に関わり続けています。譲受側は設備導入と改装で提供できる医療の幅を広げました。
持分譲渡から事業譲渡へ切り替えクリニックを承継した院長のインタビュー全文を読む
みつきコンサルティングが医療サービス業界のM&Aで選ばれる理由
制度と税務が複雑に絡む医療サービス業界のM&Aでは、財務・税務の土台を持つ支援体制が効いてきます。当社が支持される背景を示します。
税理士法人グループならではの持分評価と税務設計
医療法人のM&Aは、持分評価やみなし配当課税、退職金の功績倍率など、税務の見立てが手取りを大きく変えます。みつきコンサルティングは税理士法人グループの一員として、持分あり法人の含み益や内部留保を踏まえた対価設計を初期段階から描けます。認定医療法人制度への移行や段階的な譲渡といった選択肢も、税負担の平準化という観点で検討可能です。制度に不慣れなオーナー経営者でも、数字の根拠を確かめながら判断を進められます。
医療周辺サービスまで見据えた買い手探索
強みは、三層をまたぐ買い手の広さです。医療提供機関の承継だけでなく、電子カルテや医療事務受託といった医療周辺サービス、医療機器メーカーまで、業界横断のネットワークから相手を探せます。同業だけに絞らず、医療DXや介護連携を狙う異業種まで当たることで、譲渡オーナーの理念に合い、かつ条件面でも折り合う相手に出会える確率が高まります。多様な承継の実績は、仲介一覧と比べるうえでの判断材料になります。
完全成功報酬制の料金体系
初めてのM&Aでは、費用の見通しが立たないことが不安の種になります。みつきコンサルティングは着手金・中間金・月額報酬をいただかない完全成功報酬制を採り、成約に至るまでの金銭的な負担を抑えられる仕組みにしています。仲介会社を比べる際は、料金の建て付けまで含めて見極めたいところです。
完全成功報酬
M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。
着手金・中間金
0円
月額報酬
0円
成功報酬
成約時のみ
※レーマン方式
医療サービス業界のM&Aでよくある質問
相談の現場で繰り返し寄せられる、医療サービス業界に固有の疑問に答えます。
医療法人本体とMS法人を切り分けて設計します。現場では、両者の間の賃料や委託料が実勢と乖離していないか、不動産や借入がどちらに集中しているかをまず確認します。MS法人を含めて一体で譲るのか、本体のみ譲るのかで対価と税務が変わるため、資金の流れを見通したうえで組み立てます。買い手の意向次第で最適解が動く論点です。
スキーム次第です。持分譲渡や社員・理事交代なら法人ごと包括承継され、カルテの管理主体は変わりません。事業譲渡では経営主体が変わるため、患者情報の移転が個人情報保護法上どう整理されるかを事前に詰めます。現場では、同意取得の要否や電子カルテの権限切り替えを工程表に落とし込み、承継後の混乱を防ぎます。
継承開業は、個人の医師が既存クリニックの資産や患者基盤を引き継いで開業する形で、事業譲渡に近い枠組みです。一方、法人ごと引き継ぐM&Aでは、保険医療機関指定や雇用、許認可が包括承継されやすい違いがあります。どちらが適するかは、対象が個人か医療法人か、買い手が医師個人か法人かで変わります。手取りや手続の重さも含めて比べるのが実務です。
医療周辺サービスや医療関連機器は株式会社が多く、時価純資産にのれんを加える年買法が土台になります。医療提供機関と違うのは、保守契約や検査受託のストック収益、継続契約率が評価を左右する点です。承認品目や業許可の維持、上位顧客への依存度も確認します。安定した継続収益があれば、純資産が薄くても上乗せが見込めます。
まとめ|医療サービス業界のM&A・譲渡はみつきコンサルティングへ
医療サービス業界のM&Aは、医療機関の閉院増加と医療DXの進展を背景に広がっています。医療提供機関・医療周辺サービス・医療関連機器では、使えるスキームも評価軸も異なり、外来単価や継続契約率、許認可の承継が価格と成否を分けます。長年の事業を手放す不安に、実務の一つひとつで応えていきます。
みつきコンサルティングは、税理士法人グループのM&A仲介会社として、中小企業M&Aの実績経験を積み重ねてきました。持分評価から個人情報の承継まで一貫して支援します。医療サービス業界のM&Aなら、みつきコンサルティングへ。相談先選びの一社としてご検討ください。
完全成功報酬のM&A仲介会社なら、みつきコンサルティングへ >
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著者

- 事業法人第二部長/M&A担当ディレクター
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ヘルスケア分野に関わる経営支援会社を経て、みつきコンサルティングでは事業計画の策定、モニタリング支援事業に従事。運営するファンドでは、投資先の経営戦略の策定、組織改革等をハンズオンにて担当。東南アジアなど海外での業務経験から、クロスボーダー案件に関しても知見を有する。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士
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