医療・ヘルスケア業界のM&Aは、後継者不在と医師の高齢化を背景に加速しています。医療法人は株式譲渡ができず、出資持分譲渡や理事長交代といった独自スキームが要点になります。本記事では市場動向、診療報酬改定が響く譲渡価格、業種固有のデューデリジェンス、進め方、調剤薬局の譲渡事例までを、譲渡オーナーと譲受企業の双方に向けて実務目線で整理します。
「うちの会社でも売却できるだろうか…」、「何から始めればいいんだろう…」。そのようなオーナー経営者の不安に、中小企業向けM&A仲介会社みつきコンサルティングは、20年間・500件以上の支援実績に基づき、お応えします。本格検討前の情報収集として、まずはお話をお聞かせください。
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ヘルスケア業界を取り巻く再編圧力とM&Aの現在地
「まだ黒字なのに、なぜ今?」という声をよく耳にします。医療・ヘルスケア分野のM&Aは、経営難よりも将来不安を起点に動き始めています。
医療サービス・介護・調剤・医療機器という商流の広がり
ひと口にヘルスケアと言っても、内実は幅広い商流の集合体です。保険診療を担う病院・診療所・歯科、超高齢社会が需要を押し上げる介護・福祉、門前から在宅へ軸足を移す調剤薬局、そして医療機器・衛生材料の製造卸。それぞれ収益構造も規制も異なり、M&Aの設計思想も変わります。ひとつのオーナー経営者が複数事業を束ねている例も珍しくなく、事業ごとに承継の相手が分かれることも。まずは自院・自社がどの商流に位置するかを見極めるところから始まります。
後継者不在率と院長高齢化が生む承継の空白
数字が現状を物語ります。帝国データバンクの全国「後継者不在率」動向調査(2024年)では、医療業の後継者不在率は61.8%と全業種平均の52.1%を大きく上回り、業種別でも上位に位置しました。厚生労働省の令和6年医師・歯科医師・薬剤師統計では、診療所の院長平均年齢は60歳に達しています。子が医師でも別の診療科を選ぶ、勤務医を望むといった事情から、親族承継がかなわないケースが増えました。廃業を避け、地域の会社売却で医療の灯を残す判断が広がっています。
異業種参入と医療DXがもたらす買い手の多様化
買い手の顔ぶれも様変わりしました。地域の中核を担う大手医療法人グループに加え、医療と介護を一体運営したい介護事業者、オンライン診療やデータ活用を狙うIT企業、ヘルスケア分野への足がかりを求める製薬会社や商社まで参入しています。レコフデータの集計でも、医療・介護・福祉のM&A件数は増加傾向が続きます。みつきコンサルティングでは、同業の医療法人だけでなく、医療DXを進める買い手候補まで視野に入れ、譲渡オーナーの理念に合う相手を探索しています。
医療法人ならではの譲渡スキーム|出資持分と理事長交代の実務
医療法人は非営利が原則で、剰余金の配当が禁じられています。株式会社のように株式を売買する発想が通用しない点が、最初の分かれ道です。
持分あり医療法人と出資持分の譲渡
2007年の医療法改正前に設立された「持分あり医療法人」では、出資持分が財産権として存在します。この持分を買い手へ譲り渡す出資持分譲渡が、最もシンプルで実務上も多く選ばれる手法です。法人格や許認可を維持したまま経営権を移せる一方、出資者が複数いる場合は理事長が先に他の持分を買い取る必要があります。譲渡後は社員総会で社員・役員を入れ替え、新体制へ移行します。株式譲渡に近い感覚で進められるものの、社員の地位と持分は連動しない点に注意が要ります。
持分なし医療法人の社員・理事交代と退職金設計
持分なし医療法人には、そもそも売買できる財産権がありません。そこで用いられるのが、旧理事長・理事が辞任し、買い手側が推す人物が新理事長・理事に就く社員理事交代スキームです。対価は出資持分の代金ではなく、社員総会の決議を経た役員退職慰労金という形で受け取ります。退職金の水準は功績倍率が税務調査で必ず問われる論点で、過大な設定は否認されかねません。認定医療法人制度を使った持分なしへの移行と絡めて設計する場面もあり、税務の見立てが対価の手取りを左右します。
個人クリニックの事業譲渡と保険医療機関指定の承継
法人格を持たない個人クリニックでは、事業譲渡か、いったん法人成りしてからのM&Aが基本線になります。事業譲渡は資産・負債・契約の範囲を選べる反面、病院の開設許可や保険医療機関の指定は自動では引き継がれません。譲受側が改めて取得手続を踏む必要があり、行政対応の段取りが成約時期を決めます。契約の事業譲渡では従業員の再雇用も個別に進めるため、有資格者の流出をどう防ぐかが実務の勘所になります。下表で主要スキームの違いを整理します。
| 比較項目 | 出資持分譲渡 | 社員・理事交代 | 事業譲渡 |
|---|---|---|---|
| 使える法人 | 持分あり医療法人 | 持分なし医療法人 | 法人・個人いずれも可 |
| 対価の受け方 | 持分の譲渡代金 | 役員退職慰労金が中心 | 資産・営業権の譲渡対価 |
| 許認可の扱い | 法人ごと包括承継 | 法人ごと包括承継 | 指定・開設許可は再取得 |
| 手続の重さ | 比較的軽い | 定款・総会運営の設計が必要 | 契約の個別移転で煩雑 |
当社が関わった案件では、リースや不動産賃貸借に潜むチェンジオブコントロール条項の洗い出しが成約の分かれ目になりました。医療機器のリース契約や建物の賃貸借に経営者交代時の貸主承諾が求められると、事前同意を得ないまま進めた場合に契約解除の火種になります。許認可・契約承継の段取りは、初期の設計段階で押さえておきたいところです。
売主と買主それぞれのメリットとデメリット
同じM&Aでも、売る側と買う側では見える景色が違います。医療・介護に固有の論点で、双方の損得を具体的に見ていきます。
売り手が得る創業者利益と個人保証の解除
譲渡オーナーにとっての最大の果実は、廃業では得られない創業者利益です。閉院なら設備の処分益しか残りませんが、M&Aなら将来収益やブランドがのれんとして価格に乗ります。借入の個人保証を解除できる点、長年ともに働いた有資格者の雇用を守れる点も大きい。半面、配当禁止で内部留保が積み上がる医療法人は持分評価が膨らみやすく、税負担が想定を超える例もあります。下表に譲渡オーナー側の要点をまとめました。
| 譲渡オーナーのメリット | 譲渡オーナーのデメリット |
|---|---|
| 地域医療の存続 後継者不在でも診療とかかりつけ機能を継続 創業者利益の確保 出資持分の対価や営業権を現金化 個人保証の解除 借入の連帯保証から解放 雇用の維持 医師・看護師・薬剤師など有資格者を承継 廃業コスト回避 機器処分やカルテ保存の手間を削減 基盤強化 大手グループの採用力・資金力を活用 | 税負担の重さ 持分評価が高いと譲渡・相続の課税が増える 情報漏洩リスク 先行報道で職員離職や患者不安を招く 時間を要する 行政手続で成約まで長期化しやすい 裁量の低下 統合後は運営方針の自由度が下がる 過去リスクの精査 簿外債務や請求誤りの洗い出しが必須 |
買い手が狙う病床枠と有資格者の獲得
買い手の狙いは、時間を金で買うことに尽きます。基準病床数の枠が埋まる地域では新規開設が難しく、既存の病床枠や保険医療機関の指定を丸ごと得られるM&Aの戦略価値が高まっています。稼働中の患者基盤と有資格者をまとめて引き継げるため、新規開設より短期・低コストで参入できます。一方、営利法人は医療法人の社員や理事になれず、スキームに制約がかかります。統合後の離職やシステム統合の負担も見落とせません。譲受企業側の損得を下表に整理します。
| 譲受企業のメリット | 譲受企業のデメリット |
|---|---|
| 病床枠の獲得 基準病床数の制約下で希少な枠を確保 指定の承継 持分譲渡なら保険医療機関指定を包括承継 人材と患者基盤 有資格者と通院患者をそのまま引き継ぐ 時間の短縮 新規開設より速く低コストで参入 連携シナジー 医療と介護、DXの掛け合わせで機能拡張 | スキーム制約 営利法人は社員・理事に就けない PMIの負担 離職や電子カルテ統合に手間がかかる 承継リスク 診療報酬の請求誤りなどを引き継ぐ恐れ 税務リスク 持分あり承継で相続税・簿外債務が重い |
診療報酬改定と医師の働き方改革が譲渡価格に与える影響
ヘルスケアの譲渡価格は、制度改定の風向きに敏感です。外部環境がKPIを動かし、その先で評価額が決まっていきます。
医療機関で見る外来単価・病床稼働率・院長依存度
価格の土台には、中小M&Aで最も汎用的な年買法(年倍法)が置かれます。算式は時価純資産にのれんを加える考え方で、収益の安定性が上乗せ幅を左右します。医療機関では外来単価やレセプト枚数、病床稼働率、診療科構成が実務の着眼点。とりわけ院長依存度が高い診療所は、承継後の患者離れが懸念され評価が伸びにくい傾向にあります。2年ごとの診療報酬改定が収益構造を揺らすため、改定局面をまたぐ評価には幅を持たせるのが現場の作法です。
介護事業の稼働率と処遇改善加算の取得状況
介護事業では、人が採れるかどうかが価値を分けます。稼働率は悪くないのに人件費と物価高で利益が残らない、という相談が増えました。厚生労働省の推計では、介護職員は2040年度に約57万人の不足が見込まれています。人員配置基準が厳格なため、管理者や有資格者の退職がそのままサービス停止に直結しかねません。評価では要介護度別の単価、稼働率に加え、2024年に一本化された介護職員処遇改善加算をどこまで取得できているかが問われます。加算の取りこぼしは、そのまま収益力の差として価格に表れます。
調剤薬局の処方箋単価と対人業務シフト
調剤薬局は、対物から対人へと評価軸が移りつつあります。処方箋応需枚数や処方箋単価に加え、在宅対応の比率、門前か面分業かといった立地特性が価格を左右します。地域連携薬局や専門医療機関連携薬局の認定を得ているかも、買い手が注視する点です。調剤報酬改定のたびに収益が振れるため、単月の数字だけで判断すると足元をすくわれます。会社売却の相場観は、複数期のストック収益を均してつかむのが安全です。
支援現場では、持分あり医療法人の内部留保が積み上がり、時価純資産が想定を上回る例が目立ちます。配当できない構造ゆえ利益が法人内に滞留し、持分評価が高止まりする。譲渡価格・株式評価の設計では、退職金スキームや段階的な譲渡を組み合わせ、税負担を平準化しながら手取りを最適化します。医師の働き方改革による時間外労働の上限規制も、常勤医の確保コストを通じて評価に効いてきます。
ヘルスケア業界のM&Aの進め方
医療法人のM&Aは、一般企業と工程が重なる部分もありますが、行政手続と有資格者対応が独自の関門になります。実務の流れを追います。
最初の関門は、自院が持分あり医療法人か持分なし医療法人か、あるいは個人事業かを定款と登記事項証明書で見極めることです。ここを取り違えると対価設計が根本から狂います。
※当社では税理士法人グループの体制で、初期段階から持分評価と手取りの試算を無料で行います。
時価純資産とのれんを軸に評価の目安を出し、出資持分譲渡・社員理事交代・事業譲渡のどれが適するかを描きます。診療科や地域性、院長依存度も織り込みます。
※みつきコンサルティングは、複数期の収益を均した評価で、改定局面でも納得感のある水準を提示します。
同業の医療法人に限らず、介護連携やDXを狙う候補まで幅広く当たります。営利法人は社員・理事になれない制約を踏まえ、実現可能な相手に絞り込みます。
※当社は、譲渡オーナーの理念や地域での役割に配慮しながら、匿名性を保った打診を徹底します。
施設基準の適合性や保険医療機関の指定要件、診療報酬の請求履歴、有資格者の配置を精査します。医療訴訟や行政指導の履歴も対象です。
※みつきコンサルティングでは、財務・税務の専門家が持分評価と簿外債務の検証を担います。
社員総会・理事会の決議、役員変更の登記を進め、事業譲渡なら指定の再取得や地域医療構想調整会議への相談を段取りします。
※当社は司法書士・行政書士と連携し、登記から届出までの工程を一気通貫で支援します。
対価の授受後、電子カルテ・レセコンの統合とスタッフ説明が最優先の統合タスクになります。人的な配慮が定着率を決めます。
※みつきコンサルティングは成約後の引き継ぎ局面まで伴走し、離職リスクの低減を後押しします。
ヘルスケアのM&Aで押さえる業種固有のDDと契約承継
ヘルスケアのデューデリジェンスは、財務だけでは足りません。制度適合と許認可の承継可否が、価格と成否を同時に握ります。
施設基準・診療報酬の適時請求と行政指導履歴
買い手が最も神経を使うのが、診療報酬まわりのリスクです。施設基準を満たさないまま加算を算定していないか、返還を要する請求誤りがないか、行政指導や個別指導の履歴はどうか。ここに綻びがあると、承継後に返還や指定取消のリスクを引き継ぎかねません。持分譲渡は法人ごと包括承継するため、過去の請求リスクも一緒に移る点が要注意です。デューデリジェンスの設計では、医療特有の論点を早期に洗い出しておくと交渉が滑らかになります。
リース・賃貸借契約のチェンジオブコントロール条項
見落とされがちなのが、契約書に潜む条項です。高額な医療機器のリースや、テナントの賃貸借に経営者交代時の承諾を求めるチェンジオブコントロール条項が入っていることがあります。事前同意を得ないままクロージングを迎えると、契約解除や再契約を突きつけられる恐れも。稼働に不可欠な機器や立地ほど、この確認を怠れません。実務では、主要契約を一覧化し、承諾取得の要否と期限を工程表に落とし込みます。
有資格者の定着と個人保証・簿外債務の確認
医療・介護は人が資産です。管理薬剤師や常勤医、看護管理者といった有資格者が抜ければ、指定要件を満たせずサービスが止まります。DDでは配置基準の充足状況と定着見込みを丁寧に確認します。あわせて、理事長の個人保証の解除見通し、配当禁止で膨らんだ内部留保に伴う持分評価、簿外の債務や偶発債務の有無も検証対象です。M&A仲介が入ることで、こうした論点を売り手・買い手の間で公平に整理できます。
大手チェーン傘下入りを選んだ地場調剤薬局の譲渡事例
ヘルスケア業界に含まれる調剤薬局の譲渡事例を紹介します。関東で2店舗を営むF社の売上は約2億2,000万円。管理薬剤師の退職懸念を機に、みつきコンサルティングが売却を支援しました。

譲渡を決断した背景
約30年にわたり2店舗を営んできたオーナーは、優秀な管理薬剤師が辞める可能性に直面しました。有資格者の確保は薬局経営の要であり、個人経営の先行きにも限界を感じていたところ、みつきコンサルティングとの出会いで第三者への承継という選択肢を知ります。
譲受先を選んだ決め手
重視したのは金額だけではありません。従業員の処遇と近隣医療機関への配慮、地域医療への貢献を続けられるかを軸に、売上約2,000億円の大手調剤チェーンを選びました。担当者の業界知見と、初回から具体的な買い手候補を示した対応が信頼につながりました。
譲渡後に生まれたシナジー
成約後は大手の仕入れ力で取扱医薬品が広がり、薬歴管理システムの刷新で業務効率も向上。在宅医療の分野でも支援が進みました。管理薬剤師の退職を機に大手調剤チェーン傘下入りを選んだ薬局オーナーのインタビュー全文を読む
後継者不在と介護報酬改定に直面した介護事業者の譲渡(類似業種の事例)
医療・ヘルスケアに隣接する介護・福祉分野で、みつきコンサルティングが支援した譲渡事例です。

単独経営の限界を感じた介護施設オーナーの決断
関東で介護施設を運営してきたY社は、創業30年を数える中で業界再編の加速に直面しました。医療法人のグループ化が進み、単独経営での持続可能性に不安を覚えます。後継者の不在、新型コロナで露呈した経営基盤の弱さ、介護報酬改定への対応という三つの課題が重なり、第三者への譲渡を検討し始めました。
財務評価より経営理念への共感を重んじた相手選び
財務数値を重視する他社が多いなか、みつきコンサルティングの担当者が「入居者の笑顔を増やす」という経営理念に共感した点が決め手でした。コロナ禍で空室が増えた際の経営改善策も具体的に示され、実務力を評価。譲受先には介護理念の共有と、従業員の雇用継続保証を条件に据えました。
全従業員の雇用維持と理念の承継につながった譲渡後
譲受先は北海道で介護事業を広げるG社で、売上は約100億円。在籍25年の看護師長の役職手当継続を個別条項に明記し、雇用の不安を解消しました。譲渡後もオーナーは非常勤顧問として月1回の経営会議に加わり、理念継承プログラムを担当。全従業員の雇用が守られ、5名が管理職へ昇進しています。
【インタビュー全文】創業30年の介護事業者が全従業員の雇用継続を条件に譲渡を決めた理由を読む
みつきコンサルティングがヘルスケア業界のM&Aで選ばれる理由
制度と税務が複雑に絡む医療・ヘルスケアのM&Aでは、財務・税務の土台を持つ支援体制が効いてきます。当社が支持される背景を示します。
税理士法人グループならではの持分評価と税務設計
医療法人のM&Aは、持分評価とみなし配当課税、退職金の功績倍率など、税務の見立てが手取りを大きく変えます。みつきコンサルティングは税理士法人グループの一員として、持分あり法人の含み益や内部留保を踏まえた対価設計を初期段階から描けます。認定医療法人制度への移行や段階的譲渡といった選択肢も、税負担の平準化という観点で検討可能です。制度に不慣れなオーナー経営者でも、数字の根拠を確かめながら判断を進められます。中小企業M&Aの実績経験に裏打ちされた設計力が、当社の強みです。
完全成功報酬制の料金体系
初めてのM&Aでは、費用の見通しが立たないことが不安の種になります。みつきコンサルティングは着手金・中間金・月額報酬をいただかない完全成功報酬制を採り、成約に至るまでの金銭的な負担を抑えられる仕組みにしています。仲介会社を比べる際は、料金の建て付けまで含めて見極めたいところ。ほかの仲介一覧と照らし合わせて検討いただくと、違いが見えてきます。
完全成功報酬
M&Aが成立した場合のみ、譲渡対価に応じた手数料を頂戴します。
売主様は、ご成約まで費用負担なくスタートできます。
着手金・中間金
0円
月額報酬
0円
成功報酬
成約時のみ
※レーマン方式
ヘルスケア業界のM&Aでよくある質問
相談の現場で繰り返し寄せられる、医療・ヘルスケアに固有の疑問に答えます。
株式会社などの営利法人は、医療法人の社員や理事には原則就けません。そのため出資持分を持っても議決権は得られず、直接の経営権は握れないのが実務です。関与する場合は、事業譲渡や不動産保有の仕組みを組み合わせる設計が現実的。所轄自治体で社員就任の可否や人数制限を事前に確認します。
スキーム次第です。出資持分譲渡や社員理事交代なら法人ごと包括承継されるため、指定はそのまま残ります。事業譲渡の場合は経営主体が変わるため、開設許可も保険医療機関の指定も再取得が必要です。行政手続の段取りが成約時期を左右するので、早めに都道府県へ相談しておくと安全です。
持分あり医療法人は配当禁止で内部留保が積み上がり、持分評価が膨らみやすい構造です。対策としては、退職金スキームの併用や、認定医療法人制度を使った持分なしへの移行、分割払戻による課税の平準化などがあります。どれが最適かは含み益や在職年数で変わるため、税理士と試算を重ねて決めます。
まとめ|ヘルスケア業界のM&A・譲渡はみつきコンサルティングへ
医療・ヘルスケアのM&Aは、後継者不在と院長高齢化を背景に活発化しています。医療法人は株式譲渡ができず、出資持分譲渡や理事長交代という独自スキームが要点。診療報酬改定や医師の働き方改革がKPIを揺らし、持分評価や許認可承継が価格と成否を分けます。長年の事業を手放す不安に、実務の一つひとつで応えていきます。
みつきコンサルティングは、税理士法人グループのM&A仲介会社として、中小企業M&Aの実績経験を積み重ねてきました。持分評価から契約承継まで一貫して支援します。医療・ヘルスケア業界のM&Aなら、みつきコンサルティングへ。相談先選びの一社としてご検討ください。
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著者

- 事業法人第二部長/M&A担当ディレクター
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ヘルスケア分野に関わる経営支援会社を経て、みつきコンサルティングでは事業計画の策定、モニタリング支援事業に従事。運営するファンドでは、投資先の経営戦略の策定、組織改革等をハンズオンにて担当。東南アジアなど海外での業務経験から、クロスボーダー案件に関しても知見を有する。M&Aの成約実績多数、M&A仲介・助言の経験年数は10年以上
監修者 神門 剛 代表取締役 / 公認会計士・税理士
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