成約年月日:2022年5月
福岡県にて調剤薬局を営むO薬局様は、後継者不在を背景に、関西から九州にかけて調剤薬局を展開するS社様へ事業の譲渡を実施しました。O薬局様は、代表者が高齢で且つ親族にも後継者候補はおらず、地域医療への貢献を継続するためには、第三者への円滑な承継が必要であると考えていらっしゃいました。
本件のスキームは2店舗の事業譲渡で、営業権・店舗設備等の固定資産・医薬品在庫の引継ぎを行いました。営業時間等の店舗運営方法や看板は変更せず、地域への影響を極力少なくしました。
人員面では、譲渡後に代表者とご親族は勇退をしましたが、管理薬剤師(取締役)他従業員の雇用は同条件で継続され、受付・調剤の現場機能を切れ目なく円滑に継続できる体制を維持しました。
一方で、代表と主要処方元との関係性が強く、代表が退任することによる関係への影響も心配されましたが、譲受先の社長と早めに挨拶に行く等、慎重且つ丁寧な対応を心掛け、大きなトラブルも無く、関係を引き継ぐことができました。
結果として、O薬局様が長年培ってきた地域密着の調剤サービスに、S社様の運営ノウハウと近隣店舗網との連携が加わり、安定的な継続が実現しました。事業承継の目的(地域医療の維持)と譲受側の目的(エリア拡大)が一致し、営業・在庫・設備・人員のスムーズな引継ぎを通じて、患者サービスが中断なく提供される成功事例といえます。









