成約年月:2023年5月
取材先:代表取締役 U様
- 本日はお時間をいただきありがとうございます。まず、U様が経営されていた内装工事会社I社について、事業内容とこれまでの歩みを簡単に教えていただけますか。
U様:当社は商業施設やオフィスを中心とした内装工事を手掛けており、設立以来、設計事務所やデベロッパー、エンドユーザーからのご依頼に対応してきました。 小規模なオフィスから大規模な案件まで幅広く受注し、長年にわたってリピート案件をいただける関係を築いてきたことが、会社の成長の礎になっていると感じています。
- 今回M&Aを検討される前、事業や会社の将来についてどのような課題感をお持ちだったのでしょうか。
U様:実は社内に後継者候補はおりましたので、社内承継をするつもりでした。創業当初から一緒にやってきていて、自分としてもいつかは任せようとは感じていましたし本人も経営者となる意欲や想いを持っていたことは、ずっと感じてはいました。ただ、経理面(お金まわり)に関してはずっと私がやってきましたので、そういう状態で経営を任せるということがすごく難しいなと思っていました。
- そのような状況のなかで、「売却」という選択肢を意識し始めたのはいつ頃ですか。
U様:みつきコンサルティングの担当の方とお話ししてからですね。
- みつきコンサルティングのサービスや担当者への印象はいかがでしたか。
U様:いろんな会社からしょっちゅう連絡が来ている中、初めてご相談させていただいたのがみつきコンサルティングでした。M&A後も承継しようと考えていた番頭中心に事業を展開していける方法もあることを丁寧に説明いただき、M&Aを本格的に検討いたしました。担当の方は私の悩みを真摯に聞いてくれて都度アドバイスを頂ける等とても頼りになりました。
- 進めるにあたって苦労されたことはございましたでしょうか。
U様:株価の計算や細かいところはすべてお任せしておりましたので、資料の準備くらいでそこまで苦労したことはございませんでした。
- 候補先との交渉はどのように進みましたか。
U様:ありがたいことにたくさんの候補先を出してもらいました。素晴らしい会社ばかりでしたが、番頭と年齢が近いオーナーが経営している企業様の方が、譲渡した後もやりやすいのではと考え、3社に絞りました。
- 3社のうちご縁のありましたN社を選んだ決め手は何ですか。
U様:1点目は、自分がこれまでやってきた会社なのでそれなりの評価は受けたいと思ってました。金額も含め自分で思っていた以上に評価をしていただいたことです。2点目は、当初は番頭へ社内承継を考えていました。その考えも尊重していただき、番頭を新しい代表者にしていただいたことです。
- M&A後の体制はどうなりましたでしょうか。
U様:私は会長ということになりましたが、事業には関わらず、新代表の番頭が、N社のグループの一員として新しい環境に挑戦しています。本人も前向きに取り組んでくれておりとてもうれしく思います。 社員にとっても、グループのバックアップのもとで工事の幅やキャリアの選択肢が広がり、以前より将来を描きやすくなったのではないかと感じています。私もある程度自由な時間ができたので、コロナ禍もあってなかなか行けなかった旅行など、楽しんでおります。
- あらためて、今回のM&Aを振り返って、「このタイミングで決断してよかった」と感じる点があれば教えてください。
U様:75歳という年齢を考えると、もう少し先延ばしにする選択肢もありましたが、体力的にも判断力的にも余裕があるうちに決断できたのは良かったと思っています。 何より、社員の雇用や取引先との関係を保ったまま、次の成長ステージに引き継ぐことができた点に、大きな安堵と達成感を覚えています。









